相互リンクは、サイト間でリンクを交換すること、もしくはお互いのサイトにリンクが貼られている状況のことを指します。
一昔前に比べて効果は薄くなりましたが、依然として外部対策の一つとして重要な要素の一つになっています。良質なサイトとの相互リンクであれば、自社サイトのドメインパワーを高めることができ、SEO上でも競合と比較し優位に働きます。
そこで、この記事では相互リンクのメリットやデメリット、獲得方法や依頼方法について解説していきます。この記事を読むことで明日から実行に移せるようになると思います。ぜひ最後までお付き合いいただけると幸いです。
相互リンクとは?
相互リンクとは、サイト間でリンクを交換すること、もしくはお互いのサイトにリンクが貼られている状況のことを指します。
具体的には、あるサイトが別のウェブサイトにリンクを張り、そのウェブサイトもまた元のウェブサイトにリンクを貼っている状況のことを指します。
SEO的な観点からすると、相互リンクは一方的な被リンクに比べて効果は限定的と言われています。ただ、良質なサイトからの相互リンクであれば、それなりのSEO効果を見込むことができます。
相互リンクと被リンクの違いは?
相互リンクは被リンクの一種です。被リンクとは他のウェブサイトから自社のサイトへ向けられたリンクのことです。一方で、相互リンクはサイト間でリンクを交換すること、もしくはお互いのサイトにリンクが貼られている状況のことです。
被リンクが一つ階層が高い用語である一方で、相互リンクは被リンクの一つの種類になります。そのため、被リンク獲得という施策の中で、相互リンクは一つの手法として多用されています。
こちらが被リンクと相互リンクのメリットとデメリットをまとめた表です。
被リンク | 相互リンク | |
---|---|---|
概要 | 他のウェブサイトから自社のサイトへ向けられたリンク | お互いのサイトにリンクが貼られている状況のこと |
メリット | ・SEOの向上に直接貢献する ・サイトの信頼性と権威が高まる ・関連性の高いトラフィックの獲得 | ・訪問者の流入増加に貢献する ・ウェブサイト間の協力関係を築ける ・初期段階での認知度向上に役立つ |
デメリット | ・高品質な被リンクを獲得するのが難しい ・時に不自然なリンクがペナルティの原因になる | ・SEOへの効果が限定的であることが多い ・リンクを交換するサイトの質によっては悪影響も ・相互リンクの管理が煩雑になる可能性がある |
相互リンクのSEO効果とメリット
相互リンクのSEO効果やメリットについてここでは解説していきます。具体的には下記の3ポイントがあげられます。
メリット①|ドメインパワーが向上する
良質な相互リンクを構築できた場合、自社サイトのドメインパワーを上げることができます。ドメインパワー、またはドメインオーソリティは、あるウェブサイトの検索エンジンにおける全体的な信頼性や品質を示す重要な指標です。
相互リンクにより、関連性の高い他のサイトからリンクを得ることができた場合、検索エンジン側がサイト自体を信頼性のあるサイトとして認識する可能性があります。ただし、この効果は相互リンクが関連性のあるサイト同士であり、かつ質の高いサイトである場合に限られます。
メリット②|サイトの信頼性と権威が高まる
あるサイトが他の権威ある他のサイトからリンクされていると、そのサイト自体も信頼性と権威を得ることができます。相互リンクは、特に同じ業界や分野内で行われると、界隈の中でのサイトがすごいものであると認識されやすくなります。
例えば、とある金融系メディアが政府系のサイトと相互リンクをしてる場合、そのメディアは権威のあるメディアであると認識されやすくなります。
メリット③|サイトへの流入増加
相互リンクをすることで、リンクし合ってるサイト同士で相互に送客をすることができます。結果として自社サイトへの流入を増やすことができます。また、訪問者数の増加に限らず、自社のブランド認知の向上に繋がります。
例えば、アクセス流入のあるサイトからリンクをもらった場合、そこからの訪問者を限定的ながら獲得することができます。
相互リンクのデメリットと注意点
ただ、相互リンクはうまく行わない場合にはデメリットがあることは念頭に置いておきましょう。具体的なデメリットとして下記の3点が想定されます。
デメリット①|SEOへの効果が限定的
少し前のSEOにおいて、相互リンクは効果的な手法としてブロガーたちの間で広く行われてきました。ただ、現在のGoogleのアルゴリズムは、相互リンクの効果を限定的なものになっています。
これは、相互リンクが必ずしもユーザーにとって有益なコンテンツを指しているとは限らず、検索結果の質を低下させる可能性があるからです。したがって、ドメインパワーをあげたいからと言って相互リンクに過度に依存することは、SEOの観点からあまり効果的ではありません。
デメリット②|サイトの評価が下がる
相互リンクの多用は、サイトの評価を下げる可能性があります。これは、相互リンクが「自然でないリンク構築」とみなされることがあるためです。
自然でないリンクビルディングは、Googleのウェブマスターガイドラインに違反しており、ペナルティの対象となる可能性があります。サイト間の関連性が低い、質の低いサイトとの相互リンクは、特に問題となります。
デメリット③|スパム判定を受ける可能性がある
相互リンクを大量に行うことでGoogleからスパム行為とみなされるリスクがあります。検索エンジン(特にGoogle)は、スパムを検出し排除するための複雑なアルゴリズムを持っています。
Google は、ウェブサイトが自然な方法でリンクを獲得できるように、ウェブマスターを支援するよう努めています。しかし、ウェブサイトのランキングを操作しようとする悪意のあるウェブマスターもいます。このようなウェブマスターは、人工的な方法でウェブサイトへのリンク数を増やすことがあります。この場合、Google はそのようなウェブサイトのランキングを下げたり、最悪の場合、検索結果から完全に削除したりすることがあります。
Google ウェブマスターガイドライン: https://developers.google.com/search/docs/essentials
大量の無関係なサイトからのリンクや、質の低いサイトとの相互リンクは、スパムと判定される可能性があり、その結果、検索結果からの排除やランキングの低下を招くことがあります。
相互リンクの獲得方法
相互リンクの獲得方法には多くの手法があります。ここでは、代表的な下記の4つの相互リンクの獲得方法について紹介していきます。
獲得方法①|被リンク営業をする
相互リンクの獲得方法として、被リンク営業があります。他のサイトの管理者やコンテンツ制作者に連絡を取り、あなたのサイトへのリンクを依頼します。この手法を取る際には、お互いのサイトが関連性が高く、自社サイト側でも営業先のサイトにメリットを与えることで初めて有効な施策となります。
被リンク営業の手法に関しては下記の記事で解説しているのでぜひあわせて読んでみてください。
▼参考リンク
被リンク営業とは?戦略の立て方やメールの例文やについて解説。
獲得方法②|業界内の公式な団体に加入する
特定の業界や分野に特化した公式団体や組織に加入することで、団体の公式サイトにリンクを掲載してもらえる可能性があります。
個人的には、相互リンク等を抜きにシンプルに同業者としてお互いメリットを与えられる関係になるように努めていれば、自然に被リンクは集まってくるものです。
獲得方法③|同業者とのセミナー等のイベント開催
業界関連のセミナーやイベントを開催すると、共催企業のサイトにリンクを貼ってもらえる可能性が非常に高くなります。
イベントはオンラインでもオフラインでも効果的で、参加者や関連するウェブサイトからのリンクが期待できます。例えば、「直近のアップデートについて」といった
獲得方法④|知り合いがいるならシンプルに依頼する
知り合いに、良質なサイトを持っており相互リンクしてくれそうな人がいれば、シンプルにお願いしてみましょう。特に同業の知り合いや、公的機関に関連する知り合いがいる場合は、泥臭くリンク掲載の獲得をしておきましょう。
もちろん、知り合いとはいえ、ちゃんとメリットがある状況を作っておくのはメールやDMで実施するケースと同じです。
獲得方法⑤|グループ内の異なるドメインとリンクする
相互リンクの獲得方法として、グループ内の異なるドメインからリンクを獲得する方法です。新規事業や関連子会社等のSEOであるあるなのが、自社サイトを本社のコーポレートサイトと相互リンクしていないパターンです。
グループや子会社がある企業のドメインは往々にしてドメインパワーが高いです。なので、なるべく社内調整をして、本社や関連会社との相互リンクを獲得するようにしましょう。
相互リンクの依頼方法
相互リンクの依頼方法には大きく分けて、テキストコミュニケーションのメールやDMと、音声コミュニケーションの電話の二つがあります。
依頼方法①|メール・DMで依頼する
相互リンクは、メールやSNSのDMで依頼する手法があります。メールでの依頼のやり方として先方のメリットとなる提案をすることが重要です。例えば、自社のサイトと相互リンクをすることで下記のようなメリットがある旨を提示してあげると良いでしょう。
- SEO効果 (ドメインパワーの向上、検索順位向上)
- 貴社サイトを紹介することによる流入数増加
- 貴社サイト、及び貴社の認知度の向上
メールを送る場合には上記のポイントを押さえつつ、下記のようなメールを送るようにしましょう。
お世話になっております。
「(自社サイト名)」の〇〇と申します。貴社サイトを拝見して、
弊社で運営するオウンドメディア「(営業先サイト名)」で、相互紹介(相互リンク)できないかと思いご連絡しました。イメージとしては、たとえば、弊社の「(自社サイト名)」で貴社を紹介させていただき、
URL:https://www.xxxxxxxxxxxxx.com同時に、貴社のニュース情報で「(自社サイト名)で紹介されました」のリンクをいただく、
もしくは、貴社記事内で関連性のある弊社記事を紹介いただくといった形です。<「(自社サイト名)」とは?>
採用や人材育成、組織づくりに関するオウンドメディアです。
経営者や人事の方向けのBtoBメディアとして、月間100万PV近い流入がございます。<貴社のメリット>
・SEO効果 (ドメインパワーの向上、検索順位向上)
・貴社サイトを紹介することによる流入数増加
・貴社サイト、及び 貴社の認知度の向上お手間のかからないように進行しますので、
ご興味・ご検討いただけるようでしたら、お返事いただければ幸いです。
また、ご不明点等ございましたら、遠慮なくご確認ください。何卒よろしくお願いいたします。
手法②|電話による営業
また、電話による営業も効果的な手法の一つです。この方法では、営業先に直接電話をかけて提案を行います。
電話による直接的なコミュニケーションは、メールよりも声を通してやりとりができるため非常に効果的な手法です。電話営業は、ハマれば強いですが多くの場合相手にされないことが多くなります。
まとめ
この記事では相互リンクについて解説してきました。相互リンクは、SEOでの効果は一方的な被リンクに比べて効果が限定的ではあるものの、依然として外部対策の一つとして重要な要素の一つになっています。良質なサイトとの相互リンクであれば、自社サイトのドメインパワーを高めることができ、SEO上でも競合と比較し優位に働きます。
ぜひ、現状の施策の優先順位を加味しつつ、もし相互リンクが有効な施策なのであればぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?