リスティング広告は、即効性と費用対効果の高さから多くの企業が導入しています。
しかし、運用の成否を左右するCVR(コンバージョン率)について「リスティング広告におけるCVRの平均がどれくらいなのか」や「自社の成果が適正かどうか」を把握できていない担当者も少なくありません。
CVRは広告とランディングページの整合性、検索キーワードとの一致度、ページのUI/UXなど複数の要素によって左右されます。業界によっても平均値は異なり、比較を誤ると改善すべきポイントを見誤る危険もあります。
本記事では、リスティング広告におけるCVRの平均をはじめ、業界別の傾向、CVRが低くなる要因、そして平均以上に引き上げるための具体的な改善策を解説します。
この記事でわかること
- リスティング広告のCVR平均とその考え方
- 業界別に見るCVRの目安
- CVRが伸び悩む主な原因
- 成果につながる改善施策5つ
リスティング広告のCVR(コンバージョン率)とは?平均との関係をやさしく解説

リスティング広告を運用する上で、CVR(コンバージョン率)は重要な指標の一つです。
成果の見えやすさから多くのマーケターが注目していますが、「CVRとは何か」「なぜ平均と比較する必要があるのか」を明確に理解していないケースも少なくありません。
ここではCVRの定義、決定要因、そして平均値との比較によって見えてくる改善のポイントについて解説します。
- CVRの定義
- CVRに影響する要素
- 平均値との比較で得られる改善ヒント
CVRとは「クリックから成果に至った割合」のこと
CVRとは「Conversion Rate(コンバージョン率)」の略称で、広告をクリックしたユーザーのうち、実際に購入や問い合わせなどの成果に至った割合を示す指標です。リスティング広告においては、広告の効果を最も端的に表す数値とも言えます。
たとえば、100人が広告をクリックし、3人が商品を購入した場合、CVRは「3%」になります。CTR(クリック率)と混同されがちですが、CTRは「広告が表示された回数に対するクリックの割合」であり、CVRは「クリックされた後の成果率」に焦点を当てています。
CVRが高いほど、広告が成果につながっていることを意味します。広告費用を同じだけかけても、CVRが高ければ高いほど費用対効果が良いという評価が可能になります。
CVRは「広告の質」と「サイトの内容」で決まる
CVRの良し悪しは、広告の出し方だけでは決まりません。クリックされた後、ユーザーが遷移するランディングページの内容や構成、導線のわかりやすさも大きく影響します。
たとえば、以下のような要素がCVRを左右します。
- 広告文がユーザーの検索意図と一致しているか
- ランディングページに期待する情報が掲載されているか
- ページ内のCTA(行動喚起)の位置や目立ち方が適切か
これらの条件がそろっていない場合、どんなにクリック数が多くてもコンバージョンに至らず、CVRが低迷する結果につながります。
CVRの最適化には、広告とサイトの両面からの改善が不可欠です。
平均と比較することで改善点が見えるようになる
CVRは単体で見ても、その良し悪しを判断することは難しいです。重要なのは、業界ごとの平均や自社の過去データと比較して「自社のCVRは高いのか、低いのか」を判断することです。
平均と比較することで以下のような気づきを得ることができます。
- 想定より低い場合:広告文やランディングページに改善の余地がある
- 想定より高い場合:訴求軸がユーザーに響いているため、拡大の余地がある
ただし、平均CVRは業界や商品特性によって大きく異なります。競合と同じ土俵で比較し、自社の立ち位置を把握することが、最適な広告改善の第一歩となります。
リスティング広告のCVRは何パーセントが平均?業界別の目安も紹介
CVRの数値を正しく評価するには、全体の平均値や業界別の基準を知っておくことが大切です。
一般的な目安を知ることで、自社の広告が成果につながっているかを客観的に判断できます。ここでは全体平均と、業界ごとのCVRの傾向を紹介します。
- リスティング広告全体の平均CVR
- CVRが高い傾向にある業界(例:法律・士業)
- CVRが低めの傾向にある業界(例:美容・健康)
- 中間的なCVRの業界(例:ECサイト)
全体の平均CVRは約2〜5%が目安
一般的に、リスティング広告全体のCVR平均は「2〜5%」とされています。Google広告やYahoo!広告など、広告プラットフォームの違いによっても多少の変動はありますが、この範囲内であれば極端に悪いということはありません。
特に、BtoC商材ではCVRが3〜4%で安定しているケースが多く見られます。一方で、BtoB商材や高額商品を扱う広告では、クリック数が少ない代わりにCVRが高くなる傾向があります。
CVRが1%を下回る場合、広告文やランディングページに何らかの問題がある可能性が高いと考えられます。
業界別では「法律・士業」は平均7%以上と高め
特定の業界では、平均CVRが非常に高くなる傾向があります。その代表例が「法律・士業」分野です。弁護士・行政書士・税理士などのサービスは、ユーザーの悩みが深く、即時性が高いため、CVRが「7%以上」に達するケースも少なくありません。
さらに、問い合わせや資料請求といった行動がコンバージョンとして定義されている場合、CVRは10%を超える場合もあります。
このように、専門性が高く、明確なニーズが存在するサービスでは、少ないクリック数でも高いCVRを実現できるのが特徴です。
「美容・健康・フィットネス」業界はCVRが低め(1〜3%)
反対に、CVRが低めになりやすい業界も存在します。特に「美容・健康・フィットネス」系の商材は、ユーザーの情報収集段階でのクリックが多いため、CVRは「1〜3%」程度に落ち着く傾向があります。
この領域は競合も多く、広告が比較対象になりやすいため、クリック後に他社と比較され、コンバージョンに至らないことが頻繁に起こります。
加えて、訴求内容やデザインの影響を強く受ける業界でもあるため、定期的なABテストやペルソナ設計の見直しが不可欠です。
「ECサイト」はCVRが2〜4%と中間的
「ECサイト」におけるリスティング広告のCVRは「2〜4%」程度が目安とされています。商品数が多く、ターゲットも広いため、平均的な数値に収まりやすいのが特徴です。
ただし、商品ジャンルによって大きくブレが生じます。日用品や低単価商品は比較的CVRが高く、高額商材や嗜好性の高い商品はCVRが低くなる傾向があります。
このため、同じECサイト内でもカテゴリごとのCVRを分析し、セグメント別に広告を最適化することが成果につながる重要な施策となります。
リスティング広告のCVRが平均より低い原因とは?よくあるパターンを解説

リスティング広告を運用しているにもかかわらず、CVRが思うように伸びないことはよくあります。
ここでは平均以下のCVRになってしまう典型的な原因を解説し、それぞれの改善ヒントを探ります。
原因➀┃広告とランディングページの内容が一致していない
原因②┃キーワード選定がユーザーのニーズとズレてい
原因③┃ユーザーの検索意図を誤解している
原因④┃スマートフォン向けの表示が最適化されていない
原因⑤┃CVポイント(フォームやボタン)が分かりづらい
原因①|広告文とランディングページの内容が一致していないから
CVRが低くなる最も多い原因は、広告文とランディングページの内容が一致していないことです。ユーザーは広告に期待してクリックします。その期待が着地ページで裏切られた場合、すぐに離脱してしまいます。
たとえば、「無料相談」と広告で訴求しておきながら、遷移先で有料プランの案内しかないと、ユーザーは不信感を抱いて離脱します。このズレが大きいほど、CVRは下がります。
広告文とランディングページの整合性を高めることが、CVR改善の出発点になります。
原因②|キーワードの選定がずれているから
キーワードが検索ユーザーの意図から外れていると、そもそも質の低いクリックが増えてしまいます。たとえば「〇〇とは」という調べ物キーワードに対して、いきなり購入を促す広告を出しても、CVにはつながりません。
情報収集目的のキーワードと、行動喚起目的のキーワードは分けて考える必要があります。
購入・申し込み意欲が高い「指名キーワード」や「商標キーワード」に注力することで、無駄なクリックを減らしCVRを高められます。
キーワード選定は「検索意図」と「行動レベル」の両軸で再設計することが重要です。
原因③|ユーザーの検索意図を読み違えているから
表面的にキーワードが合っていても、その裏にある検索意図を見誤ると、成果にはつながりません。
たとえば「ダイエット 食事」と検索したユーザーが求めているのは「レシピ」なのか「食事制限法」なのかを見極めなければなりません。
この検索意図を読み解けないと、コンテンツやオファーがズレた状態で露出されてしまい、CVRは著しく低下します。
検索意図の分析には、実際の検索結果ページ(SERPs)を見て、上位表示されているページの傾向を把握するのが効果的です。
コンバージョンする人を引き寄せるには、「誰に何を見せるか」の精度を上げることが鍵になります。
原因④|スマホ最適化が不十分だから
現在では、広告経由の流入の大半がスマートフォンです。にもかかわらず、PCを基準にしたページ設計になっていると、スマホユーザーの離脱率が上がり、CVRが大きく下がります。
以下のような状態は特に注意が必要です。
- ボタンが小さくて押しづらい
- テキストが詰まっていて読みにくい
- 読み込み速度が遅い
スマートフォンでのUI/UX改善は、CVRに直結する重要な施策です。
原因⑤|CV地点(申込フォームなど)がわかりにくいから
CV地点が分かりづらい、あるいは使いづらいと、ユーザーが途中で離脱してしまいます。特に申込フォームが長すぎたり、入力項目が多すぎたりすると、CVRは急激に落ちます。
ユーザーが「今すぐ申し込みたい」と思っても、その導線が明確でないと機会損失になります。フォームの項目数を最小限にし、「入力→確認→完了」までを最短距離で案内することが求められます。
ボタンや申込セクションの配置、色、サイズも含めて、ユーザーが迷わずCVに到達できるように設計を見直すことが重要です。
リスティング広告のCVRを平均以上にする改善方法5選
CVRが平均よりも低い場合、闇雲な施策ではなく、論理的に順を追って改善していくことが求められます。ここでは成果を上げるために有効な改善方法を5つに絞り、実践しやすい形で紹介します。
- 広告文とランディングページの整合性を高める
- コンバージョンに近いキーワードに絞り込む
- ファーストビューで強く訴求する
- スマホユーザー向けの表示・導線を最適化する
- フォームやCVボタンの位置と内容を見直す
改善方法①|広告文とランディングページの内容を一致させる
CVRを引き上げるための第一歩は、広告の訴求とランディングページの内容を完全に一致させることです。
クリックしたユーザーが「これが見たかった」と思えるような内容になっていれば、離脱率が下がり、CVRが高まります。
たとえば、「30分無料相談」というワードを広告で使用しているなら、ランディングページでもファーストビューで「30分無料相談」と明記する必要があります。
訴求の連動性が高いほど、ユーザーの不安が軽減され、行動につながりやすくなります。
ページの構成も広告文の流れをなぞる形で設計するのが理想です。
改善方法②|成果が出やすいキーワードに絞る
無関係なキーワードで広告を出し続けると、CVに至らない無駄クリックばかりが増えます。そのため、コンバージョンに近いキーワード、特に「商標名+評判」「地域名+サービス名」「具体的な悩みワード」などに絞ることが重要です。
キーワードの絞り込みには、以下のような視点が有効です。
- 「今すぐ客」が検索するワードかどうか
- 比較検討中のユーザーが使いそうな表現か
- 既存顧客が導入前に調べていた内容か
購買意欲が高い層に絞ることで、同じ広告費でも高いCVRを実現できます。
改善方法③|ファーストビューに強い訴求を入れる
ランディングページで最も重要なのが、ファーストビューです。ユーザーはページを開いた直後の数秒で、読むか・離脱するかを判断します。そのため、強いベネフィットや限定オファーをファーストビューに入れることが必須です。
効果的なファーストビューには以下の要素を含めるとよいでしょう。
- 明確なベネフィット(例:初回限定◯%オフ)
- 権威性や信頼感(例:導入企業数〇〇社突破)
- 強いCTA(例:30秒で無料申込)
このファーストインプレッションの強化によって、ページの滞在率とCVRは大きく改善します。
改善方法④|スマホ表示を最適化する
リスティング広告経由の流入は約7割以上がスマートフォンとされています。にもかかわらず、PC用に最適化されたデザインのままだと、CVRが著しく下がります。
改善のためには、次のようなチェックポイントを確認する必要があります。
- CTAボタンが指で押しやすいサイズになっているか
- テキストの行間やサイズはスマホで読みやすいか
- スクロールせずに要点が伝わるか
スマホで見た時に「違和感なく」「操作しやすく」なるよう設計することが、今やCVR改善の基本です。
改善方法⑤|CVボタンやフォームの位置・内容を見直す
ユーザーがコンバージョンに至る最後の関門が、CVボタンや申込フォームです。これらが「見つけづらい」「使いにくい」「不安を感じさせる」状態になっていると、せっかくの意欲が失われます。
改善すべき点には以下のようなものがあります。
- ボタンの色が背景と被っていて目立たない
- フォームの入力項目が多く、完了に時間がかかる
- ボタン文言が弱く「送信」などになっている
改善する際は「位置・サイズ・色・文言」の4点を同時に見直すことで、CVRの最大化につながります。
まとめ:リスティング広告のCVR平均を理解して成果を最大化しよう
リスティング広告のCVR(コンバージョン率)は、広告運用の成果を判断するうえで最も重要な指標のひとつです。
平均値を正しく理解し、業界ごとの基準と照らし合わせながら改善施策を講じることで、費用対効果の高い広告運用が実現できます。
この記事では、以下のポイントを解説しました。
- CVRとは、広告のクリックから成果に至った割合である
- CVRは広告の質とランディングページの内容によって決まる
- 全体の平均CVRは2〜5%が目安であり、業界別に大きな差がある
- 平均より低い原因としては、広告とページの不一致やスマホ非対応などがある
- 平均を超えるための具体的な改善策は5つに集約できる
特に重要なのは、広告文とランディングページの整合性、キーワード選定の精度、スマホ対応、そしてCV地点の設計です。改善を一つずつ丁寧に行うことで、CVRの向上は確実に見込めます。
効果的な運用を実現するには、業界の水準を基準にしつつ、継続的なABテストとユーザー視点の見直しが欠かせません。
CVRが高まれば、同じ広告費でも得られる成果が大きく変わってきます。
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