海外SEOとは?日本語のSEOとの違いや言語別の対策を解説。

海外SEOとは、日本以外の国・地域のユーザーを対象に、検索エンジンの上位に自社サイトを表示させるための施策全般を指します。

海外市場への進出を検討する企業にとって、海外向けのSEO対策は事業成長を左右する重要な施策のひとつです。

国内SEOと基本的な考え方は共通しているものの、対象市場ごとに検索エンジン・使用言語・文化・トレンドが異なるため、同じ施策をそのまま適用しても成果にはつながりません。

本記事では、海外でのSEOに取り組む際に押さえるべきポイントを、言語別の特徴・テクニカル・コンテンツ・外部対策の3要素・具体的な10の手順に分けて解説します。この記事でわかる内容は以下のとおりです。

この記事で分かる内容
  • 海外SEOと国内SEOの違い
  • 英語・中国語・韓国語ごとの対策の特徴
  • テクニカルSEO・コンテンツSEO・外部対策の具体的な進め方
  • 海外SEOに取り組む際の10のステップ
プロフィール
この記事を書いた人
門田光正|海外SEO&データベースSEO

金融・人材・メーカー・士業など幅広い業界において、30以上のWebサイトの立ち上げから運用までを一貫して担当。メディアサイトやECサイトなど多様なサイトタイプにおける実績に加え、データベース型サイトのSEO設計・最適化にも強みを持つ。また、アイルランドでの留学経験を背景に、アメリカ・ドイツ・オーストラリア・ニュージーランド企業の支援実績を有し、海外SEOにも精通。多言語サイトにおけるテクニカルSEOやコンテンツ戦略設計、日本語・英語双方でのSEO施策を実行してきた実績を持つ。グローバル市場を見据えたSEO戦略の立案から運用まで対応可能。

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※この記事は、SEO対策をこれから始める方の「はじめの一歩」になるべく株式会社検索順位の海賊代表の山口耀平が全て0から制作しております。また、当コラムは弊社独自のコンテンツ制作・編集ポリシーに沿って制作されています。

海外SEOの概要

海外SEOとは?

海外SEOとは、日本以外の国・地域のユーザーを対象に、検索エンジンの上位に自社サイトを表示させるための施策全般を指します。

国内SEOと基本的な考え方は共通しているものの、対象市場ごとに異なる変数への対応が求められるため、難易度の高い取り組みに位置づけられます。

対象市場ごとに言語・文化・主要な検索エンジンが異なるため、それぞれに合わせた最適化が不可欠です。日本と同じ施策をすべての国に一律適用するだけでは、現地ユーザーの検索行動に対応できず、期待する成果は得られません。

海外SEOと日本国内のSEOの違い

日本国内のSEOと海外SEOの最大の違いは、「最適化すべき軸が複数存在する」点にあります。国内SEOはGoogleを対象に日本語で施策を打てばよいのに対し、海外SEOでは国ごとに検索エンジン・言語・文化・技術設定を変える必要があります。

以下の表で、2つの違いを整理します。

比較項目日本国内のSEO海外SEO
対象検索エンジンGoogle・Yahoo! Japan国によってBaidu・Naverなども対象となる
使用言語日本語のみ対象国の言語ごとに最適化が必要
文化・慣習への配慮基本的に不要国ごとに検討が必要
技術的な追加設定一般的な設定で対応可hreflangやURL構造など追加設定が必要

それぞれの違いを把握したうえで、ターゲット市場に応じた戦略を立てることが、海外SEOで成果を出す第一歩です。

海外SEOでおさえるべきポイント

海外SEOで成果を出すためには、国内SEOと同じ前提で施策を進めないことが重要です。国や地域によって検索環境やユーザー行動は大きく異なるため、「検索エンジン・言語・文化・トレンド」の4要素を軸に戦略を設計する必要があります。

これらを正しく理解せずにコンテンツを展開してしまうと、工数をかけても成果につながらないケースが多いため注意が必要です。具体的には以下の通りです。

項目概要具体例・対策
検索エンジン国ごとに主流が異なり、
評価基準やアルゴリズムも変わる
中国はBaidu、韓国はNaverなど、
各検索エンジンの特性に合わせて最適化を行う
使用言語同一言語でも地域ごとに
表現や検索意図が異なる
英語でも米国と英国で検索キーワードが異なるため、
翻訳ではなくローカライズを行う
文化価値観や表現の受け取られ方が異なり、
ユーザー行動に影響する
色・写真・コピー表現などを現地に合わせて調整し、
ネイティブチェックを行う
トレンド検索需要の時期や購買行動のピークが
国ごとに異なる
ブラックフライデーや独身の日など、
各国の需要期に合わせてコンテンツ公開を設計する

このように、海外SEOは単なる翻訳対応ではなく、各国の検索環境とユーザー特性に合わせた「ローカライズ戦略」が求められます。

4つの要素を踏まえて一貫した設計を行うことで、検索エンジンからの評価とユーザー満足度の両立が可能となり、安定した流入獲得につながります。

言語別のSEO対策の特徴

海外SEOは、ターゲットとする言語によって対策の方向性が変わります。言語ごとの特徴を把握しないまま施策を進めると、工数に見合った成果が得られません。本章では、特に需要の高い以下の3言語について解説します。

言語主要検索エンジン対策の特徴
英語・Google地域ごとの英語表現の違いを踏まえたキーワード選定が必要。
競合が多いためEEATの整備が重要
中国語・Baidu(中国本土)
・Google(台湾・香港)
Baiduには中国国内サーバーとICPライセンスが必要。
簡体字・繁体字の使い分けも求められる
韓国語・Naver
・Google
Naverブログ・カフェを活用したコンテンツ展開が有効。
Googleのシェアも拡大中のため並行対策を推奨

言語①|英語

英語圏は世界最大規模の検索市場であり、競合サイトの数と質ともに高水準です。Googleが主要な検索エンジンとなるため、Googleのアルゴリズムに沿った施策を基本とします。

英語圏でとくに意識すべき点は、地域ごとの英語の違いです。アメリカ・イギリス・オーストラリアでは、同じ概念でも使われる単語や表現が異なり、キーワードの検索ボリュームにも差が出ます。ターゲット市場を1カ国に絞り、その地域の英語に合わせたキーワードリサーチを行う必要があります。

競合が多い市場である分、EEATの評価が順位に直結しやすい傾向があります。著者情報の充実・信頼性の高い被リンクの獲得・専門性の高いコンテンツの整備を、優先度の高い施策として取り組んでください。

言語②|中国語

中国語圏のSEOで最初に理解すべきは、中国本土ではGoogleがほぼ機能しないという点です。中国本土をターゲットにする場合はBaiduへの最適化が必要であり、台湾や香港をターゲットにする場合はGoogleへの最適化が有効です。

Baiduに最適化する際は、以下の点に注意が必要です。

Baidu対策の注意点
  • 中国国内のサーバー(または香港・台湾のサーバー)でのホスティング
  • 簡体字と繁体字の使い分け(中国本土は簡体字、台湾・香港は繁体字)
  • ICP(インターネットコンテンツプロバイダー)ライセンスの取得

また、Baiduは中国語コンテンツの評価を重視するため、英語ページを翻訳しただけの構成では十分な評価が得られません。現地ユーザーの検索行動に合わせた中国語コンテンツの制作を前提として、施策を設計してください。

▼関連記事
中国の百度(バイドゥ/baidu)へのSEO対策|特徴や実施するための手順を解説。

言語③|韓国語

韓国では、Googleよりも『Naver』が高いシェアを持ちます。Naverは独自のコンテンツプラットフォームを持っており、「Naverブログ」や「知識iN(Q&Aサービス)」などのNaver内コンテンツが検索結果に強く表示される傾向があります。

Naverへの対策として有効なのは、Naverブログやカフェ(コミュニティ機能)を活用したコンテンツ展開です。自社サイト単体の最適化だけでなく、Naverのプラットフォームを活用したブランド認知の拡大が、韓国市場では成果につながりやすいといえます。

一方でGoogleの韓国市場シェアも年々拡大しているため、Googleへの対策も並行して進めることが中長期的には有効です。まずNaverを優先しながら、Googleへの最適化も段階的に取り組んでください。

▼関連記事
韓国のSEO対策完全ガイド|NAVERのハックが成功の鍵。

海外SEOで考えるべき3つの要素

海外SEOの施策は、大きく3つの要素に分類されます。どれか1つに偏った対策では持続的な成果は得られません。本章では、以下の3要素をそれぞれ解説します。

要素主な施策優先度
テクニカルSEO・hreflang設定
・URL構造の選定
・構造化データ
・サーバー最適化
最優先(土台となる設定)
コンテンツSEO・ローカライズ
・現地語キーワードリサーチ
・EEATの整備
高(順位の天井を決める)
外部対策・現地ccTLDからの被リンク獲得
・NAP情報の統一
中長期(継続的に取り組む)

要素①|テクニカルSEO

テクニカルSEOとは、検索エンジンがサイトを正しく認識・評価できるよう、技術的な観点から最適化する施策です。海外SEOではとくに、「どの国・言語向けのページか」をGoogleに正確に伝えるための設定が重要になります。

以下では、海外SEOにおけるテクニカルSEOの主要な設定項目を解説します。

1. hreflang属性

hreflang属性とは、特定のページがどの言語・地域のユーザー向けであるかを検索エンジンに伝えるHTMLタグです。

複数の言語でページを運営している場合、hreflang属性を設定しないと検索エンジンがどのページをどのユーザーに表示すべきか判断できず、適切な国・言語のユーザーに届かなくなります。

hreflang属性を設定する際は、言語コードと地域コードを組み合わせて記述します。たとえば日本語向けは「ja-JP」、アメリカ英語向けは「en-US」と指定します。また、設定した全ページが双方向でhreflangを参照し合う「双方向リンク」の構造になっているかを、専用バリデーターで必ず確認してください。

2. URL構造の最適化

海外向けサイトのURL構造には、ccTLD・サブドメイン・サブディレクトリの3つの選択肢があります。それぞれの特徴やメリットデメリットは以下のとおりです。

構造メリットデメリット
ccTLDexample.de・地域シグナルが非常に強い
・現地ユーザーからの信頼性が高い
・国別SEOに最も強い
・ドメインごとに管理が必要
・SEO評価が分散する
・コスト(ドメイン/運用)が高い
サブドメインde.example.com・国ごとに管理を分離しやすい
・技術的な切り分けがしやすい
・ドメイン評価が分散しやすい
・SEO効果が本体ドメインに乗りにくい
サブディレクトリexample.com/de/・既存ドメインの評価を引き継げる
・SEO効果を集約できる
・最も運用しやすい
・国別の明確なシグナルは弱め
・サイト構造が複雑になりやすい

どの構造を選ぶかは、運用体制や予算によって異なります。いったん選択したURL構造の変更は大きなリスクを伴うため、初期段階で慎重に決定してください。

3. サイト構造・内部リンク

言語・地域ごとにコンテンツをサイロ構造で整理し、内部リンクが言語をまたがないように設計することが重要です。

日本語ページから英語ページへ内部リンクが混在していると、検索エンジンがページの言語ターゲットを正確に判定できなくなります。

また、フッターやグローバルナビゲーションには言語切り替えのUIを明確に設置してください。ユーザーが自分の言語のページへ迷わずアクセスできる導線を整えることで、直帰率の改善にもつながります。

4. 構造化データ

構造化データとは、検索エンジンがページの内容を正確に理解するための追加情報をHTMLに埋め込む仕組みです。海外SEOにおいても、LocalBusiness・Article・FAQなどのスキーママークアップは言語を問わず有効に機能します。

実装の際は、現地の通貨・日付フォーマット・電話番号形式をターゲット国の標準に合わせて記述してください。日本式のフォーマットのまま海外向けページに実装すると、検索エンジンへの情報伝達が不正確になります。

5. サーバー

サーバーの所在地は、ページの表示速度とGoogleの地域認識の両方に影響します。ターゲット市場から物理的に遠いサーバーを使用すると、ページの読み込み速度が低下しCore Web Vitalsのスコアが下がります。

CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を活用して、ターゲット国に近いエッジサーバーからコンテンツを配信する構成を推奨します。とくに中国本土をターゲットとする場合は、中国国内のサーバーでのホスティングが実質的に必要になります。

要素②|コンテンツSEO

コンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に応えるコンテンツを制作・最適化することで、検索順位の向上を図る施策です。海外SEOでは、言語・文化・検索行動の違いを踏まえたアプローチが求められます。

1. 単純翻訳ではなく「ローカライズ」

日本語コンテンツを機械翻訳しただけのページは、現地ユーザーに違和感を与えます。表現の不自然さが直帰率の上昇につながり、検索エンジンからの評価も下がります。翻訳ではなく「ローカライズ」、つまり現地の文化・慣習・検索意図に合わせてコンテンツを作り直す姿勢が必要です。

ローカライズの質を担保するには、ネイティブスピーカーによる原稿チェックが最低限必要です。さらに精度を高めるなら、コンテンツ制作の段階からネイティブライターに依頼することを推奨します。翻訳コストを抑えたい場合は、AI翻訳とネイティブ校正を組み合わせる方法が現実的な選択肢です。

2. キーワードリサーチは現地語で行う

英語キーワードを日本語から翻訳して流用する方法は、正確な検索需要を反映しません。現地ユーザーが実際に検索する言葉と、翻訳した単語が一致しないケースが頻繁に発生するためです。

キーワードリサーチは、AhrefsやSEMrushなどのツールを使い、ターゲット言語で直接調査することが基本です。

検索ボリューム・競合の強さ・CPC(クリック単価)の構造は言語ごとに大きく異なるため、国内SEOのリサーチと同様の工数をかけて取り組む必要があります。

3. EEATの担保

EEATとは、Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取ったGoogleの評価基準です。英語圏をはじめとする競合の多い市場では、EEATの充実度が検索順位に大きく影響します。

EEATを高めるために取り組むべき施策は以下のとおりです。

E-E-A-T施策
  • 著者プロフィールページの整備(資格・実績・専門領域の明記)
  • 引用元の明示(公的機関・学術論文・業界統計など信頼性の高いソース)
  • 外部メディアからの言及・被リンクの獲得

医療・金融・法律などYMYL(Your Money or Your Life)領域に属するコンテンツは、EEATの基準が特に厳しく適用されます。これらの領域では、専門家監修の明記を必須として対応してください。

要素③|外部対策

外部対策とは、他サイトからの被リンクや外部プラットフォームへの情報登録を通じて、サイトの信頼性・権威性を高める施策です。海外SEOでは、被リンクの「質」に加えて「地域性」が重要な評価基準になります。

1. 被リンクはローカルドメインから獲得する

グローバルドメイン(.comや.orgなど)からの被リンクも有効ですが、ターゲット国のccTLD(.de・.frなど)からの被リンクは、Googleへの地域シグナルとして特に強く機能します。現地メディア・業界ブログ・ニュースサイトからの被リンク獲得を優先的に取り組んでください。

被リンクを獲得する手段としては、現地メディアへのゲスト投稿・PRリリースの配信・調査レポートの公開が有効です。いずれも、現地ユーザーにとって価値のあるコンテンツを起点にアプローチすることが、自然なリンク獲得につながります。

2. NAP情報の一致

NAP情報とは、Name(社名)・Address(住所)・Phone number(電話番号)の3つを指します。現地に拠点・店舗を持つ場合、NAP情報をGoogle Business Profileや現地ディレクトリサイトに正確かつ統一した形式で登録することが、ローカルSEOの基本です。

サイト上の表記とGoogleマップ・外部ディレクトリの表記に1つでも不一致があると、検索エンジンがどの情報を正とすべきか判断できなくなります。定期的に各プラットフォームの情報を監査し、表記の一致を維持してください。

海外SEOに取り組む際の10の手順

海外SEOで成果を出すには、正しい順序で施策を進めることが重要です。手順を誤ると、後から修正が困難な設定ミスや無駄な工数が発生します。以下の表で10のSTEPの全体像を把握してから、各手順の詳細を確認してください。

STEP内容フェーズ
事業の目的を決定する準備
参入市場の選定準備
キーワード選定準備
サイト・URL構造の決定設計
hreflangの設定設計
コンテンツのローカライズ・制作制作
テクニカルSEOの最適化制作
公開・インデックス申請公開
被リンク獲得運用
効果測定と改善運用

STEP①|事業の目的を決定する

海外SEOを始める前に、「何のために海外展開するのか」を明確にする必要があります。目的が曖昧なまま施策を進めると、KPIの設定も評価基準もぶれ、成果の正確な判断ができなくなります。

目的によって、優先すべき指標と施策の方向性が大きく変わります。「海外での認知拡大」が目的であればオーガニック流入数をKPIとして設定し、「海外からの問い合わせ獲得」が目的であればコンバージョン数を軸に設計します。目的とKPIが一致していない状態で進めると、流入が増えても事業成果につながらない施策に工数を費やすことになります。

「誰に」「何を」「どのような状態にしたいか」を言語化し、SEO施策の目的と紐づけてから次のSTEPに進んでください。目的が明確であるほど、後続の判断がスムーズになります。

STEP②|参入市場の選定

事業の目的が決まったら、次は「どの国・地域」を最初のターゲットとするかを選定します。リソースが限られている状況で複数の市場へ同時展開すると、施策の質が分散し、いずれの市場でも成果が出にくくなります。

市場を選定する際は、以下の観点から優先度を判断してください。

市場選定の観点
  • GA4やGSCで「すでにどの国からアクセスが来ているか」を確認する
  • ターゲット市場における競合の強さ(ドメイン評価・コンテンツの質)を調査する
  • 市場規模と自社サービスの需要が一致しているかを検証する

まず成果が出やすい1〜2カ国に絞って取り組み、再現性が確認できた段階で他の市場へ展開する方法が最もリスクの低い進め方です。

STEP③|キーワード選定

参入市場が決まったら、ターゲット言語でのキーワードリサーチを行います。日本語キーワードを翻訳して流用する方法は正確な検索需要を反映しないため、必ずターゲット言語で直接調査してください。

AhrefsやSEMrushなどのツールを使い、以下の3点を軸に優先キーワードを絞り込みます。

キーワード選定の観点
  • 検索ボリューム(一定以上の需要があるか)
  • 競合の強さ(現時点の自社サイトで上位が狙えるか)
  • 検索意図(自社のコンテンツや商品と一致しているか)

選定したキーワードは、後続のコンテンツ制作とサイト構造の設計に直結します。この段階で精度の高い調査を行うことが、全体の施策効率を左右します。

STEP④|サイト・URL構造の決定

キーワード選定が完了したら、サイト全体のURL構造を決定します。URL構造はいったん決定すると変更が困難なため、この段階で慎重に選択することが重要です。

選択肢はccTLD・サブドメイン・サブディレクトリの3つです。リソースが限られている場合は、既存ドメインの評価を引き継げるサブディレクトリ(例:example.com/en/)が最も運用しやすい選択肢です。地域シグナルの強さを最優先にするなら、ccTLD(例:example.de)が有効です。

URL構造の決定と同時に、言語ごとのサイロ構造の設計も行ってください。内部リンクが言語をまたがない構成を作ることで、検索エンジンへの言語シグナルが明確になります。

STEP⑤|hreflangの設定

URL構造が決まったら、hreflang属性を全ページに設定します。hreflang属性は、「このページはどの言語・地域のユーザー向けか」を検索エンジンに伝える重要な技術設定です。設定漏れがあると、適切なユーザーに正しいページが届かなくなります。

<sitemapindex xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">

  <!-- 日本語版サイトマップ -->
  <sitemap>
    <loc>https://example.com/sitemap_ja.xml</loc>
  </sitemap>

  <!-- 英語版サイトマップ -->
  <sitemap>
    <loc>https://example.com/sitemap_en.xml</loc>
  </sitemap>

  <!-- 繁体字版サイトマップ -->
  <sitemap>
    <loc>https://example.com/sitemap_zh-tw.xml</loc>
  </sitemap>

<!-- 韓国語版 -->
<sitemap>
 <loc>https://example.com/sitemap_ko.xml</loc>
</sitemap>

</sitemapindex>

設定の際は、以下の点を必ず確認してください。

hreflang設定上の確認事項
  • 言語コードと地域コードを正しく組み合わせる(例:en-US、ja-JP)
  • すべてのページが双方向でhreflangを参照し合う構造になっているか確認する
  • x-defaultタグを設定し、どの言語にも該当しないユーザーへの表示ページを指定する

設定後は専用バリデーターを使って誤りがないかを確認してから、次のSTEPに進んでください。

STEP⑥|テクニカルSEOの最適化

コンテンツ制作と並行して、テクニカルSEOの最適化を進めます。公開前に技術的な問題を解消しておくことで、公開直後からGoogleのクロールと評価を正常に受けられる状態を整えられます。

確認すべき主な項目は以下のとおりです。

テクニカルSEOでの確認項目
  • Core Web Vitalsのスコアをターゲット国から計測し、基準値を満たしているか
  • カノニカルタグとhreflangの設定が矛盾していないか
  • 構造化データが現地の通貨・日付形式で正しく記述されているか

これらはすべて公開前に完了させてください。公開後の修正はGoogleへの再クロール依頼と評価の再計算が必要になり、順位への反映が遅れます。

STEP⑦|公開・インデックス申請

テクニカルSEOの最適化が完了したら、ページを公開しGoogleへのインデックス申請を行います。公開しただけではGoogleがページを発見するまでに時間がかかるため、能動的にインデックスを促す対応が必要です。

公開後に行うべき作業は以下のとおりです。

公開後作業
  • 言語別のサイトマップをGoogle Search Consoleの各プロパティに送信する
  • 重要ページはGSCの「URL検査」ツールから手動でインデックス申請を行う
  • 既存の強いページから新規ページへ内部リンクを設置し、クロールを促進する

公開直後はnoindexタグやカノニカル設定に誤りがないかを再確認してください。設定ミスが残ったまま公開すると、インデックスが正常に行われません。

STEP⑧|コンテンツのローカライズ・制作

hreflangの設定が完了したら、ターゲット市場向けのコンテンツ制作に入ります。機械翻訳をそのまま使用したページは現地ユーザーに違和感を与えるため、必ずネイティブスピーカーによる校正・監修を経てから公開してください。

ローカライズの際に確認すべき項目は以下のとおりです。

ローカライズ実施時の確認事項
  • 通貨・単位・日付フォーマットが現地の標準に合っているか
  • 文化的に不適切な表現や画像が含まれていないか
  • 現地のキーワードが自然な形でコンテンツ内に含まれているか

コンテンツの品質が検索順位の天井を決めます。制作工数を削減しすぎると、後から大幅なリライトが必要になり、かえって工数がかかります。

STEP⑨|被リンク獲得

ページのインデックスが確認できたら、被リンク獲得に取り組みます。ターゲット国のccTLD(.de・.fr・.co.ukなど)からの被リンクは、Googleへの地域シグナルとして特に強く機能します。

被リンクを獲得する主な方法は以下のとおりです。

被リンク獲得手法
  • 現地の業界メディア・ブログへのゲスト投稿
  • 調査レポートやデータコンテンツの公開による自然リンクの獲得
  • Google Business Profileや現地ディレクトリサイトへのNAP情報の登録

被リンク獲得は即効性のある施策ではなく、継続的な取り組みが前提です。月単位で計画を立て、新規リンク数とドメイン評価の推移を定期的に確認しながら進めてください。

STEP⑩|効果測定と改善

施策を継続的に成長させるには、定期的な効果測定と改善が欠かせません。データを確認せずに施策を続けると、成果の出ていない施策に工数を費やし続けるリスクがあります。

効果測定で確認すべき指標は以下のとおりです。

効果測定時の実施事項
  • GSCで言語・地域別のクリック数・表示回数・平均順位を月次で確認する
  • GA4で国別のセッション数・コンバージョン率・直帰率を分析する
  • 順位が10〜20位に停滞しているページを抽出し、競合との比較でリライト優先度を決める

測定結果をもとに改善し、STEP③〜⑨のサイクルを繰り返すことで、海外SEOの成果は着実に積み上がります。自社での対応に限界を感じたり、施策の方針に迷いが生じたりした場合は、専門家への相談を検討してください。

まとめ

本記事では、海外SEOの基本概念から言語別の対策・3つの要素・10の手順まで解説しました。最後に要点を整理します。

項目ポイント
海外SEOの特徴検索エンジン・言語・文化・トレンドが国ごとに異なる
言語別の対策英語はEEAT重視、中国語はBaidu対応、韓国語はNaver活用
3つの要素テクニカルSEO・コンテンツSEO・外部対策をバランスよく進める
取り組みの順序目的設定→市場選定→設計→制作→公開→運用の順で進める

海外SEOは、国内SEOと同じ感覚で取り組むと失敗します。言語・文化・検索エンジンへの理解を前提に、正しい順序で施策を積み上げることが成果への最短経路です。

一方で、hreflangの設定・現地語でのキーワードリサーチ・ローカライズの品質管理など、専門的な判断が求められる場面も多く存在します。「どの市場から始めるべきか分からない」「設定が正しいか不安」という場合は、海外SEOの専門家に相談することで、無駄な試行錯誤を省けます。

まずは自社のターゲット市場と現状のサイト状況を整理したうえで、施策の方針についてお気軽にご相談ください。

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