内部対策（オンページSEO）完全ガイド｜実施すべき施策やチェックリストを徹底解説。

SEOの内部対策とは、Webサイトの内部構造やコンテンツを改善することで、検索エンジンのランキングで上位表示を目指す施策のことです。 具体的には、以下のような施策を実施いたします。

SEOの内部対策を効果的に行うためには、まず、それぞれの施策の目的や内容を理解することが重要です。 その上で、Webサイトの現状を分析し、適切な施策を選択・実行していく必要があります。

この記事では、SEOの内部対策について、基礎知識から具体的な施策、実行手順までを網羅的に解説します。 それぞれの施策について、分かりやすい事例を交えながら説明していくので、SEO初心者の方でも理解しやすい内容となっています。

この記事を読むことで、以下の内容を理解することができます。

内部対策とは？

SEOの内部対策とは、Webサイトの内部構造やコンテンツを改善することで、検索エンジンのランキングで上位表示を目指す施策のことです。

内部対策には主に2つの種類があります。

• コンテンツSEO
• テクニカルSEO

テクニカルSEOは、サイト内部のコーディングを最適化する施策です。一方、コンテンツSEOはサイト内部のコンテンツを最適化する施策です。

種類①｜コンテンツSEO

コンテンツSEOとは、Webサイトのコンテンツの内容を充実させることで、検索エンジンのランキングで上位表示を目指す施策のことです。

コンテンツSEOを実施する上で、重要視すべき点は「ユーザーにメリットをもたらす」ことを前提にコンテンツ制作を進める必要性があります。

Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。

引用元：有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成｜Google検索セントラル

さらに、検索クエリ別に検索意図を満たすようなコンテンツを徹底的に制作をする必要があります。そのために、よく誤解されるのがSEO記事の作成だけでなく、サイト内の以下のようなページをユーザーニーズに沿って制作することも重要です。

いずれの場合も、重要なのは検索ユーザーのニーズに合ったコンテンツをどんな形であれ制作し続け、そしてブラッシュアップしていくことです。コンテンツをブラッシュアップする際には、アクセス解析ツールなどを活用して、ユーザーの行動を分析し、コンテンツの改善に活かしましょう。

種類②｜テクニカルSEO

テクニカルSEOとは、Webサイトの技術的な側面を改善することで、検索エンジンのランキングで上位表示を目指す施策のことです。

具体的には、以下のような施策が挙げられます。

▼関連記事
SEO対策に強いHTMLコーディングの基本｜タグの書き方とチェック方法とは

内部対策のSEOにおける位置づけ

内部対策はSEOの基礎となる重要な要素ですが、検索順位の向上を目指すには、外部対策と合わせて総合的に実行していく必要があります。外部対策と内部対策の違いは、前者がサイト外部に対する対策であるのに対し、後者はサイト内部のリンクやコンテンツに対する対策である点です。

SEOにおける外部対策とは、ウェブサイト外部からの評価を高めることで検索エンジンのランキングで上位表示を目指す施策のことです。具体的には、他のウェブサイトから自分のウェブサイトへリンクを貼ってもらう（被リンク）ことが主な施策となります。

内部対策は、ウェブサイトの土台を固めるようなSEO対策であり、テクニカルSEO部分をしっかり押さえた上で、コンテンツSEOの精緻化と外部リンクの獲得を実施する必要があります。

対策の種類	内部対策	外部対策
定義	Webサイト内部の改善を通して、検索エンジンのクローラーがサイトを理解しやすくし、ユーザーにとって価値のあるサイトにするための対策	Webサイト外部からの評価を高め、検索エンジンからの信頼を得るための対策
必要とされるスキルセット	コンテンツ制作能力 エンジニア的な技術	事業開発的なスキル
具体的な施策	・コンテンツSEO ・テクニカルSEO ・オンページSEO	オフページSEO L 被リンク獲得 L サイテーション

SEOで内部対策を実施する目的

まず大前提として、検索エンジンが検索結果にサイトを返す仕組みをお伝えいたします。検索エンジンは、主にクローリング→インデックス→ランキングの流れで検索結果に表示されるような仕組みになっています。

これらの検索エンジンの仕組みを前提として以下の施策を実施していく必要性があります。

目的①｜クロール対策

クロール対策とは、検索エンジンのクローラーがWebサイトをスムーズに巡回できるようにするための対策です。

クローラーとは、Webサイトの情報を収集するプログラムのことです。 クローラーがWebサイトを巡回し、ページの内容をインデックスすることで、検索結果に表示されるようになります。

クロール対策を適切に行うことで、クローラーがWebサイトのすべてのページを巡回し、インデックスされるように促すことができます。 例えば、サイトマップを送信することで、クローラーにWebサイトの構造を伝え、効率的に巡回させることができます。

目的②｜インデックス対策

インデックス対策とは、検索エンジンのクローラーにWebサイトのページを正しく理解させ、インデックスさせるための対策です。

インデックスとは、クローラーが収集したWebページの情報を検索エンジンのデータベースに登録することです。 インデックスされたページは、検索結果に表示されるようになります。

インデックス対策を適切に行うことで、クローラーがWebサイトのページの内容を正しく理解し、適切なキーワードで検索された際に上位表示されるようにすることができます。 例えば、タイトルタグやメタディスクリプションを適切に設定することで、クローラーにページの内容を伝えることができます。

目的③｜ユーザービリティの向上

ユーザービリティとは、Webサイトの使いやすさのことです。ユーザービリティーを向上することで、検索エンジンからの評価を高めていきます。

ユーザービリティの高いWebサイトは、ユーザーにとって快適に利用できるため、滞在時間が長くなり、コンバージョン率の向上にも繋がります。 Googleは、ユーザービリティをランキング要因の一つとして考慮しているため、ユーザービリティの向上はSEO対策において重要です。

【チェックリスト付き】内部対策で実施すべき施策

今回は、内部対策で実施すべき施策を3つのカテゴリーに分けて解説し、それぞれの施策について具体的なチェックリストもご紹介します。 このチェックリストを活用することで、WebサイトのSEO対策を効率的に進めることができます。

具体的には、クロール対策、インデックス対策、ユーザービリティーの向上を高めるための施策を理解していくことが非常に重要になります。

項目	内容	チェック
クロール対策	sitemap.xmlは用意されているか	□
	robots.txtファイルの設置	□
	内部リンク構造の最適化	□
	URLの階層構造化	□
インデックス対策	hタグの最適化	□
	重複コンテンツへの対策	□
	alt属性への最適な記述	□
	構造化データの活用	□
	meta要素の最適化	□
	noindexタグの設置	□
	nofollowタグの設置	□
ユーザーエクスペリエンス対策	モバイルフレンドリー最適化をする	□
	ページスピードの最適化をする	□
	SSL化の実施	□

施策①｜クロール対策

クロール対策とは、検索エンジンのクローラーがWebサイトをスムーズに巡回できるようにするための対策です。 クローラーは、Webサイトの情報を収集するプログラムです。

クローラーがWebサイトを巡回し、ページの内容をインデックスすることで、検索結果に表示されるようになります。クロール対策を適切に行うことで、クローラーがWebサイトのすべてのページを巡回し、インデックスされるように促すことができます。

▼関連記事
クローラーとは？検索エンジンでの役割と仕組みについて徹底解説。

1. sitemap.xmlは用意されているか

sitemap.xmlとは、WebサイトのページのURLを一覧にしたファイルのことです。 sitemap.xmlを検索エンジンに送信することで、クローラーにWebサイトの構造を伝え、効率的に巡回させることができます。

サイトの各ページが適切にリンクされていれば、Google は通常、サイトのほとんどのページを検出できます。適切にリンクされているというのは、なんらかのナビゲーション（ページに配置したサイトのメニューやリンクなど）によって重要なすべてのページに移動できる状態を指します。サイトの各ページが適切にリンクされている場合でも、大規模なサイト、複雑なサイト、専門性の高いファイルのクロールを改善する手段としてサイトマップが役立ちます。

引用元：サイトマップについて | Google 検索セントラル

sitemap.xmlは、Webサイトのルートディレクトリに設置するのが一般的です。 sitemap.xmlを作成したら、Google Search Consoleなどのツールを使って検索エンジンに送信しましょう。

2. 内部リンク構造の最適化

内部リンクとは、同じWebサイト内のページ同士を繋ぐリンクのことです。 内部リンクを適切に設定することで、クローラーがWebサイト内をスムーズに巡回できるようになり、ページのインデックスを促進することができます。

内部リンクを設定する際は、以下の点に注意しましょう。

meta要素の最適化

meta要素とは、HTMLのheadタグ内に記述される要素のことです。 meta要素には、ページのタイトルや説明文などを記述することができます。 meta要素を適切に設定することで、クローラーにページの内容を正しく伝えることができます。

meta要素を設定する際は、以下の点に注意しましょう。

▼関連記事
メタ（meta）タグとは？SEO対策に効果的な書き方や設定方法を解説。

noindexタグの設置

noindexタグとは、クローラーにページをインデックスさせたくない場合に使用するタグです。 例えば、会員限定ページなど、検索結果に表示させたくないページにnoindexタグを設置することで、インデックスを防止することができます。

noindexタグは、HTMLのheadタグ内に記述します。

▼関連記事
noindexタグとは｜SEOでの効果と書き方、確認方法について解説。

nofollowタグの設置

nofollowタグとは、リンク先のページに評価を渡したくない場合に使用するタグです。 例えば、外部サイトへのリンクや広告へのリンクなどにnofollowタグを設置することで、リンク先のページに評価が渡るのを防ぐことができます。

nofollowタグは、aタグのrel属性に記述します。

▼関連記事
nofollow属性とは？SEO上の効果や設定方法と確認方法について解説。

robots.txtファイルの設置

robots.txtファイルとは、クローラーの巡回を制御するためのファイルのことです。 robots.txtファイルをWebサイトのルートディレクトリに設置することで、クローラーに特定のページやディレクトリへのアクセスを禁止することができます。

robots.txtファイルを作成する際は、以下の点に注意しましょう。

▼関連記事
robots.txtとは？基本的な書き方と確認方法について解説。

URLの階層構造化

URLの階層構造化とは、WebサイトのURLを階層構造にすることです。 URLを階層構造にすることで、クローラーがWebサイトの構造を理解しやすくなり、インデックスを促進することができます。

URLを階層構造化する際は、以下の点に注意しましょう。

施策②｜インデックス対策

インデックス対策とは、検索エンジンのクローラーにWebサイトのページを正しく理解させ、インデックスさせるための対策です。

インデックスとは、クローラーが収集したWebページの情報を検索エンジンのデータベースに登録することです。 インデックスされたページは、検索結果に表示されるようになります。

インデックス対策を適切に行うことで、クローラーがWebサイトのページの内容を正しく理解し、適切なキーワードで検索された際に上位表示されるようにすることができます。

▼関連記事
Googleインデックスとは？仕組みや登録の確認方法を解説。

hタグの最適化

hタグとは、見出しを記述するためのタグのことです。 hタグを適切に設定することで、クローラーにページの構造を伝えることができます。

hタグを設定する際は、以下の点に注意しましょう。

▼関連記事
SEO対策に強いHTMLコーディングの基本｜タグの書き方とチェック方法とは

重複コンテンツへの対策

重複コンテンツとは、同じ内容のページが複数存在することです。 重複コンテンツがあると、クローラーがWebサイトの内容を正しく理解することができず、検索エンジンのランキングに悪影響を与える可能性があります。

重複コンテンツへの対策としては、以下の方法があります。

▼関連記事
重複コンテンツの判定基準と対策方法｜SEOへの影響やチェック方法を解説。

alt属性への最適な記述

alt属性とは、画像に代替テキストを記述するための属性のことです。 alt属性を適切に設定することで、クローラーが画像の内容を理解することができます。 また、画像が表示されない場合でも、alt属性に記述されたテキストが表示されるため、ユーザービリティの向上にも繋がります。

alt属性を設定する際は、以下の点に注意しましょう。

▼関連記事
altタグとは｜画像SEOにのみ効果を発揮！書き方や事例を紹介。

構造化データの活用

構造化データとは、Webページの情報を検索エンジンに理解しやすい形式で記述したデータのことです。 構造化データを活用することで、クローラーがWebページの内容をより正確に理解することができます。

構造化データは、JSON-LDなどの形式で記述します。

施策③｜ユーザビリティ最適化

ユーザビリティとは、Webサイトの使いやすさのことです。

ユーザビリティの高いWebサイトは、ユーザーにとって快適に利用できるため、滞在時間が長くなり、コンバージョン率の向上にも繋がります。 Googleは、ユーザビリティをランキング要因の一つとして考慮しているため、ユーザビリティの向上はSEO対策において重要です。

（図解）

モバイルフレンドリー最適化をする

モバイルフレンドリーとは、スマートフォンなどのモバイル端末で快適に閲覧できるWebサイトのことです。 モバイルフレンドリーなWebサイトは、Googleのモバイルファーストインデックスにおいて有利に働くため、SEO対策において重要です。

モバイルフレンドリー最適化を行うには、レスポンシブWebデザインを採用したり、モバイル専用のWebサイトを作成したりするなどの方法があります。

ページスピードの最適化をする

ページスピードとは、Webページの表示速度のことです。 ページスピードが速いWebサイトは、ユーザーエクスペリエンスが向上するため、SEO対策において重要です。

ページスピードを最適化するには、画像のサイズを圧縮したり、キャッシュを有効活用したりするなどの方法があります。

SSL化の実施

SSL化とは、Webサイトの通信を暗号化する ことです。 SSL化されたWebサイトは、URLが「https」で始まり、ブラウザのアドレスバーに鍵マークが表示されます。

SSL化を行うことで、Webサイトのセキュリティを高めることができます。 また、GoogleはSSL化をランキング要因の一つとして考慮しているため、SEO対策においても重要です。

内部対策の施策実行手順

SEOの内部対策は、Webサイトの検索順位を向上させるために欠かせない施策です。 しかし、闇雲に施策を実行しても効果が出るとは限りません。 効率的に成果を上げるためには、適切な手順で施策を実行していく必要があります。

ここでは、SEO内部対策の施策実行手順を5つのステップに分けて解説します。 それぞれのステップをしっかりと理解し、実践することで、WebサイトのSEO効果を最大限に引き出すことができます。

STEP①｜サイト内部の課題洗い出し

まずは、現状のWebサイトにおける課題を明確化します。 具体的には、以下の項目をチェックしましょう。

これらの項目をチェックすることで、Webサイトの現状を把握し、改善すべき点を明確にすることができます。 例えば、Google Search Consoleなどのツールを利用すると、Webサイトの現状を分析することができます。

STEP②｜施策の洗い出し

Webサイトの課題が明確になったら、次は具体的な施策を検討します。 前述のチェック項目を参考に、改善が必要な箇所に対して、どのような施策を実施するかを検討しましょう。

例えば、ページの表示速度が遅い場合は、画像の圧縮やキャッシュの利用などの施策が考えられます。 モバイルフレンドリーに対応していない場合は、レスポンシブWebデザインの導入を検討する必要があります。

STEP③｜施策優先度と実行有無の決定

洗い出した施策をすべて実行できれば理想ですが、時間やリソースには限りがあるため、優先順位をつける必要があります。 SEO効果の高い施策や、Webサイトの課題解決に直結する施策を優先的に実行しましょう。

また、すべての施策を実行する必要はありません。 Webサイトの規模や特性によっては、一部の施策は実行しなくても問題ない場合があります。 それぞれの施策の効果や必要性を考慮し、実行するかどうかを判断しましょう。

例えば、小規模なWebサイトであれば、構造化データの導入は後回しにしても良いかもしれません。 逆に、大規模なECサイトであれば、構造化データの導入は必須と言えるでしょう。

STEP④｜実装の開始

施策の優先順位が決まったら、いよいよ実装を開始します。 HTMLやCSSの知識が必要となる施策もあるため、必要に応じてWeb制作会社などに依頼するのも良いでしょう。

実装する際は、SEO効果だけでなく、ユーザービリティも考慮することが重要です。 ユーザーにとって使いにくいWebサイトは、SEO効果も低くなってしまいます。

例えば、ページの表示速度を改善する際は、画像の圧縮によって画質が劣化しすぎないように注意する必要があります。 また、モバイルフレンドリーに対応する際は、スマートフォンでの操作性を考慮したデザインにする必要があります。

STEP⑤｜効果測定・計測

施策を実装したら、効果測定を行いましょう。 Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを利用することで、Webサイトへのアクセス数やユーザーの行動などを分析することができます。

効果測定の結果を分析することで、施策が効果を発揮しているかどうかを判断することができます。 効果が出ていない場合は、施策内容を見直したり、新たな施策を追加したりする必要があるでしょう。

例えば、キーワードの変更によるSEO効果を測定する場合、検索順位の変動やアクセス数の変化などを確認します。 もし効果が見られない場合は、キーワードの選定やページ内容に問題がある可能性があります。

まとめ