インデックスとは、Google検索結果に表示されるために必要な、Webページのデータベースです。Googleはこのインデックスを参照して、ユーザーの検索キーワードに関連性の高いページを検索結果として表示します。いわゆる「図書館の本棚」のようなものです。
Google検索結果に表示されるためには、Googleのインデックスに登録される必要があります。 しかし、Googleインデックスとは一体何なのでしょうか? また、どのように登録されるのでしょうか?
この記事では、Googleインデックスの仕組みから登録方法、登録されない場合の対処法、さらには登録状況の確認方法まで、Webサイト運営者にとって必須の知識を網羅的に解説します。
インデックスの前提知識
インデックスとは、Google検索結果に表示されるために必要な、Webページのデータベースです。Googleはこのインデックスを参照して、ユーザーの検索キーワードに関連性の高いページを検索結果として表示します。いわゆる「図書館の本棚」のようなものです。
このインデックスに登録されることを「インデックスされる」と言います。インデックスされるためには、クローラー(GoogleではGooglebotと呼ばれます)が収集したサイトのデータがインデックスに格納される必要があります。そして、インデックスされたデータが最適化され、検索結果に表示されるのです。インデックスされなければ、検索結果に表示されることはありません。
Google のインデックスは、図書館のインデックス カードのようなもので、カードには図書館で貸し出し可能なすべての本に関する情報が記載されています。一方、Google のインデックスでは本ではなく、Google が把握しているすべてのウェブページが記載されています。Google がサイトを訪問したときに、新しいページや更新されたページを検出すると、Google のインデックスも更新されます。
引用元:検索結果に含めるページのインデックス登録 – Programmable Search Engine ヘルプ
Google検索でのインデックスの仕組み
Googleインデックスへの登録は、以下の5つのステップで行われます。クローラーがネット上にあるサイトのデータを収集し、そのデータがインデックスに登録されます。この登録されたデータが検索結果に表示されます。
STEP①|クロール
まず、インデックスされるまでの間でクローリングされることが重要です。Googleのクローラー(ボット)は、まるで蜘蛛が巣を張り巡らせるようにWebサイトを探索することから、「クロール」と呼ばれます。クローラーはWebページ上のリンクを辿って、新しいページや更新されたページを発見します。
クローラーは、Webサイトの構造を理解し、サイトマップやrobots.txtなどのファイルを参照して、クロールする範囲や頻度を調整します。また、クローラーは、Webページのコンテンツだけでなく、メタデータやリンク情報なども収集します。これらの情報は、後のステップでWebページの評価や検索結果の表示に利用されます。
STEP②|解析とレンダリング
クローラーが収集したWebページのコンテンツ(テキスト、画像、動画など)は、解析とレンダリングが行われます。これによって得られたデータをインデックスに格納していきます。解析では、HTML、CSS、JavaScriptなどのコードを解釈し、ページの構造や内容を理解します。
レンダリングでは、ブラウザがWebページを表示するのと同じように、コードを実行して、ページの見た目を再現します。これにより、検索エンジンは、ユーザーが実際にブラウザでページを見た場合と同じように、ページの内容を理解することができます。
特に、近年ではJavaScriptの使用が増えており、レンダリングの重要性が高まっています。検索エンジンは、JavaScriptを実行して動的に生成されるコンテンツも理解し、評価できるようになっています。
STEP③|インデックス登録
解析・レンダリングされた情報をもとに、検索エンジンは各ウェブページのコンテンツをインデックスと呼ばれる巨大なデータベースに登録します。
インデックスは、いわば検索エンジンの図書館のようなもので、膨大な数のWebページの情報が整理・格納されています。インデックスには、ページのタイトル、見出し、本文、画像のaltテキスト、メタデータなど、様々な情報が含まれます。
これらの情報は、検索キーワードとの関連性を分析し、検索結果の表示に利用されます。インデックス登録は、Webページが検索エンジンに認識され、検索結果に表示されるために不可欠なプロセスです。
STEP④|キーワードと関連性の分析
インデックス登録された情報は、キーワードと関連性の分析が行われます。検索エンジンは、各ページがどのようなキーワードに関連しているかを判断し、その関連性の強さを評価します。
この分析では、ページ内のテキストだけでなく、タイトル、見出し、メタデータ、リンク情報なども考慮されます。また、検索エンジンは、自然言語処理技術を用いて、キーワードの意味や文脈を理解し、より高度な関連性分析を行います。
例えば、「SEO対策」というキーワードで検索された場合、SEO対策に関する情報が豊富で、専門性が高いと評価されたページが上位に表示される可能性が高くなります。
STEP⑤|検索結果の表示
ユーザーが検索キーワードを入力すると、検索エンジンはインデックスを参照し、キーワードに関連性の高いページを検索結果として表示します。関連性の強さだけでなく、ページの品質、ユーザーの検索履歴、位置情報など、様々な要素を考慮して検索結果の順位が決まります。
Googleの検索アルゴリズムは、常に進化しており、ユーザーにとって最も有益な情報を提供できるように日々改善されています。
また、検索結果には、通常のWebページだけでなく、画像、動画、ニュース、地図などの様々な情報も含まれます。検索エンジンは、ユーザーの検索意図を理解し、最適な情報を提供できるよう努めています。
Googleにインデックス登録を促進させる方法
Googleインデックスへの登録を促すには、主に2つの方法があります。
登録方法①|XMLサイトマップを送信する
XMLサイトマップは、Webサイトの構造をGoogleに伝えるためのファイルです。サイトマップを送信することで、Googleクローラーが効率的にWebサイトを巡回し、インデックス登録を促進できます。
具体的には、以下の手順でXMLサイトマップを送信します。
- XMLサイトマップを作成する
- Google Search Consoleに登録する
- サイトマップを送信する
サイトマップの作成には、専用のツールやプラグインで作成することができます。これにより作成されたサイトマップは、Google Search Consoleの「サイトマップ」セクションから送信します。
方法 | 詳細 |
---|---|
プラグイン「XML Sitemaps」 | プラグインでXMLサイトマップの設定をしておけば、以降はコンテンツを増やすと自動でXMLサイトマップを作り直して送信してくれる |
導入済みのSEO対策プラグイン | 「All in One SEO」「Yoast SEO」など既に使っているSEOプラグインがある場合に、それらの機能に含まれるXMLサイトマップ送信機能を使う方法 |
自作する | プラグインに頼らず、自作でコードを追加してXML送信を自動化する方法(上級者向け) |
登録方法②|URL検査からインデックスをリクエストする
サイトマップ自体の登録が完了しているにも関わらず、なかなかインデックスされない場合は、Google Search ConsoleのURL検査ツールを活用しましょう。以前は「フェッチ(Fetch)」と呼ばれていた登録方法です。ただし、必ずしもこの方法を実行したからといってインデックス登録が促進されるわけではない点にご注意ください。
個別のページのインデックス登録をリクエストすることも可能です。新規ページや更新したページを迅速にインデックス登録させたい場合に有効です。URL検査ツールでは、以下の情報を確認できます。
- ページがインデックス登録されているかどうか
- ページが最後にクロールされた日時
- クロール時に発生したエラー
ページがインデックス登録されていない場合は、「インデックス登録をリクエスト」ボタンをクリックして、Googleにインデックス登録を促すことができます。
Googleがインデックス登録するサイトの特徴
Googleは、ユーザーにとって有益な情報を提供するために、特定の基準を満たすWebサイトを優先的にインデックス登録します。
特徴①|コンテンツの品質が高い
Googleは、ユーザーにとって価値のある、質の高いコンテンツを含むWebサイトを評価します。独自性があり、信頼できる情報源に基づいたコンテンツを作成することが重要です。特にGoogleは品質評価ガイドラインでは以下の4点が重要になっています。
- 「経験」
- 「専門性」
- 「権威性」
- 「信頼性」
これらを実現するためには、1次情報に基づいていることや、専門家の知識に基づいてコンテンツが制作されている必要性があります。
3.4 経験、専門性、権威性、信頼性 (E-E-A-T)
引用元:Google品質ガイドラインp26
経験、専門性、権威性、信頼性 (E-E-A-T) は、PQ 評価においてすべて重要な考慮事項です。E-E-A-T ファミリーの中心で最も重要なメンバーは信頼性です。
特徴②|被リンクが獲得できている
他のWebサイトからリンクされていることは、GoogleにとってそのWebサイトの信頼性や権威性を示す指標となります。権威性のあるサイトからの被リンクが貼られていることで、インデックスが早くなります。
理由として、権威性の高いサイトや信頼性が高いサイトをGoogleは優先的にクローラーを回すようにしているからです。Googleにはシードセットという
特徴③|適切な内部リンク構造が構築されている
ウェブサイト内のページ同士を適切にリンクで繋ぐことで、Googleクローラーがサイト内を効率的に巡回し、すべてのページをインデックスに登録しやすくなります。また、ユーザーにとっても、関連性の高い情報にスムーズにアクセスできるため、利便性が向上します。
通常は外部のウェブサイトの参照に関してリンクを検討しますが、内部リンクに使用するアンカー テキストにより注意を払うと、ユーザーや Google がサイトの内容を簡単に把握できるようになるとともに、サイト上の別のページを見つけやすくなります。関心のあるすべてのページに、同じサイト上の少なくとも 1 つ以上の別のページからのリンクがあることが推奨されます。
引用元:Google のリンクに関するベスト プラクティス
さらに、内部リンク構造を構築する際には、「孤立したページ」が発生しないようにすることが非常に重要です。インデックスされるためには、大前提としてクローラーがページを巡回する必要があります。クローラーはリンクを通してページを認識するため、孤立しているページがあるとクローラーが巡回できません。
そのため、「同じサイト上の少なくとも1つ以上の別のページからのリンクがある」状態にすることが推奨されています。また、アンカーテキストを使用したり、リンクの状態をdofollowにしておくなどの方法も有効です。
Googleのインデックス登録を確認する方法
せっかくWebサイトを作成しても、Googleの検索結果に表示されなければ意味がありません。 そこで、WebサイトがGoogleにインデックス登録されているかを確認する方法を3つ解説します。
方法①|検索エンジンに「site:」を打ち込む
最も手軽な確認方法は、Googleの検索窓に「site:(WebサイトのURL)」と入力して検索することです。例えば、「site:https://www.example.com」のように入力します。
もし、あなたのWebサイトがインデックス登録されていれば、検索結果にあなたのWebサイトのページが表示されます。
方法②|Search Consoleの「URL検査」を使用する
Google Search Consoleの「URL検査」ツールを使えば、個別のページがインデックス登録されているか、より詳細な情報を確認できます。
具体的な手順は以下の通りです。
- Google Search Consoleにログインする。
- 確認したいWebサイトのプロパティを選択する。
- 左側のメニューから「URL検査」を選択する。
- 確認したいページのURLを入力し、Enterキーを押す。
検査結果が表示され、ページがインデックスに登録されている場合は「URLはGoogleに登録されています」と表示されます。登録されていない場合は、「URLはGoogleに登録されていません」と表示され、その理由や対処方法についての情報が提供されます。
方法③|Search Consoleの「インデックス作成」を活用
Google Search Consoleの「インデックス作成」レポートでは、Webサイト全体のインデックス登録状況を把握できます。
「カバレッジ」レポートでは、インデックス登録されているページ数、エラーが発生しているページ数などを確認できます。「ページのインデックス登録状況」レポートでは、個別のページのインデックス登録状況を一覧で確認できます。
まとめ
Googleインデックスは、Google検索結果にWebサイトを表示するために必要なデータベースです。
インデックス登録は、クロール、解析とレンダリング、インデックス登録、キーワードと関連性の分析、検索結果の表示の5つのステップで行われます。
インデックス登録を促すには、XMLサイトマップの送信やURL検査ツールからのリクエストが有効です。Googleは、コンテンツの品質、被リンク、内部リンク構造などを評価し、優れたWebサイトを優先的に登録します。登録されない場合は、内部リンク構造やコンテンツの見直し、被リンクの獲得などの対策が必要です。
登録状況は、検索エンジンへの直接入力、Search ConsoleのURL検査、インデックス作成レポートで確認できます。Googleインデックスへの登録と最適化は、Webサイトの可視性向上に不可欠です。