発リンクとは？被リンクとの違いやSEO効果や設置方法を解説。

発リンクは、自分のWebサイトから他のWebサイトへ貼られたリンクのことです。発リンクを貼ることで、SEOでの効果を獲得することができます。

発リンクによって得られる効果には、ページ自体の信頼性の向上やユーザーの回遊性の向上、E-E-A-Tの向上などが挙げられます。

実際に、私が過去に運営していたメディアの記事で、発リンクを添付したことで検索順位が向上した事例もありました。しかし、闇雲に発リンクを設置しても効果はありません。関連性の高いサイトを選定したり、リンク切れに注意したりするなど、いくつかの注意点があります。

この記事を読むことで、発リンクの重要性を理解し、SEO効果を高めるための適切な発リンク設置方法を学ぶことができます。

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発リンクとは？

発リンクとは、自身のウェブサイトから他のウェブサイトへ貼られたリンクのことを指します。例えば、あなたが運営するサイトのコンテンツ内で、参考にした他のウェブサイトの記事を紹介するためにリンクを貼る場合、それが発リンクとなります。

発リンクは、SEO（検索エンジン最適化）の観点からも重要な要素の一つです。適切な発リンクは、自分のウェブサイトの信頼性を高め、検索エンジンからの評価向上に繋がるとされています。また、読者にとっても有益な情報を提供することにより、ユーザーエクスペリエンスの向上にも貢献します。

しかし、むやみに発リンクを貼れば良いというわけではありません。関連性の低いウェブサイトへのリンクや、信頼性の低いウェブサイトへのリンクは、逆に自分のウェブサイトの評価を下げる可能性もあります。

発リンクの種類

また、発リンクは外部リンクのみを指すと思われがちですが、実際には、第三者のサイトに向けた外部リンクと、自社サイト内の別のページに向けた内部リンクの2種類があります。

種類①｜外部発リンク

外部発リンクとは、自分のWebサイトから他のWebサイトへ貼られたリンクのことです。例えば、以下のような場合に、外部発リンクが使用されます。

外部発リンクを設置する際は、関連性の高い信頼できるWebサイトを選び、ユーザーにとって有益な情報を提供することが重要です。

また、外部リンクは、被リンクと合わせて、SEO（検索エンジン最適化）にも影響を与える要素の一つです。質の高い外部リンクを設置することで、検索エンジンからの評価を高めることができます。

種類②｜内部発リンク

内部発リンクとは、自分のWebサイト内の別のページへ貼られたリンクのことです。例えば、以下のような場合に、内部発リンクが使用されます。

内部リンクは、ユーザーをサイト内の別のページに誘導し、回遊性を高める効果があります。また、検索エンジンがサイト内を巡回しやすくする効果もあります。内部リンクを設置する際は、以下のような点に注意しましょう。

発リンクと被リンクの違い

発リンクは自身のWebサイトから他のWebサイトへ貼られたリンク、被リンクは他のWebサイトから自身のWebサイトへ貼られたリンクです。 大枠の考え方は以下のように考えて良いでしょう。

SEO対策では、被リンクの獲得に注力しつつ、発リンクも「ユーザー目線で有益かどうか」を意識して適切に設置することが重要です。ただ、発リンクを適切に取り扱うことで、他サイトに評価を渡すだけでなく自社サイトの評価向上にも繋がる要素になります。

項目	発リンク（Outbound Link）	被リンク（Inbound Link／バックリンク）
定義	自分のサイトから他のサイトへ張るリンク	他のサイトから自分のサイトへ張られるリンク
立場	リンクを張る側	リンクを受ける側
目的	情報補足・出典明示・ユーザーの利便性向上	外部からの評価獲得・SEO効果の向上
SEOへの影響	リンク先サイトの評価向上に貢献（正しく張れば）	自サイトの評価や検索順位に大きく影響
評価される基準	文脈との関連性、設置箇所、リンクの質	被リンク元の信頼性、テーマ一致度、自然なリンク構造
注意点	信頼性の低いサイトへのリンクはリスクになる	不自然な被リンク（買ったリンクなど）はペナルティ対象

発リンクの設置で得られるSEO効果

発リンクは、SEOに直接的な効果があるとは言い切れませんが、間接的にSEO評価を高める可能性があります。

効果①｜ページの信頼性向上

信頼性の高い情報源や公式サイトへの発リンクは、ページの信頼性を高め、ユーザーからの評価向上に繋がります。

例えば、健康食品に関する記事で、厚生労働省や公的機関のサイト、信頼できる専門家のサイトなどを引用することで、記事の信頼性を高めることができます。実際に、Googleも発リンク（=外部リンク）を適切な文脈に置くことは推奨しています。

他のサイトへのリンクを用意することは問題にはなりません。たとえば情報提供元を引用するなど、外部リンクを使用することで自分のサイトの信頼性を高めることができます。外部サイトへのリンクを張ることが理に適うと判断した場合は、リンクとともに、リンク先を連想できるような文脈を提供します。

引用元：Google のリンクに関するベスト プラクティス｜Google検索セントラル

検索エンジンも、ユーザーにとって有益な情報を提供しているサイトを高く評価する傾向があるため、結果としてSEOにも良い影響を与える可能性があります。

効果②｜ユーザーの回遊性向上

関連性の高いページへの内部リンクは、ユーザーの回遊性を高め、サイト全体の滞在時間を増加させる効果があります。滞在時間の増加によるSEO効果は直接的ではないですが、間接的に効果があります。

また、内部リンクによって、関連性の高いコンテンツをユーザーに紹介することで、より多くのページを閲覧してもらい、コンバージョン率の向上にも繋がります。

検索エンジンも、ユーザーにとって使いやすいサイト構造を評価するため、内部リンクの最適化はSEOにも効果的です。

効果③｜E-E-A-Tの向上

Googleが重視するE-E-A-T（Expertise:専門性, Experience:経験, Authoritativeness:権威性, Trustworthiness:信頼性）を高める効果も期待できます。

Google検索において、どの情報が「信頼できる」と評価されるべきか。この問いに対する明確な指針として導入されたのがE-E-A-Tです。これは、Experience（経験）、Expertise（専門性）、Authoritativeness（権威性）、Trust（信頼）の頭文字を取ったもので、Googleの品質評価ガイドラインの中核を担っています。

専門性の高いサイトや権威あるサイトへの発リンクは、コンテンツの信頼性を高め、E-E-A-Tの向上に貢献します。

例えば、医療情報に関する記事で、大学病院や研究機関のWebサイトなどを引用することで、記事の専門性や権威性を高めることができます。E-E-A-Tは、Googleの検索アルゴリズムにおいて重要な評価要素の一つであるため、E-E-A-Tを高めることは、SEO対策としても有効です。

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発リンクで検索エンジンからの評価が上がる仕組み

適切な発リンクは「サイトの評価」を高める

発リンクによってユーザーが離脱することを恐れ、外部リンクを極端に避けるケースがありますが、SEOやユーザー体験の観点から見ると、むしろ逆効果になることもあります。

他のサイトへのリンクを用意することは問題にはなりません。たとえば情報提供元を引用するなど、外部リンクを使用することで自分のサイトの信頼性を高めることができます。

引用元：Google のリンクに関するベスト プラクティス｜Google検索セントラル

検索エンジンは、ユーザーにとって有益なコンテンツを評価します。つまり、信頼性の高い情報源や公的機関などへの適切な発リンクは、コンテンツの裏付けとなり、E-E-A-T（経験・専門性・権威性・信頼性）を強化する要素としてプラスに働きます。

また、ユーザーは発リンク先を確認した後、再び戻ってくることも多く、直帰を過度に懸念する必要はありません。むしろ「このサイトは信頼できる情報を紹介してくれる」という好印象を与えることで、リピート訪問やシェアにつながる可能性も高まります。

リーズナブルサーファーモデルを前提に考える

Googleは「全てのリンクが等しく評価されるわけではない」という前提で、クリックされやすいリンクに多くの評価（PageRank）を渡すアルゴリズムを採用しています。これがリーズナブルサーファーモデルです。

リーズナブルサーファーモデルを前提に発リンクを設計することは、SEOにおける信頼性とユーザー体験の両立において非常に重要です。つまり、ユーザーにとって自然で有益な箇所に発リンクを配置することで、リンク先だけでなく自サイトの評価向上にもつながる可能性が上がります。

具体的には、本文中で文脈に沿った形でリンクを設置することが有効です。たとえば、根拠の提示や詳細情報の補足として信頼性の高い外部サイトへリンクすることで、クリックされやすくなり、Googleからも有益なリンクと判断されやすくなります。

外部サイトへのリンクを張ることが理に適うと判断した場合は、リンクとともに、リンク先を連想できるような文脈を提供します。

引用元：Google のリンクに関するベスト プラクティス｜Google検索セントラル

一方で、サイドバーやフッターなどクリック率が低い箇所に乱雑にリンクを並べると、評価が十分に渡らず、かえってSEO効果を損なう恐れがあります。

発リンクはユーザーの利便性を高めると同時に、適切に扱えば検索評価にも貢献する要素です。リーズナブルサーファーモデルを意識しながら、文脈性・配置・信頼性の3点に注意して設計しましょう。

発リンクでSEO効果を最大化する貼り方

発リンクを設置する際は、以下の4つの点に注意することで、SEO効果を高め、ユーザーにとっても有益な情報提供を行うことができます。

貼り方①｜関連性の高く権威性のあるサイトにリンクする

発リンクは、ユーザーが必要とする情報を補完するために設置するべきです。そのため、以下のようなサイトにリンクすることが重要です。

無関係なサイトや、低品質なサイトへのリンクは、ユーザー体験を損ない、SEO評価にも悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、健康食品に関する記事であれば、厚生労働省や公的機関のサイト、信頼できる専門家のサイトなどにリンクするのが適切です。

一方、アダルトサイトやギャンブルサイトなど、違法性や不適切な内容を含むサイトへのリンクは避けましょう。また、競合サイトへのリンクは、自社のトラフィックを奪ってしまう可能性があるため、慎重に判断する必要があります。

貼り方②｜リンク切れが起こらないようにする

リンク先のページが削除されたり、URLが変更されたりすると、リンク切れが発生します。リンク切れは、ユーザーを混乱させ、サイトの信頼性を低下させるため、定期的にリンク切れをチェックし、修正する必要があります。ただ、リンク切れが起こったからといって、SEOに影響はありません。Google社員のJohn Mueller（ジョン・ミューラー）氏もヘルオプフォーラムで以下のように述べています。

存在しないURLをリンクが指し示しているとするなら、リンク切れの数はサイトのクロールとインデックス、ランキングに通常はまったく影響しない。ほんの少しであっても何百万であってもだ。

404エラーは数が多くてもクロールとインデックス、ランキングに悪い影響を与えない ｜海外SEO情報ブログ

ただ、リンク切れが起こることで本来得られるはずだったSEO効果が得られなくなる可能性があります。リンク切れをチェックする方法はいくつかありますが、手動で確認するのは手間がかかるため、専用のツールやプラグインを利用するのがおすすめです。WordPressなどのCMSを利用している場合は、リンク切れをチェックするプラグインを導入すると便利です。

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貼り方③｜nofollow属性を適切に使う

nofollow属性は、検索エンジンに対して、リンク先のページに評価を渡さないように指示するものです。広告リンクや、信頼できないサイトへのリンクなど、評価を渡したくないリンクには、nofollow属性を設定しましょう。

nofollow属性を設定するには、HTMLタグの<a>要素にrel="nofollow"を追加します。

<a href="https://example.com/" rel="nofollow">nofollowリンク</a>

nofollow属性を適切に使うことで、検索エンジンからのペナルティを回避し、自社サイトの評価を守ることにつながります。

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貼り方④｜アンカーテキストを最適化する

アンカーテキストとは、リンクをクリックできるテキストのことです。アンカーテキストの目的は、リンク先のページの内容を簡潔に説明することにあります。SEOにおいても重要な役割を果たします。

キーワードを含んだ適切なアンカーテキストを設定することで、クローラーがページの内容を理解しやすくなり、SEO評価の向上に繋がります。Googleも「リンク先のページ内容を把握しやすく」なると述べており、アンカーテキストが非常に重要であることが伺えます。

良いアンカー テキストとは、内容が具体的で、適度に簡潔で、テキストが掲載されているページとリンク先のページの両方に関連があるテキストです。リンクに文脈を与え、読み手の期待に沿うものです。 アンカー テキストが良好であるほど、ユーザーはサイト内のナビゲーションが容易になり、Google はリンク先のページ内容を把握しやすくなります。

引用元：Google のリンクに関するベスト プラクティス｜Google検索セントラル

例えば、「SEO対策」に関するページへのリンクであれば、「SEO対策」や「SEO対策について詳しくはこちら」といったアンカーテキストが適切です。一方、「ここをクリック」や「詳細はこちら」といった、内容が不明確なアンカーテキストは、SEO効果が低いため避けましょう。

貼り方①｜発リンクを設置する数に注意する

発リンクの設置は、ユーザーにとって有益な情報への案内となる一方で、無計画に増やしすぎるとサイト全体に悪影響を及ぼす可能性があります。特に1ページ内に大量の外部リンクがある場合、Googleからスパム的なページと判断されるリスクがあり、検索順位の低下を招く恐れがあります。また、リンクが多すぎるとユーザーの注意が分散し、読みづらさや目的ページへの導線の混乱を引き起こす要因にもなります。

Googleのガイドラインでは「リンクの数に制限はないが、常識的な範囲で」とされており、品質が高く、文脈に合った発リンクだけを厳選することが重要です。特に、商品ページやサービス紹介ページでは、離脱につながる過剰なリンクは避け、最小限に抑える工夫が求められます。

発リンクによるデメリット

発リンク（外部サイトへのリンク）にはSEO上のメリットもありますが、以下のようなデメリットも存在します。コンテンツ戦略を設計するうえで、リスクを理解したうえで適切に活用する必要があります。

デメリット①｜ユーザー離脱のリスク

発リンクを設置することで、ユーザーが自サイトから他サイトへ移動し、そのまま戻ってこない可能性があります。特に、回遊導線やコンバージョンポイント（例：商品ページ・お問い合わせフォーム）付近での外部リンクは、直帰率の上昇やCV率の低下を招くおそれがあります。

対策例としては以下のようなものがあります。

デメリット②｜リンク先が低品質だとペナルティのリスクあり

発リンク先のサイトがスパム的・低品質・悪質なコンテンツを含んでいた場合、Googleから「不自然なリンク」と判断され、自サイトの評価にも悪影響を与えるリスクがあります。とくにジャンルやテーマが無関係なリンクは要注意です。

対策例としては以下のようなものがあります。

発リンクをチェックできるおすすめツール4選

発リンクを設置する際は、関連性の高いサイトにリンクすることや、リンク切れに注意することなど、いくつか注意点があります。これらの注意点を踏まえて発リンクを設置するためには、発リンクをチェックできるツールを活用することが有効です。

ここでは、発リンクをチェックできるおすすめのツールを4つ紹介します。

ツール①｜SEOチェキ！「発リンクチェック」

その中の「発リンクチェック」機能では、指定したURLのページに含まれる発リンクを一覧で確認できます。発リンクの数や、リンク先のURL、アンカーテキストなどを確認できるため、リンク切れのチェックや、nofollow属性の設定状況の確認に役立ちます。

また、SEOチェキ！には、他にも様々なSEOチェック機能が搭載されているため、総合的なSEO対策に活用できます。

サービス名	概要	特徴	料金	運営会社	URL
SEOチェキ！	SEO総合診断ツール	発リンクチェック、キーワード出現頻度チェック、titleタグチェックなど	無料	株式会社ディーボ	https://seocheki.net/

ツール②｜SEOラボ「発リンク比率評価チェックツール」

SEOラボの「発リンク比率評価チェックツール」は、指定したURLのページにおける発リンクとテキストの比率を分析するツールです。このツールを活用することで、「発リンク」「外部発リンク」「内部発リンク」の割合を競合上位10位平均と比較チェックし、評価することができます。

発リンクの比率が高すぎると、SEO評価に悪影響を及ぼす可能性があるため、このツールを使って適切な比率を保つようにしましょう。また、このツールは、発リンクの数や、リンク先のURL、アンカーテキストなども確認できます。

サービス名	概要	特徴	料金	運営会社	URL
SEOラボ「発リンク比率評価チェックツール」	発リンク比率分析ツール	発リンクとテキストの比率を分析	無料	株式会社ディーボ	https://seolaboratory.jp/outboundlink/

ツール③｜Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、Googleが提供する無料のSEOツールです。Googleサーチコンソールでは、自社サイトのクロール状況やインデックス状況を確認することができます。

また、「リンク」レポートでは、自社サイトからどのようなサイトに発リンクしているのかを確認することができます。ただし、Googleサーチコンソールでは、nofollow属性の設定状況や、アンカーテキストの内容までは確認できません。

サービス名	概要	特徴	料金	運営会社	URL
Googleサーチコンソール	SEOツール	クロール状況やインデックス状況、被リンク、検索パフォーマンスなどを確認できる	無料	Google	https://search.google.com/search-console/about

まとめ

この記事では、発リンクの種類や被リンクとの違い、SEO効果、設置方法、注意点、そして発リンクをチェックできるおすすめのツールについて解説しました。

発リンクは、WebサイトのSEO対策において重要な要素の一つです。適切な発リンクを設置することで、Webサイトの価値を高め、検索エンジンからの評価を向上させることができます。この記事で紹介した情報を参考に、効果的な発リンク戦略を立て、Webサイトの成長に繋げましょう。

参考：被リンクチェッカーお薦め-2025最新【実際使用可能を紹介】
参考：無料で被リンクをチェックできるツール5選