nofollowは、検索エンジンのクローラーに対して特定のリンクを辿らないよう指示するタグです。SEOをする人ならその効果や設定方法について必ず押さえておくべきです。ただ、あまり施策として実行する機会は少ないですが、SEOの専門家を名乗るなら知っておくべき用語です。
しかし、SEO対策は日々の小さな施策の積み重ねから成果が華開きます。その中の施策としてnofollow属性の効果について理解しておくことは非常に重要です。
そこで、この記事ではSEOを学ぶ場合にある程度頭の中に入れておくべきnofollowのSEO効果や、拡張機能を利用した確認方法について解説していきます。
nofollowリンクとは?
nofollowは、検索エンジンのクローラーに対して特定のリンクを辿らないよう指示するタグです。別の言い方をすると、リンク先のサイトにリンクジュースを渡さないように設定する方法です。
リンクにその他の適切な値がなく、そのリンクとサイトを関連付けたくない場合、またはリンク先のページをサイトからクロールさせないようにする場合は、nofollow の値を使用します。
Google検索セントラル『Google に外部リンクの関係性を伝える』
大前提として検索エンジンは、ウェブページの関連性を判断するための一つの材料としてリンクを使用しています。その際に、nofollowタグを設定してあげることで、関連性等がないことを検索エンジンに伝えることができます。
結果としてSEO上でのリンク先が評価対象にならないことになります。nofollowが設定されたリンクは、SEO上効果のある被リンクとしてカウントされません。
似たような言葉に、noindexなどがあります。これらとの違いは別の記事でも解説しているのであわせて読んでみてください。
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nofollowとnoindexの違いは?両方設定する意味や目的について解説。
nofollowを設定することで得られるSEO効果
nofollowタグを適切に取り扱うことで、SEO効果を獲得することができます。具体的には下記の3点のような効果を獲得することができます。
目的①|検索結果の品質向上
nofollowリンクを使用することで、検索エンジンの結果の品質を上げることができます。nofollow属性を通して、検索エンジンに以下の情報を伝えることができます。
- 自サイトと関連性がない
- 信頼性の低いサイト
- 広告リンク(有料リンク)
検索エンジンはリンクの繋がりを通して、サイト同士の関連性を判断します。その際に、上記の情報に該当することをnofollow属性を設定してあげることでGoogleに伝えることができます。
これにより、正確にサイト同士の関連性についてクローラーが理解することができ、結果として検索結果の品質をあげることにつながるのです。
目的②|ペナルティ回避
nofollowリンクを使用することで、以下のペナルティを回避することができます。
- 低品質サイトからの被リンクによるペナルティ
- 広告リンクの過剰掲載によるペナルティ
- ユーザー生成コンテンツへのリンクの過剰掲載によるペナルティ
これらのペナルティは、検索結果の順位を低下させたりするリスクがあります。最悪の場合にはサイトのインデックスから除外されたりする可能性があります。SEO対策を始める上で、最初に「マイナス評価」を潰してから、サイトのSEO評価獲得に向けて動くのが定石です。
その際に、nofollow属性の取り扱いや意味を押さえておくことはSEOプレイヤーとして生きていく上で非常に重要になります。
目的③|サイトの信頼性向上
nofollowリンクを使用することで、以下のことができます。
- 信頼性の低いサイトへのリンクを減らす
- 広告リンクを適切に示す
- ユーザー生成コンテンツへのリンクを管理する
これらの対策を行うことで、サイトの信頼性を向上させることができます。サイトの信頼性が高いことは、検索結果の順位向上や、ユーザーからの信頼獲得につながります
nofollowリンクが設定する方法
nofollowリンクを設定する場所は
場所①|個別のリンク
nofollowリンクが設置される場所は、<a>タグの中に設定されます。nofollow属性を記述する際には下記のように記述されます。
<a href="https://example.com/" rel="nofollow" >サンプル</a>
そのリンクのみがnofollow扱いになります。信頼性の低いサイトへのリンクや、広告リンクなど、個別にnofollowを設定したい場合に適しています。
場所②|ページ全体
ページ全体にnofollow属性を設定するには、タグ内に以下のmetaタグを記述します。
<meta name="robots" content="nofollow">
上記を記述した場合、そのページのすべてのリンクがnofollow扱いになります。ユーザー生成コンテンツが多いページや、アフィリエイトサイトなど、ページ全体のリンクをnofollowにしたい場合に適しています。
nofollowリンクを使うべきケース
サイト内に貼り付けられているリンクと自社のサイトを関連付けたくない場合、またはリンク先のページをサイトからクロールさせないようにする場合は、nofollow の値を使用します。
ここでは、さらに具体的にどのような場合のリンクの時にnofollow属性を使用するのかについて解説していきます。
ケース①|信頼性の低いサイトへのリンク
信頼性の低いサイトへのリンクは、自サイトの評価を下げる可能性があります。nofollowリンクを使用することで、検索エンジンに対してそのリンクを評価対象から除外するよう指示することができます。
- 誹謗中傷やスパムを含むサイトへのリンク
- 違法コンテンツを含むサイトへのリンク
- 低品質なコンテンツを含むサイトへのリンク
ケース②|有料リンク(sponsored属性でも良い)
広告リンクは、お金を支払って貼られたリンクのことを指します。nofollowリンクを使用することで、検索エンジンに対してそのリンクが金銭的な報酬によって掲載されたものであることを伝えることができます。
- アフィリエイトリンク
- バナー広告
- テキスト広告
nofollow属性と同じ指示を検索エンジンに出すことができるタグとしてsponsored属性もあります。広告や有料のリンクを sponsored でマークアップします。
<a href="https://example.com/" rel="sponsored" >広告</a>
▼関連リンク
Google に外部リンクの関係性を伝える|Google検索セントラル
ケース③|ユーザー生成コンテンツへのリンク(ugc属性でも良い)
ユーザー生成コンテンツは、ユーザーによって作成されたコンテンツです。nofollowリンクを使用することで、検索エンジンに対してそのリンクがユーザーによって作成されたものであることを伝えることができます。
- 掲示板の書き込み
- ブログのコメント
- ソーシャルメディアの投稿
nofollow属性と同じ指示を検索エンジンに出すことができるタグとしてugc属性もあります。ユーザー作成コンテンツ(UGC)のリンクは、ugc でマークアップすることをおすすめします。
<a href="https://example.com/" rel="ugc" >コメント</a>
▼関連リンク
Google に外部リンクの関係性を伝える|Google検索セントラル
nofollowリンクを確認できるChrome拡張機能
続いてdofollowリンクかnofollowリンクかを確認できるChrome拡張機能を紹介していきます。具体的には下記のようなものがあります。結論からお伝えすると「Nofollow」がおすすめです。
拡張機能①|NoFollow←一番おすすめ
nofollow dofollowを確認できるChrome拡張機能の一つ目目が「Nofollow」です。
Nofollowを導入すると、nofollowリンクの部分が赤く囲われるようになります。以下の写真のように、プロフィールのリンクはnofollowに設定されていることがわかります。
拡張機能②|Strike Out Nofollow Links
nofollow dofollowを確認できるChrome拡張機能の二つ目が「Strike Out Nofollow Links」です。
Nofollowを導入すると、nofollowリンクにスラッシュが引かれるようになります。以下のTwitterのプロフィールリンクはnofollowに設定されていることがわかります。逆に、それ以外のリンクはdofollowリンクであることがわかります。
nofollowリンクと似たようなタグ
似た奴①|robots.txt
robots.txtは、検索エンジンに対して「このサイトのどのページをクロールしてよいのか、クロールしてはいけないのか」を指示するためのファイルです。
nofollowリンクとは異なり、サイト全体に対して設定するものであり、個々のリンクに対して設定するものではありません。
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robots.txt の概要|Google検索セントラル
似た奴②|noindex属性
noindex属性は、HTMLのheadタグ内に記述することで、そのページを検索エンジンにインデックスさせないよう指示するものです。
nofollowリンクとは異なり、リンク評価に直接的な影響を与えませんが、検索結果に表示されないページを減らすことで、サイト全体の質を向上させる効果があります。
似た奴③|canonical属性
canonical属性は、複数のURLが同じ内容を持つページである場合、検索エンジンに対して「このURLが正規のURLである」ことを示すためのものです。
nofollowリンクとは異なり、リンク評価に直接的な影響を与えませんが、重複コンテンツによる検索順位の低下を防ぐ効果があります。
まとめ
この記事ではnofollow属性について解説してきました。nofollowは、検索エンジンのクローラーに対して特定のリンクを辿らないよう指示するタグです。SEOをする人ならその効果や設定方法について必ず押さえておくべきです。
しかし、SEO対策は日々の小さな施策の積み重ねから成果が華開きます。その中の施策としてnofollow属性の効果について理解しておくことは非常に重要です。
ただ、ここまでいっても