検索順位とクリック率(CTR)には密接な関係があり、クリック率を改善することで大幅にアクセスを上昇させることができます。実際の数値を見てみると(以下のテーブル参照)を見ると検索結果で1位を取ると平均的に40%近くのCTRがあることがわかります。逆に10位は1.6%しかCTRされないことがわかります。
Google検索順位 | クリック率 |
---|---|
Organic 1位 | 39.8% |
Organic 2位 | 18.7% |
Organic 3位 | 10.2% |
Organic 4位 | 7.2% |
Organic 5位 | 5.1% |
Organic 6位 | 4.4% |
Organic 7位 | 3.0% |
Organic 8位 | 2.1% |
Organic 9位 | 1.9% |
Organic 10位 | 1.6% |
この記事では、検索順位別の平均クリック率やクリック率の計算方法、クリック率に影響を与える様々な要因を解説します。 さらに、クリック率を改善するための具体的な方法もご紹介します。
この記事を読むことで、以下のことが理解できます。
SEO担当者として、クリック率を向上させるための戦略を立て、検索順位だけでなく、実際のクリック数も向上させましょう。
検索順位別の平均クリック率(CTR)
2024年版|検索順位別の平均クリック率(CTR:%)
検索順位とクリック率(CTR)には相関関係があります。一般的に、検索順位が高いほどクリック率も高くなる傾向があります。以下の表は
Google検索順位 | クリック率 |
---|---|
Ads 1位 | 2.1% |
Ads 2位 | 1.4% |
Ads 3位 | 1.3% |
Ads 4位 | 1.2% |
Organic 1位 | 39.8% |
Organic 2位 | 18.7% |
Organic 3位 | 10.2% |
Organic 4位 | 7.2% |
Organic 5位 | 5.1% |
Organic 6位 | 4.4% |
Organic 7位 | 3.0% |
Organic 8位 | 2.1% |
Organic 9位 | 1.9% |
Organic 10位 | 1.6% |
例えば、あるキーワードで検索結果1位に表示された場合、そのキーワードで検索したユーザーの約30%があなたのウェブサイトをクリックする可能性があります。
平均クリック率推移(年間)|1位のクリック率は上昇傾向
また、検索結果の平均クリック率の年間推移を追っていくと、徐々に1位が占める割合が徐々に上がっています(以下のグラフ参照)。これは、Googleの検索結果に「強調スニペット」という機能が導入されたことによります。
「AI Overview」の導入によって、クリック率の減少は免れないと言えるでしょう。
SEOでのクリック率(CTR)の計算方法
クリック率(CTR)は、以下の計算式で求められます。検索結果への表示回数はSEOツールでいうところの「検索ボリューム」に当たるものです。また、サーチコンソールでは「表示回数」のところに当たります。
クリック率(CTR) = (クリック数 ÷検索結果の表示回数) × 100
上記の計算式のイメージをより具体化させるために、あるキーワードで検索結果1位に表示されたウェブサイトが1000回表示され、100回クリックされた場合を考えてみましょう。この場合の、クリック率は10%になります。
クリック率(CTR) = (100 ÷ 1000) × 100 = 10%
クリック率は、検索順位が上がることでも向上しますが、タイトルやメタディスクリプションなどの要素を最適化することでも向上させることができます。
クリック率の変動要因
検索結果におけるクリック率は、様々な要因によって変動します。クリック率を理解し、改善につなげるためには、これらの要因を把握することが重要です。主なクリック率の変動要因は以下の通りです。
要因 | 説明 |
---|---|
検索意図の種類 | 検索者がどのような情報を求めているかによってクリック率は変動します。 |
クエリの競合度合い | 競合が多いキーワードではクリック率が分散される傾向があります。 |
クエリの検索ニーズの明確さ | 検索ニーズが明確なキーワードほどクリック率は高くなる傾向があります。 |
クエリのテーマ | テーマによっては特定のサイトへのクリックが集中しやすい場合があります。 |
SERPsの表示形式 | 画像や動画などリッチスニペットの有無によってクリック率は変動します。 |
検索順位の高低 | 検索順位が高いほどクリック率も高くなる傾向があります。 |
要因①|クエリの種類
クエリの種類は、検索結果のクリック率に大きく影響します。検索クエリとは、ユーザーが検索エンジンに入力する単語やフレーズの組み合わせのことです。例えば、「東京 天気」「美味しいラーメン レシピ」などが検索クエリにあたります。
「知りたい」Knowクエリでは、ユーザーは情報収集を目的とするため、複数の検索結果を比較検討し、クリック率は低くなる傾向があります。一方で、「行きたい」Goクエリや「買いたい」Buyクエリでは、ユーザーは特定のWebサイトや商品へのアクセスを目的としているため、クリック率は高くなる傾向があります。「やりたい」Doクエリでは、具体的な手順や方法を知りたいという意図があり、クリック率は中程度となります。
クエリの種類 | ユーザーの検索意図 | クリック率の傾向 |
---|---|---|
Knowクエリ | 情報収集 | 低い |
Goクエリ | 特定のWebサイトや場所へのアクセス | 高い |
Doクエリ | 具体的な手順や方法を知りたい | 中程度 |
Buyクエリ | 特定の商品を購入したい | 高い |
このように、クエリの種類によってユーザーの検索意図が異なり、クリック率も大きく変動します。例えば、購買型(Commercial)のクエリは上位表示されるほどクリック率が高くなるのに対して、Knowクエリ(Informational)は、クリック率が分散する傾向があります。
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要因②|クエリの競合度合い
クエリの競合度合いとは、そのキーワードで検索した際に、検索結果に表示されるウェブサイトの数や質のことを指します。
競合度合いが高いキーワードでは、クリック率が分散される傾向があります。例えば、「SEO」といったキーワードは、競合が多く、クリック率が分散されやすいです。
一方、競合度合いが低いキーワードでは、クリック率が高くなる傾向があります。例えば、「SEO 業者 依頼方法」といったキーワードは、競合が少なく、クリック率が高くなりやすいです。
要因③|クエリの検索ニーズの明確さ
クエリの検索ニーズが明確な場合、クリック率は高くなる傾向があります。例えば、「SEO対策」よりも「SEO対策 業者 依頼 方法」といったキーワードは、検索ニーズが明確になります。この場合、検索意図が明確な方が1位と2位のクリック率に差が小さくなる傾向があります。
この理由として想定されるのが、検索意図が明確であればあるほどニーズに応える記事が少なくなるため、ユーザーが色々な記事をクリックすることに起因すると考えられます。そこで、
要因④|クエリのテーマ
クエリのテーマによっても、クリック率は変動します。
例えば、経済系の場合は1位にクリック率が集中する傾向があります。対して、ショッピング系のクエリは分散する傾向があります。
一方、エンタメや趣味など、ライトなテーマでは、クリック率が分散される傾向があります。例えば、「面白い映画」といったキーワードでは、ランキングサイトやレビューサイトなど、様々なウェブサイトがクリックされる可能性があります。
要因⑤|検索結果(SERPs)の表示形式
SERPs(Search Engine Results Pages)の表示形式によっても、クリック率は変動します。例えば、画像検索結果や動画検索結果では、画像や動画のサムネイルが表示されるため、クリック率が高くなる傾向があります。
ローカル検索結果やニュース検索結果など、特定の検索結果に特化した表示形式でも、クリック率が変動します。例えば、飲食店を探す場合は、ローカル検索結果に表示される地図や店舗情報がクリックされやすくなります。
また、先ほど数字を出したクリック率の推移では2020年頃から1位のクリック率が30%代から40%にまで上昇しました。これは「強調スニペット」機能が実装されたことによります。今後も、検索結果の表示形式の変更は見込まれるためクリック率は変わり続けるでしょう。
要因⑥|検索順位の高低
検索順位が高いほど、クリック率も高くなる傾向があります。これは、冒頭で紹介したクリック率の表からも明らかでしょう。
SEOにおけるクリック率の改善方法
検索結果に表示されるあなたのWebサイトの情報が魅力的であれば、クリック率は向上します。 クリック率を改善することで、Webサイトへの流入を増やし、SEO全体の成果を高めることができます。
クリック率を改善するための具体的な方法を以下に紹介します。
方法①|titleタグの変更【最も効果あり】
titleタグは、検索結果に表示されるWebサイトのタイトルです。 titleタグは、検索結果に表示されるWebサイトのタイトルであり、クリック率に最も大きな影響を与える要素の一つです。
titleタグを最適化することで、クリック率を大幅に向上させることができます。 例えば、キーワードを含める、魅力的なタイトルにする、文字数を適切に調整するなどの工夫が有効です。
方法②|meta descriptionの改善
meta descriptionは、検索結果に表示されるWebサイトの説明文です。 meta descriptionは、検索結果に表示されるWebサイトの説明文であり、クリック率に影響を与える要素の一つです。
meta descriptionを最適化することで、クリック率を向上させることができます。 例えば、キーワードを含める、魅力的な説明文にする、文字数を適切に調整するなどの工夫が有効です。
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【例文付き】Meta discription(メタディスクリプション)とは?SEOへの効果や文字数や書き方を解説。
方法③|SERPsに表示されるURLの最適化
SERPsに表示されるURLは、検索結果に表示されるWebサイトのURLです。 SERPsに表示されるURLは、検索結果に表示されるWebサイトのURLであり、クリック率に影響を与える要素の一つです。
SERPsに表示されるURLを最適化することで、クリック率を向上させることができます。 例えば、キーワードを含める、短いURLにする、わかりやすいURLにするなどの工夫が有効です。
方法④|ニーズメットしたコンテンツ制作
検索意図とニーズに合致したコンテンツを作成することで、クリック率は向上します。
検索意図とニーズに合致したコンテンツを作成することで、ユーザーの満足度を高めることができます。結果として検索順位が上昇し、クリック率を向上させることができます。
例えば、ユーザーが求めている情報を網羅的に提供する、専門性の高い情報を提供する、読みやすい文章で情報を提供するなどの工夫が有効です。
まとめ
この記事では、SEOにおけるクリック率の改善方法について解説しました。 クリック率は、SEOの成果を左右する重要な要素です。 クリック率を向上させることで、Webサイトへの流入を増やし、ビジネスの成長につなげることができます。
クリック率の改善には、様々な方法がありますが、この記事で紹介した4つの方法は、特に効果的な方法です。これらの方法を実践することで、クリック率を向上させ、SEOの成果を高めることができるでしょう。