オウンドメディア内の”サイト内検索”、意外とユーザーが使うので設置しておきましょう。

情報を求めて訪れたオウンドメディアのユーザーが、求めるページに辿り着けなければ離脱は避けられません。とくにコンテンツ数が多いオウンドメディアでは、検索機能の有無がサイト全体の回遊率や成果に直結します。

サイト内検索は、単なる便利機能ではなく、ユーザー行動の分析やコンバージョン導線の最適化にも役立つ設計要素です。本記事では、検索機能がもたらす影響と導入方法、設置リスクと対処策まで解説します。

この記事でわかること
  • 実際にユーザーが検索機能を使う比率とその意味
  • サイト内検索の設置によるUX・運営面での効果
  • 検索結果ページにおけるSEOリスクと回避法

この記事は、オウンドメディアコンサルティング・運用に強みを持つ株式会社検索順位の海賊の「50メディア以上の運用実績とその知見」に基づいて執筆しています。

プロフィール
この記事を書いた人
山口耀平(Yamaguchi Yohei)

株式会社検索順位の海賊CEO。日本マーケティング学会会員。プライム上場企業の大規模サイト運用に従事した後、自身のアフィリエイトサイトを収益化・成長させた経験を活かして独立。現在はSEOコンサルタントとして、法人向けにSEO戦略の立案から実行支援まで一貫して対応している。被リンク構築支援やSEO記事制作代行など、実務に根ざした施策にも幅広く対応。

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※この記事は、SEO対策をこれから始める方の「はじめの一歩」になるべく株式会社検索順位の海賊代表の山口耀平が全て0から制作しております。また、当コラムは弊社独自のコンテンツ制作・編集ポリシーに沿って制作されています。

【自社データ】オウンドメディアのサイト内検索、ユーザーは結構使います

オウンドメディア内のサイト内検索は、ユーザーが「本気で情報を探している状態」で使う行動です。多くの企業はこの機能を軽視しがちですが、実際のユーザーデータを見ると、その使用率は想定以上に高く、重要な行動指標であることがわかります。

あるオウンドメディアのアクセス解析では、月間訪問者のうち約5〜8%がサイト内検索を利用しており、そのうちの離脱率は非検索ユーザーよりも明らかに低下していました。また、検索利用者のコンバージョン率は、通常のユーザーに比べて約1.5〜2倍に上昇する傾向があります。

このことは、検索バーを使うユーザーは「目的意識」が高いことを意味します。情報の深掘りや具体的なサービス・商品名の調査など、購入や問い合わせにつながる手前の段階に位置している可能性が高いためです。

また、検索されたキーワードを分析することで、「ユーザーが探しているが、見つけにくい情報」も浮かび上がります。これはコンテンツ改善のヒントとして活用できます。サイト運営者が意図した導線ではなく、ユーザーが自発的に求めている情報へのニーズが可視化されるのです。

このように、サイト内検索は単なる「補助機能」ではなく、ユーザーのインサイトを得るための重要なタッチポイントとなります。軽視せずに設置と運用に取り組むことで、CVRやUXの改善にも直結します。

オウンドメディアにサイト内検索を設置する意味

オウンドメディアにおけるサイト内検索の設置は、ユーザー体験だけでなく、SEO評価や運用面にも大きな効果があります。以下では、主に3つの観点からその必要性を解説します。

オウンドメディアにサイト内検索を設置する意味
  • ユーザーの利便性向上によってSEO評価が高まる
  • 社内でのコンテンツ探索効率が上がる
  • ユーザーニーズの可視化に活用できる

必要性①|UI/UXの向上によりGoogleからの評価を獲得できる

サイト内検索の設置によって、ユーザーが求める情報にすばやくアクセスできるようになります。これはUI/UXの改善につながり、Googleの評価基準である「ユーザー体験の質」にも良い影響を与えます。

Googleは公式に「Helpful Content(役立つコンテンツ)」を重視すると明言しており、検索エンジンとしてもサイト全体の構造や導線のわかりやすさを評価項目としています。内部ナビゲーションがわかりにくくても、サイト内検索があることで補完的な情報探索が可能になります。

ユーザーを第一に考えたコンテンツとは、主にユーザーのために作成されたコンテンツであり、検索エンジンのランキングを操作することを目的としたものではありません。ユーザーを第一に考えたコンテンツを制作しているかどうかを評価するにはどうすればよいでしょうか。以下の質問に「はい」と答えることができるなら、おそらくあなたはユーザーを第一に考えたアプローチを取り、正しい方向に進んでいるといえるでしょう。

引用元:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成|Google検索セントラル

特に、記事数が増えてくる中〜大規模なオウンドメディアでは、検索機能がないと情報への到達率が下がります。結果的に、直帰率や離脱率が高まり、ユーザー満足度やサイトの評価が落ちる原因になりかねません。

また、検索結果ページのUXも重要です。意図した情報にたどり着けないと、逆にネガティブな体験として認識されます。検索キーワードのハイライト表示や、適切なフィルター機能を用意することで、離脱を防ぎ、回遊性を向上できます。

ユーザー行動とSEO評価は密接に関係しているため、検索機能の設計と改善も、コンテンツ制作と同じくらい重要な施策といえます。

必要性②|サイト運用の際に自社コンテンツを探しやすくなる

サイト内検索は、外部ユーザーだけでなく、社内の運営チームにとっても大きな利便性をもたらします。自社内で過去記事や関連コンテンツを確認したいとき、カテゴリやタグだけで探すには限界があります。

特に編集や営業など複数部門がコンテンツを利用する場合、直感的に検索できる機能があると業務効率が大きく改善します。記事タイトルや公開日だけでなく、本文に含まれるフレーズやカテゴリ横断で検索できれば、探している資料がすぐに見つかります。

たとえば以下のようなシーンで活用できます。

  • 過去のセミナー記事を参照して新しいLPを作成
  • 営業担当が顧客対応で事例記事をピンポイントで提示
  • 新人ライターがテーマ重複を避けるために既存記事を確認

このように、内部での活用も視野に入れると、単なる読者向けの機能ではなく、運用基盤の一部としての価値も見えてきます。結果として、情報の整理と活用の幅が広がり、サイト全体の整合性や品質維持にもつながります。

必要性③|サイトに訪問するユーザーニーズの分析ができる

サイト内検索は、ユーザーの「生のニーズ」をデータとして取得できる貴重な接点でもあります。Google AnalyticsやGA4、あるいは検索機能に紐づいたログを活用することで、どんな言葉で何を探しているのかを定量的に把握できます。

とくに以下のような情報が分析対象となります。

取得できる検索ログの種類活用方法の例
検索キーワード足りないコンテンツの発見やタイトル改善に
検索回数関心の高いテーマの把握と特集化
検索後の行動(遷移・離脱)UX改善・導線最適化の材料

検索ログの中には、運営側が想定していなかったニーズも多数含まれています。これは新しいコンテンツのヒントになるだけでなく、「見つけにくいページがある」「導線に問題がある」といった設計上の課題も発見できます。

分析の頻度は月1回程度でも十分効果があります。トラフィックが少ないサイトでも、1件1件の検索キーワードに注目することで、改善の打ち手が明確になるでしょう。

オウンドメディアのサイト内検索の設置ができるサービス

サイト内検索を設置するには、いくつかの実装方法があります。予算や機能、運用のしやすさに応じて選ぶのが基本です。ここでは主に以下の3つの方法を紹介します。

オウンドメディアのサイト内検索の設置ができるサービス
  • CMS標準機能にプラグインを追加して拡張する方法
  • Googleが提供するカスタム検索エンジンを使う方法
  • 専用の外部検索サービスを導入する方法

サービス①|CMS標準機能(WordPressなど)+拡張プラグイン【おすすめ】

WordPressなどのCMSを使っている場合、最も手軽で管理もしやすいのがこの方法です。標準機能でも検索窓は設置できますが、カスタマイズ性や精度を高めるためにはプラグインの導入が有効です。

たとえばWordPressなら以下のようなプラグインがよく使われます。

プラグイン名特徴
SearchWP高度な検索条件・重み付けが可能
Ajax Search Liteリアルタイムでの検索候補表示
Relevanssiあいまい検索や部分一致に強い

これらのプラグインを活用することで、単なる「タイトル検索」だけでなく、本文・カスタム投稿・タグなどにも対応可能になります。UI面も柔軟にカスタマイズできるため、ユーザー体験の向上にもつながります。

また、CMSとの連携により検索ログの取得や改善も比較的容易です。社内で開発リソースを確保できる場合や、コストを抑えたい中小規模のメディアにとっては最もおすすめの選択肢といえるでしょう。

サービス②|Googleカスタム検索エンジン(CSE)

Googleが提供する『Googleカスタム検索エンジン(CSE)』は、既存サイトに外部の検索機能を簡単に追加できるツールです。検索結果はGoogleのインデックスに基づくため、検索精度が高く、設定も比較的シンプルです。

CSEの利点としては以下が挙げられます。

  • 導入が簡単で、HTML埋め込みだけで機能する
  • Googleのアルゴリズムに基づいた検索精度
  • Google広告と連動できる(収益化も可能)

一方で、検索結果に広告が表示される、検索ログの取得が難しいといった制限もあります。特にブランディング性やUIにこだわりたい企業には向いていない場合があります。

手軽さを優先する場合や、社内に開発リソースがない場合の選択肢として検討する価値はあります。

サービス③|外部検索サービス

より高精度で拡張性の高い検索体験を求める場合は、専用の外部検索サービスの導入が選ばれます。検索精度やカスタマイズ性、分析機能に優れ、ECサイトや大規模メディアでよく使われています。

代表的なサービスは以下のとおりです。

サービス名特徴
Algolia高速検索・UX重視・多言語対応
Elasticsearchオープンソースで構築自由度が高い
FastSearch国内企業による提供。カスタマイズサポートあり

これらは、要件に応じた検索体験を柔軟に設計できる反面、導入・運用コストや技術的なハードルが高くなる傾向があります。特に分析機能やフィルタリング、レコメンド機能などの追加実装を求める場合に有効です。

予算に余裕があり、UIや分析精度を重視する企業にとっては最適なソリューションとなります。

オウンドメディアのどこにサイト内検索を設置するべき?

サイト内検索は「設置すること」自体も重要ですが、「どこに設置するか」もユーザー体験に大きく影響します。視認性と利便性のバランスを考慮し、ユーザーが自然に使いたくなる配置が求められます。よく使われる設置箇所は以下の3つです。

オウンドメディアのどこにサイト内検索を設置するべき?
  • サイドバー:カテゴリや人気記事と並列配置できる
  • フッター:サイト全体に共通の検索導線を作れる
  • グローバルナビメニュー:主要導線として常時表示できる

箇所①|サイドバー

サイドバーは、検索ボックスの設置場所として最も一般的です。特に記事ページやカテゴリページの右カラムに配置することで、ユーザーの視界に自然に入りやすくなります。

この配置の利点は、他のナビゲーション要素(カテゴリ一覧や人気記事など)と同列に扱える点です。情報探索中の読者が「他に見たい情報がある」と思ったときに、すぐ検索に切り替えられるため、回遊性を高める効果があります。

また、PC閲覧時にはファーストビューから目に入る位置に配置できるため、検索行動のトリガーとして機能します。ただし、スマートフォンではサイドバーがページ下部に追いやられるケースがあるため、モバイル対応のデザインには注意が必要です。

ユーザーの視線誘導を踏まえ、目立ちすぎず、かつ自然に誘導できるような装飾や配置が求められます。

箇所②|フッター

フッターへの設置は、「読み終えた後の検索」という行動を促す目的に適しています。ページをスクロールし終えたタイミングで、「他に知りたいことがある」と感じたユーザーが自然に検索できる設計です。

特に1記事完読後のユーザーは、より深い情報を求めている傾向があるため、フッターでの検索誘導はコンバージョンに近い行動を引き出すチャンスにもなります。

また、フッターは全ページ共通のエリアであるため、どのページにおいても検索導線が確保されるというメリットもあります。加えて、SNSリンクやCTAボタンと並列で配置されるため、情報探索行動の一環として違和感なく利用されます。

ただし、視認性ではサイドバーやナビゲーションに劣るため、他の設置場所と併用することで補完的に機能させるのが望ましいです。

箇所③|グローバルナビメニュー

グローバルナビメニューへの検索窓の設置は、もっとも視認性と利便性に優れた配置方法です。特にPCでは上部に常時表示されるため、ユーザーが「探したい」と思った瞬間に即座に使える位置にあります。

検索の起点がナビゲーションにあることで、UXが非常に高まります。実際、グローバルナビに検索アイコンや検索バーを設置している大手メディアも多く、トレンドとしても一般化しています。

一方で、スマートフォンではスペースが限られるため、検索アイコンをタップで展開する設計が必要です。UI上の制約を踏まえた設計が求められますが、モバイルユーザーの即時検索ニーズにも応える効果的な手段となります。

特に記事数が多いメディアでは、グローバルナビへの検索導線はCVRや回遊率の向上に貢献します。

オウンドメディアにサイト内検索を設置するリスクと対処法

サイト内検索は利便性が高い反面、SEOやユーザー体験に影響するリスクもあります。特に検索結果ページの取り扱い方を誤ると、Googleにとっての評価を下げる要因になる可能性があります。代表的なリスクは以下のとおりです。

オウンドメディアにサイト内検索を設置するリスクと対処法
  • 検索結果ページが「低品質ページ」として認識される
  • 検索クエリのパラメータが増えすぎて重複コンテンツが発生する

それぞれのリスクと、その具体的な対処法について解説します。

リスク①|低品質ページ認定されてしまう

サイト内検索の検索結果ページは、ユーザーにとって有益な情報が表示されるとは限りません。特にコンテンツのマッチングが弱い場合、検索結果に「情報がほとんどない」ページが生成されてしまいます。

Googleの評価軸には「Thin Content(内容の薄いページ)」という指標があります。このようなページが検索エンジンにクロール・インデックスされてしまうと、ドメイン全体の品質評価を下げるリスクがあります。

とくに以下のような構造は要注意です。

状況リスク内容
結果が0件で空のページ情報価値がゼロと判断される可能性がある
結果数が少ない/1件だけ過度にページが量産される
検索クエリがURLに反映無限にページが生成される

この対策としては、検索結果ページをnoindex設定にすることが基本です。加えて、0件検索時には「検索結果がありません」と表示するだけでなく、関連コンテンツをレコメンド表示するなどの補完機能も有効です。

検索機能の設計とSEOポリシーは密接に関連しています。設置したら終わりではなく、定期的に構造や挙動を確認する運用体制が求められます。

リスク②|重複コンテンツの増殖

検索機能を通じて動的に生成されるURLがインデックスされると、既存のコンテンツと重複する可能性が高まります。特にパラメータ付きURLが量産される構造は、検索エンジンにとっては「同一内容のページが複数存在する」とみなされるリスクがあります。

たとえば以下のようなURLが複数生成されてしまうケースです。

https://example.com/?s=SEO

Example Domain

これにより、Googleのクロールリソースが分散され、サイト全体の評価が希薄化してしまいます。悪化すると、重要なページのインデックス頻度が下がり、検索順位にも影響を与えかねません。

このような重複コンテンツのリスクには、以下のような対処が有効です。

  • 検索結果ページをすべてnoindexにする
  • パラメータ付きURLをrobots.txtでブロック
  • canonicalタグで正規URLを明示する

特にnoindexは最もシンプルで効果的な手段です。検索機能の導入後は、Search ConsoleやGA4でどのURLがインデックスされているか、意図せぬクエリで評価を落としていないかを継続的に確認しましょう。

オウンドメディアのサイト内検索の検索結果はnoindex一択です。

検索結果ページは、Google検索にインデックスさせるべきではありません。理由は明確で、「検索結果ページは、検索結果ページでしかない」からです。つまり、オリジナルコンテンツではなく、既存ページのリンクを一覧表示しているだけであるため、検索エンジンから見ると“情報の価値が薄いページ”と判断されやすいのです。

このようなページがインデックスされてしまうと、Googleは以下のような評価を下す可能性があります。

  • サイト全体のコンテンツ品質が低いと判断する
  • ユーザーにとって有益でないページが上位表示される
  • 検索結果のユーザー体験が悪化し、SEO評価が下がる

これらは、ドメイン単位での信頼性低下に直結します。検索結果に表示されるべきは、あくまで「情報の源泉」であり、その中身です。検索結果ページそのものは、検索意図に直接答える役割を持ちません。

また、前項でも触れた通り、検索クエリによって無限にパラメータ付きのURLが生成される構造では、重複や低品質ページが大量に発生するリスクがあります。これによりクロールバジェットが浪費され、本来インデックスさせたいページの評価まで落ちる可能性があります。

そのため、基本方針としては次の対応が必要です。

  • 検索結果ページにはmetaタグで「noindex」を設定
  • 必要に応じてrobots.txtでもパラメータ付きURLをブロック
  • canonicalは設定せず、インデックス自体を拒否する方針を徹底

「検索させる機能」はユーザー体験の一部であり、「検索結果ページを見せる」ことが目的ではないという本質を理解した上で、SEO施策と設計方針を一致させましょう。

まとめ

オウンドメディアにおけるサイト内検索の設置は、ユーザー体験・運営効率・SEO評価という三方向に影響を与える、極めて重要な施策です。ユーザーは想像以上に検索機能を使っており、設置するだけでコンバージョンや回遊の改善に寄与します。

また、検索されたキーワードからは、訪問者のニーズや導線の改善点が見えてきます。こうした定量データを活用すれば、運用改善やコンテンツ企画にも大きく役立ちます。

一方で、検索結果ページをインデックスさせると、SEO上のリスクが発生します。薄い内容のページが量産されると、ドメイン全体の評価を落とす要因になります。noindex設定やパラメータ制御を忘れず行いましょう。

検索機能は「つけること」がゴールではなく、「どう設計し、どう運用し、どう活用するか」によって成果が大きく変わります。もし現状のメディアに検索機能がない、あるいは活用できていない場合は、今すぐ導入と最適化を検討すべきタイミングです。

貴社オウンドメディアでは、サイト内検索が最適に活用されているでしょうか?
もし見直しや設計支援が必要であれば、ぜひ一度ご相談ください。

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