クライアント概要
サイト: パドルデザインカンパニー様
業種: ブランディング・デザイン制作会社様(東京都港区南青山)
事業内容: 企業ブランディング、CI開発、Webサイト制作、動画制作、パンフレット・カタログ制作
施策期間: 2025年5月〜2026年2月(約10ヶ月間)
施策前の課題
パドルデザインカンパニーは、東京・南青山に拠点を構えるブランディングに特化したデザイン会社です。企業ブランディングからグラフィックデザイン、Web制作、動画制作まで幅広いクリエイティブサービスを提供しており、実績も豊富でした。
しかし、2025年4月時点のSEO指標を見ると、サイトのドメインパワーには伸びしろがある状態でした。
施策開始前(2025年4月時点)の主要指標:
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| ドメインレーティング(DR) | 30 |
| 参照ドメイン数 | 119 |
| ライブ被リンク数 | 23,835 |
| オーガニックキーワード数(TOP3) | 151 |
| 推定オーガニックトラフィック(JP) | 約3,976/月 |
DRは30前後で長期間横ばいの状態が続いており(2024年6月〜2025年4月の約11ヶ月間でDR29〜31の範囲内)、自然発生的なリンク獲得だけではドメインパワーの大幅な向上は見込めない状況でした。
実施した施策:戦略的な被リンク営業
2025年5月頃から、被リンク営業(アウトリーチによるリンクビルディング)を本格的に開始。以下の点が特徴的な施策でした。
① 高DR(ドメインレーティング)サイトからのリンク獲得
施策開始後に新規で獲得した主な参照ドメインを見ると、質の高いリンクを着実に積み上げていることがわかります。
2025年5月以降に新規獲得した主要リンク元(DR50以上):
| ドメイン | DR | 初検出日 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| mhlw.go.jp | 93 | 2026年1月 | 厚生労働省(政府サイト) |
| note.com | 92 | 2025年10月 | 国内最大級のクリエイターメディア |
| jpn.com | 89 | 2025年8月 | 日本情報ポータル |
| conohawing.com | 75 | 2025年11月 | レンタルサーバー大手 |
| careerconnection.jp | 68 | 2025年7月 | キャリア情報メディア |
| muuuuu.org | 67 | 2025年7月 | Webデザインギャラリー(15リンク獲得) |
| arubai.jp | 64 | 2025年8月 | 求人・バイト情報サイト |
| geo-code.co.jp | 63 | 2025年7月 | デジタルマーケティング会社 |
| shufu-job.jp | 62 | 2025年8月 | 主婦向け求人サイト |
| k-society.com | 61 | 2025年8月 | ビジネスメディア |
| gmo-research.ai | 60 | 2026年2月 | GMOリサーチ |
| accel-japan.com | 60 | 2025年10月 | マーケティング支援 |
| japan-design.jp | 59 | 2025年11月 | デザイン情報メディア |
| activation-service.jp | 59 | 2025年12月 | ビジネスサービス |
| gro-bels.co.jp | 56 | 2025年5月 | 不動産メディア |
| mvsk.jp | 56 | 2025年9月 | ビジネスメディア |
注目すべきは、厚生労働省(DR93) という政府系サイトからのリンク獲得に成功している点です。また、note.com(DR92)やjpn.com(DR89)といった超高DRサイトからのリンクも獲得しており、単なる数のリンクビルディングではなく、質を重視した戦略的なアプローチが伺えます。
② 業界関連サイトへのターゲティング
獲得リンク元の傾向を見ると、以下のカテゴリに分類できます。
- デザイン・クリエイティブ系メディア: muuuuu.org、japan-design.jp など — 自社の専門領域と直結するサイトからの被リンク
- ビジネス・マーケティング系メディア: geo-code.co.jp、accel-japan.com、kyozon.net など — BtoB文脈での認知拡大
- 求人・キャリア系メディア: careerconnection.jp、shufu-job.jp、arubai.jp など — 採用ブランディングサービスとの親和性が高い領域
- 政府・公的機関: mhlw.go.jp — 最高レベルの信頼性を持つドメイン
特にmuuuuu.orgからは15本ものリンクを獲得しており、Webデザインギャラリーサイトへの制作実績の掲載を通じた自然な形でのリンク獲得に成功していると推測されます。
③ 継続的・安定的なリンク獲得ペース
月別の参照ドメイン数の推移を見ると、一度に大量のリンクを獲得するのではなく、毎月コンスタントにリンクを増やし続けている点が特徴的です。
参照ドメイン数の月別推移:
| 時期 | 参照ドメイン数 | 前月比 |
|---|---|---|
| 2025年4月(施策開始前) | 119 | — |
| 2025年5月 | 126 | +7 |
| 2025年6月 | 130 | +4 |
| 2025年7月 | 144 | +14 |
| 2025年8月 | 148 | +4 |
| 2025年9月 | 170 | +22 |
| 2025年10月 | 182 | +12 |
| 2025年11月 | 200 | +18 |
| 2025年12月 | 213 | +13 |
| 2026年1月 | 228 | +15 |
月平均で約11ドメインずつ増加しており、急激なスパイクのない自然な成長曲線を描いています。これはGoogleからペナルティを受けるリスクを最小限に抑えた堅実なアプローチと言えます。
成果
ドメインレーティング(DR):30 → 43(+43%向上)
施策の最大の成果は、ドメインレーティングの大幅な向上です。
| 時期 | DR |
|---|---|
| 2024年6月 | 29 |
| 2024年12月 | 30 |
| 2025年4月(施策開始前) | 30 |
| 2025年7月(3ヶ月後) | 33 |
| 2025年10月(6ヶ月後) | 38 |
| 2026年2月(10ヶ月後) | 43 |
約11ヶ月間もDR29〜31で停滞していたものが、被リンク営業を開始したタイミングから明確に上昇トレンドに転じています。DR30→43は対数スケールであるため、実質的なドメインパワーの向上幅は数値以上に大きなインパクトがあります。
参照ドメイン数:119 → 226(+90%増加)
10ヶ月で参照ドメイン数がほぼ倍増しました。
- 施策前(2025年4月): 119ドメイン
- 施策後(2026年2月): 226ドメイン
- 純増数: +107ドメイン
ライブ被リンク数:23,835 → 30,576(+28%増加)
総被リンク数も約6,700本増加しています。
TOP3キーワード数:151 → 236(+56%増加)
Google検索結果でTOP3に表示されるキーワード数が大幅に増加しました。
| 時期 | TOP3 | TOP4-10 | 11位以下 |
|---|---|---|---|
| 2025年4月(施策前) | 151 | 306 | 2,945 |
| 2025年8月 | 242 | 253 | 3,227 |
| 2025年11月 | 319 | 213 | 600 |
| 2026年2月(最新) | 236 | 181 | 478 |
TOP3キーワード数が151から最大319まで増加し、直近でも236と施策前から56%の伸びを見せています。より多くのキーワードで上位表示を獲得できるようになったことは、ドメインパワー強化の効果が検索順位に反映されている証左です。
成果サマリー
| 指標 | 施策前(2025年4月) | 施策後(2026年2月) | 変化 |
|---|---|---|---|
| ドメインレーティング(DR) | 30 | 43 | +43% |
| 参照ドメイン数 | 119 | 226 | +90% |
| ライブ被リンク数 | 23,835 | 30,576 | +28% |
| TOP3キーワード数 | 151 | 236 | +56% |
補足:オーガニックトラフィックについて
なお、Ahrefsの推定オーガニックトラフィックは施策期間中に減少傾向(約3,976→約2,038)を示しています。これは被リンク施策の効果がなかったということではなく、以下の外部要因が影響していると考えられます。
- GoogleのAI Overview(SGE)の展開拡大: 2025年後半にかけて日本市場でもAI Overviewの表示が拡大し、クリック率(CTR)が全体的に低下。情報検索系クエリのトラフィックが業界全体で減少傾向にあります。
- 検索アルゴリズムの変動: 2025年はGoogleのコアアップデートが複数回実施され、特に「ブランディング」「デザイン」関連の検索結果は競争環境が大きく変化しました。
- Ahrefsの推定値の変動: Ahrefsのトラフィック推計はクリックストリームデータに基づいており、実際のトラフィックとは差異が生じることがあります。
重要なのは、被リンク施策がなければトラフィックの減少幅はさらに大きかった可能性が高いという点です。DR向上とTOP3キーワード数の増加は、サイトの検索基盤を強化し、今後のトラフィック回復・拡大に向けた土台作りとして確実に機能しています。
まとめ:この事例から学べるポイント
- 質を重視したリンク獲得: DR60以上の高権威サイトから多数のリンクを獲得。特に政府サイト(mhlw.go.jp、DR93)からのリンクはドメインパワー向上への寄与度が非常に高い。
- 業界親和性の高いリンク元の選定: デザイン系、ビジネス系、求人系など、自社サービスとの関連性が高いサイトからのリンクを優先的に獲得。これにより、Googleのトピカルオーソリティ(テーマ的権威性)の強化にもつながっている。
- 安定した獲得ペース: 月平均11ドメインという堅実なペースで継続的にリンクを増やしており、不自然なリンクプロフィールにならないよう配慮されている。
- 長期的な視点でのSEO基盤強化: DR30→43という向上は、今後あらゆるキーワードでの順位向上に寄与するサイト全体の資産。短期的なトラフィック変動に左右されず、中長期でのSEO競争力を着実に高めている。
