クローラーとは?検索エンジンでの役割と仕組みについて徹底解説。

検索エンジン知識

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クローラーとは、インターネット上を巡回し、Webサイトの情報を自動的に収集するプログラムのことです。主に以下のような動きを取ることでWeb上の情報を収集します。

Webサイト運営者は、クローラーがWebサイトを正しく理解し、インデックスできるように、Webサイトの構造やコンテンツを最適化する必要があります。特にSEO対策では、以下の3つの手法を取ることで、検索エンジンにあがりやすいサイトを構築することができます。

  • クローラーにサイトを知ってもらう
  • クローラーが回りやすいサイトにする
  • クローラーの巡回ルールを守ったサイトにする

この記事では、クローラーの役割、仕組み、SEO対策における重要性について詳しく解説します。

この記事でわかる内容
  • クローラーとは何か、検索エンジンにおける役割
  • クローラーの仕組み
  • SEO対策におけるクローラーの重要性
  • クローラーの動きを制御するSEO手法
  • クローラーの巡回状況や頻度を確認する方法

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山口耀平(Yamaguchi Yohei)

株式会社検索順位の海賊CEO。日本マーケティング学会会員。SEO歴5年のSEOコンサルタント。自身のアフィリエイトサイトをグロースさせた経験から、現在は企業のSEM支援を行っている。具体的には、オウンドメディア運用代行、SEO戦略立案、記事制作代行などを実施している。
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クローラーの前提知識

クローラーとは?

クローラーとは、インターネット上を巡回し、Webサイトの情報を自動的に収集するプログラムのことです。Webサイトのコンテンツやリンク情報を収集し、検索エンジンのデータベースに登録することで、ユーザーが検索した際に適切なWebページを表示できるようにします。

検索エンジンは、まずWebサイトのURLを検出します。そして、そのURLにクローラーを送り込みます。クローラーはWebサイトをくまなく巡回し、情報を収集するプログラムです。その様子がまるで蜘蛛が巣を張るように見えることから、「スパイダー」と呼ばれることもあります。

Google がページの URL を検出すると、そのページにアクセス(クロール)して内容を確認します。Google では、大規模なコンピュータ群を使用して、ウェブ上の数十億のページをクロールしています。

引用元:Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について | Google 検索セントラル

検索エンジンでのクローラーの位置付け

クローラーは、検索エンジンの仕組みにおいて非常に重要な役割を担っています。クローラーがいなければ、検索エンジンはWebサイトの情報を収集することができず、ユーザーに適切な検索結果を提供することができません。

クローラーはWebサイトを巡回しページ情報を収集し、その情報はインデックスというデータベースに整理・分類され、検索アルゴリズムによってユーザーの検索キーワードに最適なページが検索結果のランキング付けされます。また、ランキング付けは検索エンジンのアルゴリズムによって決定されています。

これらの要素が連携することで、ユーザーは膨大なWebページの中から、求める情報に素早くアクセスすることができるのです。クローラーは、検索エンジンの「目」として、Webサイトの情報をくまなく収集し、ユーザーとWebサイトをつなぐ架け橋となっています。

クローラーの種類

クローラーとは、Webサイトを巡回し情報を収集するプログラムのことです。検索エンジンの種類によって、様々なクローラーが存在します。

クローラーの種類
  • Googleの「Googlebot」
  • Yahoo! JAPANの「Yahoo! Slurp」
  • Bingの「bingbot」
  • 中国の検索エンジンBaiduの「Baiduspider」など

これらのクローラーは、収集した情報をもとに検索結果を表示する役割を担っています。

クローラー名検索エンジン説明
GooglebotGoogle世界で最も利用されている検索エンジンのクローラー
Yahoo! SlurpYahoo! JAPAN日本で人気の検索エンジンのクローラー
bingbotBingMicrosoftが提供する検索エンジンのクローラー
BaiduspiderBaidu中国で最も利用されている検索エンジンのクローラー

【Google公式】クローラーの仕組みと役割

Googleのクローラーは「Googlebot」と呼ばれ、世界中のWebサイトを巡回して情報を収集しています。

Googlebotは、Webサイトのコンテンツやリンク情報だけでなく、ページの読み込み速度やモバイルフレンドリーかどうかなど、様々な情報を収集し、検索結果の品質向上に役立てています。

クローラーの仕組みと役割
  • 仕組み①|URLの発見
  • 仕組み②|ページの巡回/リンクの追跡
  • 仕組み③|ウェブページの情報を収集する
  • 仕組み⑤|検索エンジンのインデックスに追加する

仕組み①|URLの発見

クローラーは、Webサイトを巡回するために、まず起点となるURLを見つけ出す必要があります。多くの場合、既にクローラーが収集済みのWebページに含まれるリンクから、新たなURLを発見します。

また、Webサイト運営者がサイトマップを作成したり、検索エンジンにURLを直接登録したりすることで、クローラーに新しいURLを知らせることも可能です。

最初のステージは、ウェブにどのようなページが存在するかを把握することです。すべてのウェブページを含むデータベースが存在する訳ではないため、Google は新しいページや更新されたページを絶えず検出し、既知のページリストに加える必要があります。このプロセスを「URL 検出」と読んでいます。

引用元:Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について | Google 検索セントラル

仕組み②|ページの巡回/リンクの追跡

クローラーは、発見したURLにアクセスし、そのページのHTMLやCSS、JavaScriptなどのコードを読み込みます。そして、ページ内のテキストや画像、リンクなどの情報を解析します。

更に、解析したページ内に含まれるリンクを辿って、さらに別のページへと移動します。これを繰り返すことで、Webサイト全体をくまなく巡回していくことができます。

Google がすでにアクセスしたことのあるページは、既知のページとなります。新しいページは、既知のページからリンクをたどることで検出されます。たとえば、カテゴリページなどのハブページの新しいブログ投稿へのリンクなどです。

引用元:Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について | Google 検索セントラル

仕組み③|Webページの情報を収集する

Googlebotは、WebサイトのHTMLコード、テキスト、画像、動画など、様々な情報を収集します。これらの情報は、Googleのインデックスに登録され、検索結果に表示される際に使用されます。

  • リンク
  • ページタイトル
  • メタディスクリプション
  • 見出しタグ (h1, h2, h3など)
  • 本文テキスト
  • 画像

クローラーは、Webサイトの構造を理解し、サイトマップやrobots.txtなどのファイルを参照して、クロールする範囲や頻度を調整します。また、クローラーは、Webページのコンテンツだけでなく、メタデータやリンク情報なども収集します。これらの情報は、その次のインデックスでWebページの評価や検索結果の表示に利用されます。

ページがクロールされると、Google はそのページの内容を把握しようとします。このステージはインデックス登録と呼ばれ、<title> 要素や alt 属性など、テキスト コンテンツや主要なコンテンツのタグや属性、そして画像動画などを処理して分析する作業が含まれます。

引用元:Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について | Google 検索セントラル

仕組み④|検索エンジンのインデックスに追加する

Googlebotが収集した情報は、Googleのインデックスに追加されます。インデックスとは、Webサイトの情報を整理・分類した巨大なデータベースのようなものです。Googlebotは各ページをクロールし、収集したデータをこのインデックスに登録します。

このインデックスがあることで、Googleはユーザーの検索キーワードに対して、膨大なWebページの中から瞬時に関連性の高い情報を検索結果として表示することができるのです。

クローラーの動きを制御するSEOの手法

Webサイトを運営する上で、クローラーの動きを理解し、適切に制御することはSEOにおいて非常に重要です。クローラーの動きを制御することで、Webサイトが検索エンジンに正しく評価され、検索結果で上位表示される可能性を高めることができます。

クローラーの動きを制御するSEOの手法は、大きく分けて以下の3つです。

クローラーの仕組みと役割
  • 方法①|クローラーにWebサイトの存在を知ってもらう
  • 方法②|クローラーが巡回しやすくする
  • 方法③|クローラーの巡回ルールを守る

方法①|クローラーに知ってもらう

まずは、クローラーにWebサイトの存在を知ってもらい、巡回を促すことが重要です。

  • XMLサイトマップを送信する
  • インデックス登録のリクエスト
  • 被リンクを増やす

XMLサイトマップを送信する

XMLサイトマップは、Webサイトのページ情報をまとめたファイルです。XMLサイトマップをGoogle Search Consoleに送信することで、クローラーにWebサイトの構造を伝え、効率的に巡回を促すことができます。

Google によるクロールを希望するページのリスト(サイトマップ)を提出することで、検出されるページもあります。

引用元:Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について | Google 検索セントラル

インデックス登録のリクエスト

サイトマップ自体の登録が完了しているにも関わらず、なかなかインデックスされない場合は、Google Search ConsoleのURL検査ツールを活用しましょう。

以前は「フェッチ(Fetch)」と呼ばれていた登録方法です。ただし、必ずしもこの方法を実行したからといってインデックス登録が促進されるわけではない点にご注意ください。

Google はクローラーとフェッチャーを使用して、自動的にまたはユーザー リクエストに基づき、サービスのアクションを実行します。クローラー(「ロボット」や「スパイダー」と呼ばれることもあります)は、ウェブページ間のリンクをたどることによってウェブサイトを自動的に検出し、スキャンするプログラムの総称です。フェッチャーは、一般的にユーザーに代わって単一のリクエストをする wget のようなプログラムとして機能します。

引用元:Google クローラー概要(ユーザー エージェント)| Google 検索セントラル

被リンクを増やす

クローラーは、Webサイトを巡回する際に、基本的にリンクを辿って情報を追跡します。そのため、Webサイトへの被リンクが多いほど、クローラーがそのサイトに訪れる確率が高まります。

特に、Googleなどの検索エンジンは、権威性の高いWebサイトを優先的にクロールする傾向があります。権威性の高いサイトから被リンクを獲得することで、クローラーがサイトに訪れる頻度が増加するだけでなく、検索エンジンからの評価も高まり、検索結果で上位表示されやすくなる可能性があります。

引用元:PageRank Update |SEO by the Sea

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【初心者向け】被リンク(バックリンク)とは|獲得方法12選とSEO効果について徹底解説。

方法②|クローラーが回りやすいサイトにする

クローラーがWebサイトを巡回しやすくなるように、サイト構造やコンテンツを最適化することも重要です。

  • 内部リンクの最適化
  • 低品質コンテンツの割合を減らす
  • robotos.txtの設置
  • ディレクトリ構造の最適化

内部リンクの最適化

内部リンクとは、同じWebサイト内のページ同士を繋ぐリンクのことです。内部リンクを適切に設置することで、クローラーがWebサイト内をスムーズに巡回できるようになり、各ページのインデックス化を促進することができます。

robotos.txtの設置

robots.txtは、クローラーの巡回を制御するためのファイルです。特定のページやディレクトリへのアクセスを制限することができます。例えば、開発中のページや公開前のページをクローラーから一時的に隠したい場合に有効です。

ディレクトリ構造の最適化

Webサイトのディレクトリ構造を整理することで、クローラーがWebサイトの構造を理解しやすくなります。

引用元:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド|Google検索セントラル

階層構造を明確にし、URLを簡潔にすることで、クローラーの巡回効率を高めることができます。

数千以上の URL を含むようなサイトの場合は、サイトの構造が Google によるクロールとインデックス登録の動作に影響を与えます。特にディレクトリ(フォルダ)を使って類似のトピックをまとめていると、各ディレクトリ内の URL が変更される頻度を Google が学習しやすくなります。

引用元:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド|Google検索セントラル

方法③|クローラーの巡回ルールを守る

クローラーには、Webサイトを巡回する際のルールがあります。これらのルールを守ることで、Webサイトが正しく評価されるようにしましょう。

  • Javascriptの最適化
  • ページの表示速度を高める
  • URLを正規化する

Javascriptの最適化

基本的に、GoogleはHTML/CSSだけでなくJavaScriptも効果的にレンダリングできます。

ただJavaScriptの場合、「リソースを必要」とするため、HTMLと比べてクローリングが上手くいかない可能性があります。重要なコンテンツは、HTMLで記述するようにしましょう。

JavaScriptを多用するページをグーグルが効果的にレンダリングできるのは、事実だ。しかし元記事では、「そのプロセスはより多くのリソースを必要とすることも念頭に置く必要がある」と注意を促している。

引用元:Googleレンダリングの都市伝説: JavaScript SEOの誤解と対策【SEO情報まとめ】 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum

ページの表示速度を高める

ページの表示速度は、クローラーの評価に影響する可能性があります。画像の圧縮やキャッシュの利用など、表示速度を改善するための対策を行いましょう。

引用元:https://pagespeed.web.dev/

URLを正規化する

同じコンテンツに複数のURLが存在する場合、クローラーが重複コンテンツと判断し、評価が下がる可能性があります。canonicalタグを使用して、正規URLを指定することで、この問題を回避することができます。

URLの正規化とは、同じコンテンツが複数のURLで存在する場合に、検索エンジンに対して「このURLを正規のURLとして扱ってください」と明示する作業のことです。

▼関連記事
URLの正規化とは?SEOへの影響や設定とチェック方法について解説。

クローラーの巡回状況や頻度を確認する方法

Webサイトを運営する上で、クローラーが自分のサイトにどのようにアクセスしているのかを把握することは非常に重要です。 クローラーの巡回状況や頻度を確認することで、WebサイトのSEO対策の効果を測定したり、問題点を発見したりすることができます。

クローラーの巡回状況や頻度を確認する方法は、主に以下の2つです。

クローラーの巡回状況や頻度を確認する方法
  • Google Search Consoleのレポート機能
  • Google Search Consoleのカバレッジ機能

Search Console①|「レポート」機能

Google Search Consoleの「レポート」機能では、クローラーがWebサイトにアクセスした回数や頻度、アクセスしたページの種類などを確認することができます。

「レポート」機能は、Webサイト全体のクローラーのアクセス状況を把握するのに役立ちます。 例えば、クローラーのアクセス数が急激に減少している場合は、Webサイトに何らかの問題が発生している可能性があります。

また、クローラーがアクセスしているページの種類を確認することで、どのページがクローラーに注目されているのかを把握することができます。

Search Console②|「カバレッジ」機能

Google Search Consoleの「カバレッジ」機能では、Webサイトの各ページがクローラーによってどのように認識されているかを確認することができます。

「カバレッジ」機能では、各ページのインデックス登録状況や、クローラーがアクセスした日時などを確認することができます。

例えば、特定のページがインデックス登録されていない場合は、クローラーがそのページにアクセスできていない可能性があります。 また、クローラーが最後にアクセスした日時を確認することで、クローラーの巡回頻度を把握することができます。

まとめ

この記事では、クローラーの役割、仕組み、そしてSEO対策における重要性について解説しました。クローラーは、Webサイトの情報を収集し、検索エンジンに提供することで、ユーザーが求める情報にアクセスできるようにする役割を担っています。

Google Search Consoleなどのツールを活用することで、クローラーの動きを把握し、WebサイトのSEO対策に役立てることができます。クローラーとSEOの関係性を理解し、Webサイトの改善に取り組むことで、より多くのユーザーにWebサイトを訪問してもらうことが期待できます。

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