SEO対策をする上で、よく出てくるキーワードにMeta discription(メタディスクリプション)があります。メタディスクリプションは、サイト内の各ページについて120文字程度で説明した概要の事です。
メタディスクリプションを理解する事で、検索エンジン上でのユーザーとのコミュニケーションを適切に取るうえで有利に働きます。また、その結果としてサイトへの流入アップが期待できます。
この記事では、メタディスクリプションの意味に限らず、SEO上でのメリットや書き方や例文、設定方法などの実務に生かせる内容にまで踏み込んで解説していきます。
- Meta discription(メタディスクリプション)とは何か理解できる
- Meta discription(メタディスクリプション)の書き方や例文等の実務で行かせる知識が身につく
Meta discription(メタディスクリプション)とは?
Meta discription(メタディスクリプション)は、Webページの内容のサマリーを示すことを目的としたHTMLのタグの事です。具体的には、HTMLの<head>タグ内にあるmetaタグの事を指します。
HTMLには<head>タグというユーザーには表示されないWebサイトの情報を格納する部分があります。その格納される情報の一つにMetaタグのdiscriptionという情報フォーマットがあるのです。

SEO対策を実施する際には、このMetadiscriptionの中にWebページの内容を適切に示した文章を120文字以内に収めて記入するのが定石です。
<meta name="description" content="シャープペンシル">
大前提として検索順位には直接的な関係はない
Metadiscriptionが検索エンジンとどのような関係にあるのかについてここでは解説していきます。結論としては以下の二点に集約されます。
Meta discriptionは結論からいうと、Googleで上位表示する上で無関係であるといわれています。2023年時点でGoogleは「検索のランキングに影響が及ぶことはありません」と明確に表明しています。
Google のウェブ検索(Google.com からアクセスできる、日々数多くのユーザーが使用する検索)では、keywords meta タグは完全に無視されます。現時点で Google 検索のランキングに影響が及ぶことはありません。
Google はウェブ ランキングにキーワード メタタグを使用しません:Google(2009年9月)
理由としては、過去にMetaタグ内にキーワードを詰め込んで検索順位を上げようとした業者が発生してしまい、不正の温床になった過去があったからです。そのため、Meta discriptionが検索順位に影響を与えるようになる可能性は低いそうです。
メタディスクリプションがSEOへの効果
Meta discriptionは、確かに検索順位とは直接的な関係もないですし、スニペットに表示する際にもGoogle側で自動的に生成してしまうため、Meta discriptionとは異なる内容が表示さる可能性があります。
- 効果①|スニペットに表示される
- 効果②|クリック率に影響を与える
- 理由③|流入ユーザーの質を上げる
しかし、適切な内容を記入していればスニペットにそのまま表示される可能性があるのも確かです。
Google では、ページ上のコンテンツのみから取得できる情報よりもページの概要をユーザーに正確に説明できると判断した場合、ページの タグを使用して、検索結果のスニペットを生成することがあります。
引用元:https://developers.google.com/search/docs/appearance/snippet?hl=ja#meta-descriptions
効果①|スニペットに表示される
Meta discriptionは検索順位には無関係です。しかし、Meta discriptionに書き込まれた情報は検索エンジンの検索結果に表示されます。表示される部分が「スニペット」と言われる場所です。

ただ、このスニペットには必ずしもMeta discriptionに記入した内容がそのまま表示されるわけではありません。あくまで、Google側がさまざまな情報を元に適切なスニペットを作成しています。
効果②|クリック率に影響を与える
では、なぜMeta discriptionがSEO対策で必要と言われているのでしょうか?それはクリック率に影響を与えるからです。
Googleが、WebページのMeta discriptionの情報を元にGoogleがスニペットを表示します。その際に、Meta discriptionの情報が不十分だった場合に、スニペットにページの魅力が適切に表示さずクリック率を落としてしまう可能性があるからです。
理由③|流入ユーザーの質を上げる
大前提として、ユーザーはスニペットを通して、検索意図と合致していると判断した場合にクリックをします。
もし、表示内容が適切でない場合、意図と関係ないユーザーの割合が増える可能性があります。そのため、ユーザーの質をコントロールしにくくなってしまいます。
メタディスクリプションの書き方と気をつけるべきポイント
ポイント①|同一ドメイン内の各ページにユニークな内容を書く
まず、SEO云々の前にMetadiscriptionは、Webサイトのコンテンツのサマリーを伝達するためのフォーマットでした。
ですので、同一ドメインに全く同じページが発生する事はまずありません。そのため、各ページ毎にMetaduscriptionはユニークな内容にすべきです。トップページにはサイト全体の説明、記事ページには、その記事の要約、カテゴリーページにはカテゴリー全体の説明を書くように心がけましょう。

例えば当サイトでは、SEO対策の情報を詳しく発信しています。TOPページは、メディア全体の内容が網羅的に紹介されている必要があります。
<meta name="description" content="「検索順位の海賊」は、Web担当者様のために専門家がSEO知識を発信しているサイトです。SEO対策の基本から、検索エンジンの知識、コンテンツSEO、内部SEO、外部SEO等の実務で生きる技術を図解を交えて分かりやすくお伝えいたします。">
また、Metadiscriptionはカテゴリーページにも掲載するべきでしょう。「コンテンツSEO」カテゴリーの場合は以下のようカテゴリー内にある記事の全体を説明したものになります。
<meta name="description" content="SEO対策メディア「検索順位の海賊」の「コンテンツSEO」カテゴリーです。良質な記事の書き方やキーワードの決め方等のコンテンツSEOに関する情報を発信しています。">
ポイント②|コンテンツに関連した情報を書く
Metadiscriptionはコンテンツに関連した情報を記入するようにしましょう。もちろん記事ページですと文章形式のほうが適切かもしれません。例えばこの記事のMeta discriptionは以下のようになります。
<meta name="description" content="Metadiscription(メタディスクリプション)はコンテンツの概要を書くためにあります。記入する事で検索結果からのクリック率が上昇する可能性が高まります。文字数はどのくらいがよいのか?どんな文章がよいのかも例文を使って解説します。>
しかし、例えばECサイトの商品ページの場合、各所に価格や容量等の情報が散らかっている可能性があります。その場合、文章でなくても良い場合もあります。例えば「りんごの詰め合わせ」の場合は以下のように書く方が情報の網羅性が高い場合もあります。
<meta name="description" content="生産者: 瀬尾泰作、品種: 早生ふじ、価格: 2000円、容量: 5個">
ポイント③|120文字以内に情報を収める
また、スニペットに表示される文字数がPCの場合120文字、スマホの場合60文字前後が表示されます。ですので、なるべくPCの120文字に合わせるようにMeta discriptionへの記入を実施しましょう。
先ほど例文で出した当サイトのものも111文字となっております。実際にMetadusicriptionの文字数をカウントする際は以下のようなサイトがあるのでぜひご利用ください。
▼参考リンク
Sundry Street「文字数カウント」
「質の高い」メタディスクリプション
とにかく、Meta discriptionに記入する内容に関しては「質が高い」という事が非常に重要です。この「質の高い」=「情報の網羅性」が高い文章であるという事です。
個人的に、5W1H(最低でもWhy, What, How, Who,Whom)フレームワークが有効だと思います。これによりある程度網羅されるようになります。
概要 | サイトとの関係 | |
---|---|---|
WHY | なぜ | コンテンツを書く目的と背景 |
WHO | 誰が | コンテンツの作成者 |
WHOM | 誰に | コンテンツが誰のために作られたか |
WHAT | 何を | コンテンツのテーマ |
HOW | どのように | コンテンツが情報を伝える方法 |
例えば当サイトのMeta discriptionを当てはめると以下のようになります。Meta discriptionは以下の通りです。
Web担当者様の悩みを解決するためにSEO専門家の山口がSEO知識を発信するサイトです。SEO対策の基本から、検索エンジンの知識、コンテンツ・内部・外部SEO等の実務で生きる技術を図解を交えて分かりやすくお伝えいたします。
これを、Why, What, How, Who,Whomに当てはめると以下のようになります。
概要 | サイトとの関係 | 当サイトの場合 | |
---|---|---|---|
WHY | なぜ | コンテンツを書く目的と背景 | Web担当者様の悩みを解決するため |
WHO | 誰が | コンテンツの作成者 | SEOの専門家の山口 |
WHOM | 誰に | コンテンツが誰のために作られたか | Web担当者様 |
WHAT | 何を | コンテンツのテーマ | SEO知識(検索エンジンの知識、コンテンツSEO、内部SEO、外部SEO等の実務で生きる技術) |
HOW | どのように | コンテンツが情報を伝える方法 | 図解を交えて分かりやすく |
まとめ
この記事では、Meta discriptionの実務に生きる知識について解説してきました。この記事の内容についてまとめると以下のようになります。
- Meta discriptionは検索結果(SERPs)でスニペットに表示される
- Meta discriptionに文章を入れるのはクリック率に影響を与え、流入の質が上がるから
- Meta discriptionは検索順位に関係ない
- 質の高いMeta discriptionの書き方と例文
Metadiscriptionに、文章を入れるという作業は、ついさぼってしいがちです。僕自身もついさぼってしまう時があります。ただ、こうした小さい施策の積み重ねをコツコツやっていく事がSEO対策の神髄です。
ぜひさぼらず書き込むようにしましょう。またさぼってしまった方はリライトのタイミングで追加するようにしましょう。