SEO対策は、キーワード選定やコンテンツ作成だけにとどまりません。HTMLタグの適切な使用、特にh1タグの最適化は、検索エンジンの評価向上とユーザーエクスペリエンス向上に直結する重要な要素です。
結論から申し上げますと、h1タグの最適化に時間を費やすよりも、高品質なコンテンツ制作に注力することをお勧めします。
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もちろん、h1タグを適切に設定することで、クローラーから情報を適切に読み込んでもらえる可能性が高くなったりする可能性はなくはないでしょう。ただ、Google公式もh1の設置に関しては特段細かい部分を拘らなくても良いと述べています。
h1 要素は、1ページの中で好きなだけ使っていい。制限はない。上限も下限もない。
引用元:English Google Webmaster Central office-hours from September 27, 2019h1
要素は、ページの構造を強化する素晴らしい方法であり、ユーザーや検索エンジンはページのどの部分がどの見出しの下に配置されているのかを理解できるので、私ならページ上で適切に使うだろう。
ただ、h1タグは、ページの主題を明確に伝えることで、検索エンジンがコンテンツの内容を正確に理解し、適切な検索結果に表示する手助けをします。同時に、ユーザーにとっても、ページの内容を瞬時に把握できるため、サイトの使いやすさ向上にも繋がります。
この記事では、Web担当者の方々に向けて、h1タグの基本的な知識からSEO効果、具体的な使い方のルールまでを徹底解説します。この記事を通してh1タグの理解を深め、Webサイトの最適化に役立てていただければ幸いです。
h1タグの前提知識
h1タグとは?
h1タグは、Webページを作成するための言語であるHTML(Hyper Text Markup Language)で使用されるタグの一つです。見出しを表すhタグの中で、h1は最上位の見出しを意味します。
h1タグは、h1からh6までの6段階の見出しを表すhタグの中で、最上位の階層に位置付けられています。
h1タグは、Webページのコンテンツの中で最も重要な情報を表す部分に用いられ、検索エンジンやユーザーに対して、そのページの主題を明確に示す役割を担っています。ただ、必ずしも
h1タグとtitleタグの違い
h1タグとtitleタグは、どちらもWebページの重要な情報を示すという点では共通していますが、表示される場所と役割が異なります。
h1タグは、Webページ上に直接表示される主要な見出しです。ユーザーがページを訪れた際に、最初に目にする部分の一つであり、ページの内容を瞬時に理解する手助けとなります。
一方、titleタグは、ブラウザのタブや検索結果のスニペットに表示されるタイトルです。検索エンジンのクローラーがコンテンツの主題を認識するのに重要です。
タグ | 表示場所 | 役割 | SEOにおける重要性 |
---|---|---|---|
h1 | ページ内 | コンテンツ全体を指し示す主要な見出し | ページの内容を明確にする |
title | ブラウザのタブ、検索結果 | ページのタイトルの情報 | クリック率に影響する |
このように、h1タグとtitleタグはそれぞれ異なる役割を持ちますが、どちらもWebページにとって重要な要素です。SEO対策を行う上で、これらのタグを適切に使い分け、効果的に活用することが重要となります。
h1タグがSEOに与える効果
h1タグは、SEOにおいて直接的なランキング要因ではないものの、検索エンジン最適化とユーザーエクスペリエンス向上に貢献する重要な要素です。具体的には、以下の2つの効果が期待できます。
これらの効果により、間接的に検索順位の上昇やサイト訪問者の満足度向上に繋がります。ただ
意味①|内容を適切にクローラー(とユーザー)に伝える
h1タグは、検索エンジンのクローラーに対して、ページの主題を明確に伝える役割を果たします。クローラーは、h1タグの内容を基に、ページがどのようなテーマに関する情報を含んでいるのかを理解し、検索結果に適切に表示しようとします。
例えば、あなたが「効果的なSEO対策」という記事を作成する場合、h1タグに「効果的なSEO対策」と設定することで、クローラーは「このページはSEO対策に関する情報を含んでいる」と認識します。
また、h1タグはユーザーにとっても重要な役割を果たします。ユーザーは、h1タグを見て、ページの内容を瞬時に把握することができます。
意味②|サイトのUX(使いやすさ)を向上させる
h1タグは、ページの構造を明確にし、ユーザーがコンテンツを理解しやすくする役割も担います。適切なh1タグを設定することで、ユーザーはページ内で迷子になることなく、必要な情報を見つけやすくなります。
例えば、あなたが「効果的なSEO対策」という記事を作成し、h1タグだけでなく、h2、h3タグも適切に設定することで、ユーザーは記事の内容をスムーズに理解することができます。
h1タグの使い方のルール
h1タグは、SEOにおいて重要な役割を果たしますが、その効果を最大限に引き出すためには、適切な使い方をする必要があります。ここでは、h1タグを使う上でのルールを解説します。
これらのルールを意識することで、h1タグを効果的に活用し、SEO対策に役立てることができます。
ルール①|キーワードを含める
h1タグには、ページのメインテーマを表すキーワードを含めることをおすすめします。
例えば、あなたが「h1タグ」という記事を作成する場合、h1タグにも「h1タグとは?」というキーワードを含めることで、検索エンジンは「このページはSEO対策に関する情報を含んでいる」と認識しやすくなります。ただ、キーワードを詰め込みすぎて不自然な見出しになるのは防ぎましょう。
ルール②|ページごとにユニークなh1タグを設定する
各ページには、それぞれ異なる内容のh1タグを設定することが重要です。同じh1タグを複数のページで使用すると、検索エンジンはどのページが最も関連性が高いかを判断しづらくなり、SEOに悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、あなたが複数の製品を紹介するウェブサイトを運営している場合、各製品ページには、それぞれ異なる製品名を含むh1タグを設定するようにしましょう。
ルール③|h1タグは「なるべく」1つにする
h1タグはなるべく1つに収めるようにしましょう。ただし、h1タグを1つに収めるのはあくまで目安であり、絶対的なルールではありません。ページ全体の内容を明確に示すために、h1タグには大きなフォントを使用することも効果的です。
Googleの公式見解でも、h1タグを複数使用しても問題ないとしていますが、「ユーザビリティの観点からは、改善した方が良い場合もある」と述べています。
h1 要素は、1ページの中で好きなだけ使っていい。制限はない。上限も下限もない。
h1
要素は、ページの構造を強化する素晴らしい方法であり、ユーザーや検索エンジンはページのどの部分がどの見出しの下に配置されているのかを理解できるので、私ならページ上で適切に使うだろう。
SEOツールのなかには、これを問題にして次のように言ってくるものもある:h1タグが1つもありません
h1タグが2つあります私たちから見ると、これは重要な問題ではない。ユーザビリティの観点から見ると、改善するほうが理にかなっているかもしれない。したがって、こうした提案は完全に無視するわけではない。
引用元:English Google Webmaster Central office-hours from September 27, 2019
▼参考記事
「h1タグが複数だとSEOで不利になる?」実際にABテストで検証|Web担当者Forum
ルール④|hタグの階層構造を「なるべく」守る
h1タグは、ページの中で最も重要な見出しです。h2、h3タグは、h1タグよりも重要度が低い見出しとして使用します。hタグの階層構造を適切に保つことで、検索エンジンはページの構造を理解しやすくなります。HTML文法的にも階層構造にする方が正しいと言えます。
ただ、あくまで「なるべく」程度で頭に入れておくべきでしょう。ジョンミュラー氏も「厳密に正しい順番である必要はない」と述べています。「h1タグ、h2タグ、h◯タグの順番はグーグルにとって重要か?」という質問に対しても以下のような回答をしています。
重要ではない。でもユーザビリティやアクセシビリティにとっては重要だ。なのにどうして修正しないのか?
引用元:English Google Webmaster Central office-hours hangout
「検索ランキングに直接影響するものだけを改善すればいい」という考え方は、本当に憎むべきものだと思う
ただユーザビリティーの観点からも、hタグの階層構造を守っておくことで間接的にSEOに何かしらの良い影響を与える可能性はあるでしょう。
ルール⑤|titleタグと内容を一致させる
h1タグとtitleタグの内容は、可能な限り一致させるようにしましょう。h1タグとtitleタグの内容が一致していると、検索エンジンはページの内容をより正確に理解できます。
titleタグとh1タグを一致させることで、検索エンジンが検索結果(SERPs)の表示タイトルを改変する可能性を減らすことができます。
アップデート後のタイトルリンク生成アルゴリズムでは、検索結果に表示するタイトルリンクとしてページ上の見出しをより積極的に利用するようになりました。
引用元:Googleのtitleタグ書き換えを防ぐ方法×10|海外SEO情報ブログ
最も目にとまるページ上の見出しはh1
タグの記述です。title
タグとh1
タグを同じにすることで、しばしば書き換えを劇的に減らせます。
ルール⑥|タイトル画像はh1とは別に使う
まず、h1タグを画像にするのは避けましょう。
SEOのエキスパートである住太陽氏も、h1タグはテキストで記述し、その下に画像を配置することを推奨しています。h1タグを画像にしてaltタグで説明すれば良いのでは?と思うかもしれませんが、Googleはaltテキストよりも通常のテキストの方を重視して評価します。
h1に限らず、見出しなどの重要なものはすべてテキストを使用しましょう。HTMLの文法上はh1に画像を使うことは問題ありませんが、Google検索のaltテキストの扱いは通常のテキストとは異なり、評価が低いからです。
引用元:記事タイトルのh1に画像を使っても問題ない?
ルール⑦|h1タグのスタイルを適切に設定する
h1タグのスタイルは、ページのデザインに合わせて適切に設定しましょう。h1タグは、他のテキストよりも大きく、目立つように表示することが一般的です。
ただし、h1タグのスタイルがページのデザインを損なう場合は、CSSを使用して調整することができます。
まとめ
h1タグは、Webページのメインテーマを表す重要な要素です。SEOにおいては、検索エンジンとユーザーの双方にページの内容を明確に伝える役割を果たします。また、適切なh1タグの使用は、サイトの使いやすさ向上にも貢献します。
h1タグの効果を最大限に引き出すためには、キーワードを含める、ページごとにユニークなh1タグを設定する、hタグの階層構造を守るなど、いくつかのルールを守る必要があります。
h1タグは、SEO対策だけでなく、ユーザーエクスペリエンス向上にも繋がる重要な要素です。適切なh1タグの設定は、Webページの価値を高める第一歩となります。もし、h1タグの最適化やSEO対策についてさらに詳しく知りたい場合は、お気軽にお問い合わせください。