SEO対策と記事数の方程式|1記事からでもCVは取れる!

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「SEO対策には、どれくらいの数の記事が必要なのか?」Web担当者であれば、一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。

もし仮に、ざっくり記事数を算出をしておきたいという方であれば、以下の計算式を使えば20分もなく算出は可能です。

  • 必要な記事数 =目標セッション (= 目標CV数 ÷ 想定CVR) ÷ 1記事あたりの想定セッション

しかし、闇雲に記事数を増やしても、必ずしもSEOの効果に繋がるとは限りません。結論からお伝えすると、目的別で必要な記事数は変わってくる傾向がある、ということになります。

もし、仮に事業立ち上げフェーズで、アクセスは小さくとも確実にCVを取りに行きたいという事業者であれば1記事からでも可能となります。

一方で、リソースや資金力ゴリゴリにアクセスを増やしてサイトとして大きくして行きたい場合は、体感として100記事以上は最低限必要になります(もちろん業界次第ですが)。

目的記事数
小さくCVを取りに行きたい1記事〜可能
ゴリゴリアクセスを取って認知もCVも取りに行きたい100記事以上は必要(業界次第)

また、他の記事でも言われているので飽きている方もいるかもしれませんが、低品質な記事ではなく1記事ずつ高品質な記事を書くことを意識するようにしましょう。

これらの点も踏まえて、本記事では、SEOにおける記事数と効果の関係性を徹底解説し、具体的な記事数の算出方法や、記事数を増やす際の注意点についてご紹介します。

この記事でわかること
  • 目的別のSEOに必要な記事数の目安
  • SEOで記事数を増やすメリット
  • SEOに必要な記事数の算出方法
  • 記事数を増やす際の注意点

これらの内容を理解し、自社のSEO戦略に活かすことで、より効果的なコンテンツマーケティングを実現できるでしょう。

山口耀平(Yamaguchi Yohei)

株式会社検索順位の海賊CEO。日本マーケティング学会会員。SEO歴5年のSEOコンサルタント。自身のアフィリエイトサイトをグロースさせた経験から、現在は企業のSEM支援を行っている。具体的には、オウンドメディア運用代行、SEO戦略立案、記事制作代行などを実施している。
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【目的別】SEOで必要な記事数の目安

SEOで必要な記事数は、サイトの目的や規模によって大きく異なります。ここでは、2つの目的別に必要な記事数の目安と、その理由を解説します。

目的記事数
小さくCVを取りに行きたい1記事〜可能
ゴリゴリアクセスを取って認知もCVも取りに行きたい100記事以上は必要(業界次第)

目的①|小さくCVを取る:数記事でも可能

CV(コンバージョン)とは、Webサイト上で訪問者が目標とする行動(購入、問い合わせ、資料請求など)を完了することです。

CVを重視する場合、必ずしも大量の記事を用意する必要はありません。特定のキーワードで上位表示を狙い、そのキーワードで検索するユーザーに響く高品質な記事を数記事作成するだけでも、CVに繋がる可能性があります。

例えば、ニッチな市場や専門性の高いサービスを提供している場合、その分野に特化したキーワードで上位表示を狙うことで、見込み客の獲得に繋がりやすくなります。

数記事でも、これらのポイントを押さえたコンテンツを作成することで、CVに繋がる可能性を高めることができます。

目的②|大きくアクセスを獲得する:100記事がスタート

一方、幅広いキーワードで上位表示を狙い、多くのアクセスを獲得したい場合は、100記事程度がスタートラインと言われています。もちろん、大きくアクセスをとる場合にもしっかりCVを意識した設計は必要なのは前提です。

Googleは、網羅性や専門性を評価するため、ある程度の量の記事が必要になると考えられます。ただし、闇雲に記事数を増やしても効果はありません。質の高い記事を継続的に作成することが重要です。

100記事以上を目安に、これらのポイントを押さえたコンテンツを作成することで、アクセス数増加に繋がる可能性を高めることができます。

SEOで記事数を増やすメリット

SEOにおいて、記事数を増やすことは様々なメリットをもたらします。ここでは、記事数を増やすことで得られる3つの主要なメリットについて解説します。

SEOで記事数を増やすメリット
  • 要素①|情報網羅性の向上
  • 要素②|専門性の向上
  • 要素③|ユーザー体験の向上

要素①|情報網羅性の向上

記事数を増やすことで、より多くのキーワードに対応できるようになり、検索結果に表示される可能性が高まります。これは、Googleなどの検索エンジンが、網羅的な情報を提供するウェブサイトを評価する傾向があるためです。

Googleは、ボリュームのあるキーワードに対して、網羅的に情報を提供するサイトを評価します。情報を網羅するためには、記事数を増やさなくてはいけません。

トピックを最も多く取り上げている Web サイトが、ページの上部に表示される可能性が高かったのです。
ーthe websites that had the most topic coverage were more likely to land at the top of the page.ー

引用元:5 Things I Learned About E-A-T by Analyzing 647 Search Results|Moz

例えば、「Webマーケティング」というテーマでSEO対策を行う場合、記事数を増やすことで、「SEO対策」「コンテンツマーケティング」「SNSマーケティング」など、Webマーケティングに関連する様々なキーワードで検索結果に表示される可能性があります。

これにより、より多くのユーザーにWebサイトを発見してもらう機会が増え、結果的にWebサイトへの流入数が増加する可能性があります。

要素②|専門性の向上

特定のテーマについて多くの記事を執筆することで、その分野における専門性が高いウェブサイトとして評価される可能性があります。これは、Googleが専門性や権威性が高いウェブサイトを評価する傾向があるためです。

引用元:検索評価ガイドライン p26

E-E-A-T(E-A-T)の「専門性(Expertise)」や「権威性は、特定のトピックや分野において高い知識やスキルを持っていることを示す要素です。特定のトピックに深堀し記事が多くあるほど専門性が高いとみなされるのです。

コンテンツは、特定のトピックに対して包括的または完全な説明を充分に提供しているか。

引用元:2019 年 8 月の Google コア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと|Google検索セントラル

専門性が高いと評価されることで、検索順位が向上するだけでなく、ユーザーからの信頼感も高まります。結果的に、サイトの滞在時間やコンバージョン率の向上にもつながる可能性があります。

要素③|ユーザー体験の向上

記事数が増えることで、ユーザーはより多くの情報を得ることができます。また、関連性の高い記事への内部リンクを設置することで、ユーザーの回遊性を高め、サイト全体の滞在時間を伸ばすことができます。

ユーザー体験の向上は、Googleの評価基準においても重要な指標とされており、SEOにも良い影響を与えます。ユーザー体験を向上させるためには、以下の点に注意して記事を作成することが重要です。

算出時間30分|SEOに必要な記事数を「ざっくり」算出する計算式

SEO対策において、どれくらいの数の記事が必要なのかを検討する上で、おおよその目安となる記事数を算出する方法を紹介します。

  • 必要な記事数 =目標セッション (= 目標CV数 ÷ 想定CVR) ÷ 1記事あたりの想定セッション

前提となる指標

まず以下の指標を事前に把握しておく必要があります。

指標説明計測方法
目標CV数1ヶ月に達成したいコンバージョン数(購入、問い合わせ、資料請求など)自社のビジネス目標に基づいて設定
想定CVR(コンバージョン率)サイト訪問者がコンバージョンに至る割合Google Analyticsなどのアクセス解析ツール、または自社の過去のデータから算出
1記事あたりの想定セッション1記事あたりに獲得できるセッション数Google Search Consoleやアクセス解析ツールから過去のデータを参照、または類似サイトのデータを参考にする

Google スプレッドシートにエクスポート

計算式

以下の計算式で、おおよその必要記事数を算出できます。

  • 必要な記事数 =目標セッション (= 目標CV数 ÷ 想定CVR) ÷ 1記事あたりの想定セッション

で求めることができます。イメージとしては以下の通りです。

計算事例

では、以下のケースでの必要記事数を割り出して見ましょう。

指標
目標CV数100
想定CVR(コンバージョン率)1%
1記事あたりの想定セッション30

この場合、目標セッション数は以下のようになります。

  • 目標セッション = 100 ÷ 0.01 = 10,000

これを、記事単位でのセッション数で割ると約334記事が必要となります。

  • 10,000 ÷ 30 = 333.33…

算出時間20時間|SEOで必要な記事数を「正確」に算出する方法

SEOで成功するためには、闇雲に記事を増やすのではなく、戦略的にキーワードを選定し、適切な数の記事を作成することが重要です。ここでは、より正確に必要な記事数を算出する方法を5つのステップで解説します。

STEP①|3C(自社・競合・消費者)分析とキーワード調査を実施

3C分析とは、自社(Company)、競合(Competitor)、顧客(Customer)の3つの視点から市場環境を分析するマーケティングフレームワークです。SEO戦略においても、この3C分析は非常に重要です。

3C分析の結果を踏まえ、自社が上位表示を狙いたいキーワードを洗い出します。キーワード調査ツールなどを活用し、検索ボリュームや競合性を調査します。

キーワード調査ツールとしては、GoogleキーワードプランナーやUbersuggest、Ahrefsなどが挙げられます。これらのツールを使って、自社がターゲットとする顧客層が検索しそうなキーワードをリストアップし、それぞれのキーワードの検索ボリュームや競合性を調査します。

ツール名特徴URL
Ubersuggest関連キーワードやサジェストキーワードの取得に便利無料
Ahrefs
or
Semrush
より詳細なキーワード分析が可能。競合サイトの分析にも活用できる有料

STEP③|重複した検索意図のキーワードの削除

キーワード調査で洗い出したキーワードの中には、同じ検索意図を持つものが複数存在する場合があります。例えば、「SEO対策」と「SEO対策とは」は、どちらもSEO対策の基本的な情報を求めるユーザーが検索する可能性が高いキーワードです。

このような重複した検索意図のキーワードは、1つの記事でまとめてカバーすることができます。重複キーワードを削除することで、無駄な記事作成を避け、効率的にSEO対策を進めることができます。

STEP④|キーワードのグルーピング

残ったキーワードを、テーマや意図別にグルーピングします。例えば、「SEO対策」というキーワードであれば、「SEO対策とは」「SEO対策の種類」「SEO対策の費用」など、関連するキーワードでグループ化して、一つの記事で制作して問題ないでしょう。

キーワードをグルーピングすることで、各キーワードの関連性を明確にし、コンテンツ作成の方向性を定めることができます。また、1つの記事で複数のキーワードを網羅できる場合もあるため、効率的な記事作成にもつながります。

STEP⑤|残ったキーワード=記事数

グルーピングしたキーワードの数が、おおよその必要記事数となります。ただし、1つのキーワードに対して1つの記事を作成するとは限りません。1つの記事で複数のキーワードを網羅することも可能です。

キーワードのグルーピング結果を参考に、各キーワードに対して1つの記事を作成するのか、複数のキーワードをまとめて1つの記事にするのかを検討します。

例えば、複数のキーワードが同じテーマに属している場合は、1つの記事でまとめて解説することで、ユーザーにとってより有益な情報提供ができます。また、複数のキーワードを組み合わせたロングテールキーワードで記事を作成することも有効です。

記事数を増やす際に気をつけるべきポイント

SEO対策において記事数を増やすことは重要ですが、ただ闇雲に記事を増やせば良いというわけではありません。記事数を増やす際に注意すべきポイントを3つ解説します。

質の高い記事制作を意識する

SEOで上位表示を目指すには、ユーザーにとって価値のある、質の高い記事を作成することが重要です。Googleは、ユーザーの検索意図とニーズに応えるコンテンツを高く評価する傾向にあります。

質の高い記事を作成するために、以下の点に注意しましょう。

注意点説明
ユーザーの検索意図を理解するユーザーがどのような情報を求めて検索しているのかを理解し、それに応えるコンテンツを作成する。
網羅性と独自性を意識するテーマに関する情報を網羅的にまとめつつ、他のサイトにはない独自の視点や情報を加える。
信頼性のある情報を提供する正確な情報や根拠に基づいた情報を提供し、信頼性を高める。
読みやすさを意識する見出しや段落を適切に使い、読みやすい文章構成にする。
専門用語を避ける専門用語はできるだけ避け、誰にでも理解できる言葉で表現する。
最新情報を盛り込む最新の情報を収集し、常に新鮮なコンテンツを提供する。
E-E-A-Tを意識する専門性、経験、権威性、信頼性(E-E-A-T)を高める要素を盛り込む。

重複コンテンツに気をつける

同じような内容の記事を複数作成してしまうと、重複コンテンツとみなされ、SEO評価が分散してしまう可能性があります。

サイトに重複コンテンツがあっても Google のスパムポリシー違反にはなりませんが、ユーザー エクスペリエンスを損ない、重要ではない URL に検索エンジンのクロール リソースを浪費させてしまう可能性があります。

引用元:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド|Google検索セントラル

重複コンテンツを避けるためには、以下の点に注意しましょう。

対策概要
記事の内容を差別化する同じテーマでも、異なる切り口や視点で記事を作成する。
リライトを実施する既存の記事をリライトし、新しいコンテンツとして公開する。
canonicalタグを設定する同じ内容の記事がある場合は、canonicalタグを使って正規ページを指定する。

内部リンクで適切に繋げる

内部リンクは、サイト内の回遊性を高め、ユーザー体験を向上させるだけでなく、SEOにも効果があります。内部リンクを適切に設定するためには、以下の点に注意しましょう。

対策概要
関連性の高いページにリンクを貼るユーザーが興味を持ちそうな関連ページにリンクを貼ることで、回遊性を高める。
アンカーテキストを最適化するリンク先のページの内容を的確に表すアンカーテキストを設定する。
リンク切れに注意する定期的にリンク切れをチェックし、修正する。

まとめ

SEO対策において記事数を増やすことは重要ですが、質の高い記事を作成し、重複コンテンツや内部リンクにも注意を払う必要があります。

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