【完全版】オウンドメディア経由の問い合わせ獲得戦略|SEO戦略と実行までの考え方を解説。

オウンドメディアで問い合わせを獲得するには、検索エンジン経由での流入を取ることが最も再現性が高く、少しノウハウがあれば誰でも実行することができます。

とはいえ、「ただ記事を量産する」だけでは不十分です。しっかり、すでに自社のサービス・商品と競合と比較検討しているようなキーワードを狙うようにしましょう。

特に、オウンドメディアを運営する企業の実態が明確に示されていることは、検索エンジンからの評価を得るうえでの前提条件となっています。そのうえで、「すでに自社商材の比較・検討段階にあるユーザー」が検索するキーワードに対して、高品質かつ的確なコンテンツを提供していくことが必要です。

本記事では、オウンドメディアを活用して問い合わせを獲得するための戦略と運用手法について、運営フェーズごとの思考と行動に基づいて解説します。

この記事でわかること
  • オウンドメディアで問い合わせが発生する仕組み
  • 問い合わせが発生しやすいサイト構造と戦略的導線設計
  • 成果につながる顕在層特化型コンテンツ戦術
  • フェーズ別の運用施策とチャネル連携の考え方

この記事は、オウンドメディアコンサルティング・運用に強みを持つ株式会社検索順位の海賊の「50メディア以上の運用実績とその知見」に基づいて執筆しています。

プロフィール
この記事を書いた人
山口耀平(Yamaguchi Yohei)

株式会社検索順位の海賊CEO。日本マーケティング学会会員。プライム上場企業の大規模サイト運用に従事した後、自身のアフィリエイトサイトを収益化・成長させた経験を活かして独立。現在はSEOコンサルタントとして、法人向けにSEO戦略の立案から実行支援まで一貫して対応している。被リンク構築支援やSEO記事制作代行など、実務に根ざした施策にも幅広く対応。

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※この記事は、当コラムのコンテンツ制作・編集ポリシーに沿って制作されています。

オウンドメディアで問い合わせが取れる仕組み

オウンドメディアで安定的に問い合わせを得るには、「見込み客が検索エンジンを通じて自社サイトへたどり着き、内容を信頼して行動する」一連の仕組みが必要です。

つまり、単に記事を量産するだけでは、問い合わせにはつながりません。検索ユーザーの情報ニーズに合致したコンテンツと、導線設計の最適化こそが、オウンドメディア戦略の中核を成します。

ユーザーが問い合わせに至るまでの基本的な流れは、以下のとおりです。

ユーザーが問い合わせに至るまでの基本的な流れ
  • 検索エンジンで悩みを調べる
  • 検索結果から自社の記事をクリックする
  • 記事に興味を持ち、他のページも回遊する
  • サービスLPや問い合わせフォームに遷移し、コンバージョンに至る

このように、ユーザーの検索意図に寄り添いながら、自然な流れでアクションを促す導線設計が求められます。

ホームページがしっかり作り込まれていることが前提

オウンドメディアで検索エンジン経由問い合わせを獲得するうえで、前提として重要なのは、ホームページ上で企業としての「実態」がしっかりと示されているかどうかです。

Googleは近年、「エンティティ(実在性)」を重視するアルゴリズムを強化しています。つまり、検索順位を決定するうえで、そのサイトがどのような運営主体によって管理されているか、実在性や信頼性があるかどうかがをGoogleは見るようになっています。

この実在性を判断する材料の一つが、コーポレートサイトやサービスサイトに記載された基本情報です。会社概要、提供サービスの内容、実績、代表者の情報などが整理されていない場合、オウンドメディア単体での信頼獲得は困難になります。

かつては、特定のテーマに沿った記事を量産すれば検索上位を取ることができました。しかし現在は、メディアの背後にある「誰が・なぜ・どのように」そのサービスを提供しているのかを、コーポレートサイトなどで明示し、整合性のある構造にしておく必要があります。これは、SEOの基盤として欠かせない要素となっています。

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問い合わせが取れるオウンドメディア準備すべき事項

問い合わせを安定して獲得できるオウンドメディアを構築するには、コンテンツそのものの質だけでなく、「全体のサイト構造」を戦略的に設計する必要があります。特にオウンドメディアとホームページの関係性が曖昧なままでは、ユーザーの動線が途切れ、問い合わせにつながる確率が大きく低下します。

オウンドメディア経由で問い合わせを取る戦術
  • 事項①|ホームページのドメイン配下にオウンドメディアを立ち上げよ!
  • 事項②|自社のサービスLPを設置して受け皿を用意する
  • 事項③|無料テーマでコストをかけずにオウンドメディアを構築せよ

事項①|ホームページのドメイン配下にオウンドメディアを立ち上げよ!

オウンドメディアを通じて問い合わせを獲得していくには、まずメディアの設置場所を適切に選ぶ必要があります。具体的には、自社のホームページドメイン(例:xxxxxx.co.jp)の配下に設置するのが望ましい方法です(例:xxxxxx.co.jp/media)。

この理由は、検索エンジンが評価を行う際に「ドメインパワー」が重要な指標となっているためです。すでに運用実績のあるドメインには、運営年数や被リンク、プレスリリースなどを通じて一定の信頼性が蓄積されているケースが多く見られます。サブディレクトリとしてオウンドメディアを設置すれば、その信頼性を引き継いだ形でスタートすることができ、検索エンジンからの初期評価を受けやすくなります。

一方で、新たに独立したドメインを取得して運用を始める場合、ゼロから評価を高めていく必要があり、成果が出るまでの時間が長期化する傾向があります。すでにある資産を活かすという観点からも、ドメイン配下での設置が合理的です。

事項②|自社のサービスLPを設置して受け皿を用意する

オウンドメディアによる集客を成果に結びつけるには、流入後のユーザーをスムーズにCVへと導くための導線設計が不可欠です。その中心となるのが、自社サービスのランディングページ(LP)の設置です。

読者が記事を通じて課題やニーズを自覚したタイミングで、関連するサービス情報へ自然に誘導できるかどうかは、CV率を大きく左右します。LPが未整備であったり、情報が不十分だったりする場合、興味関心を持ったユーザーがそのまま離脱してしまうリスクが高まります。

とくに顕在層や今すぐ層を対象としたコンテンツでは、記事内に明確なCTA(Call to Action)を配置し、LPへの遷移を設計しておくことが成果獲得の前提条件となります。集客だけでなく、コンバージョンポイントの整備までを含めた導線設計が必要です。

事項③|無料テーマでコストをかけずにオウンドメディアを構築せよ

オウンドメディアの立ち上げ初期では、過度な初期投資は必要ありません。まずはスピード重視でサイトを立ち上げ、コンテンツの投入とデータ検証を優先するのが合理的です。そのため、CMSにはWordPressを活用し、テーマは無料のものから選ぶのが適切です。

なかでもおすすめなのが、無料で使える国産テーマ「Cocoon(コクーン)」です。SEO内部対策があらかじめ実装されており、モバイル表示や表示速度も十分に最適化されています。設定画面もわかりやすく、HTMLやCSSの知識がなくても、基本的なカスタマイズは問題なく対応できます。

Cocoonは広告管理・目次・関連記事・パンくずリストなど、オウンドメディア運用で必要な機能が最初から揃っているため、プラグインを大量に入れる必要もなく、動作も安定します。特にSEOを意識した構成や機能が充実しており、検索上位を目指すには十分すぎる性能を備えています。

まずはこのような実績ある無料テーマを活用し、初期の構築コストを抑えながら、最短でコンテンツ発信を始めることが成功への近道です。

オウンドメディアで問い合わせを取るなら「顕在層」特化戦略

SEO経由で確実に問い合わせを獲得したいのであれば、「顕在層」を狙った戦略に特化することが最も効果的です。

顕在層とは、すでに課題を自覚し、具体的な解決策を探しているユーザー層のことです。この層は、ニーズが明確で購買意欲も高く、キーワード検索を通じてサービスを比較検討している段階にあります。

オウンドメディアは本来、中長期のブランディングや潜在層の育成にも活用できますが、「問い合わせ」という明確な成果を追う場合、まず顕在層にリソースを集中するのが合理的です。

実際、「顕在層」向けに作られた「おすすめ・比較記事」のみで構成されたアフィリエイトメディア「mybest」は、数十億円規模の売上を実現しています。これは、SEO戦略において顕在層を狙うことの収益性の高さを裏付ける代表的な事例と言えるでしょう。

したがって、まずは顕在層向けキーワードを丁寧に選定し、それに対応する記事構成を設計することが、問い合わせを獲得するオウンドメディアにおける基本戦略となります。

オウンドメディア経由で問い合わせを取る戦術

顕在層を狙ったコンテンツ戦略を土台としつつ、実際に問い合わせを獲得するためには、具体的な施策=戦術の積み重ねが欠かせません。どれだけ優れた記事でも、導線が不明瞭だったり、コンテンツの整合性が取れていなければ、問い合わせには結びつきません。

以下では、問い合わせ獲得に直結する代表的な戦術を5つ紹介します。

戦術①|ランキング・比較記事を作り込む

ランキング・比較記事は、顕在層の検索ニーズに最も合致する形式です。この記事を読むようなユーザーはすでに「どのサービスを選ぶか」を検討しており、選定のための材料を探しています。このタイミングで表示される記事は、非常に高い確率でクリックされ、かつCVへとつながりやすくなります。

たとえば「〇〇業界 おすすめツール」や「△△ 比較」といったキーワードを狙い、ユーザーにとって有益な情報を提示すれば、自然な形で自社サービスの訴求が可能です。ポイントは、単なる羅列や広告感の強い表現ではなく、「評価軸が明確で信頼性のある構成」にすることです。

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戦術②|商材に関連する記事に絞り込む

オウンドメディアの記事テーマは、検索ボリュームやトレンドだけを基準に決めるべきではありません。問い合わせ獲得を目的とするなら、「自社商材に直接関係するテーマ」に絞ってコンテンツを制作することが重要です。

たとえば、LP制作会社が自社のLP制作サービスを訴求したい場合には、「LP制作会社 選び方」「LP制作 費用相場」「LP制作 やり方」など、LP制作に関連するキーワードを網羅的に対策すべきです。

一方で、Webマーケティング全般やSEO対策など、自社サービスと直接関係のないキーワードにも手を広げてしまうと、メディア全体のテーマ性がぶれてしまい、検索エンジンからの評価が分散してしまう恐れがあります。

戦術③|関連する外部サイトから被リンク獲得をする

検索上位を狙うためには、コンテンツの質だけでなく、外部からの信頼性(=外部対策も重要な要素となります。特にドメインパワーがまだ弱い新規サイトの場合、コンテンツの内容が優れていても自然検索で上位表示を達成するのは難しく、被リンクによる後押しが不可欠です。

被リンクは、できる限り自社と関連性の高いメディアやブログ、まとめサイトなどから獲得するのが理想です。弊社では、こうした関連性の高いサイトからのリンク獲得を目的とした「相互リンク営業」を推奨しています。

特に、狙っているキーワードで既に上位表示されているサイトと関係性を築き、そこからリンクを得ることで、そのテーマにおける専門性や権威性の評価をGoogleから受けやすくなります。これはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点からも効果があり、新規ドメインや立ち上げ初期のオウンドメディアにとって非常に有効な施策です。

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戦術④|サービスLPへの導線を作り込む

コンテンツ単体で完結させるのではなく、ユーザーのアクションを自然に次のステップへと誘導する設計が重要です。特に、サービス紹介ページ(LP)へのリンクは、文脈の流れに沿って違和感なく設置されていることが求められます。

単にリンクボタンを設置するだけでなく、本文中に「詳しくはこちら」や「〇〇の詳細はこちら」などの自然な誘導文を組み込むことで、ユーザーにストレスを与えずに遷移を促すことができます。また、リンクの設置場所は記事下部だけでなく、記事の冒頭や中盤など、読者の関心が高まりやすいタイミングに合わせて配置することも効果的です。

加えて、記事全体の設計においては、各コンテンツからサービスLPへの内部リンクを戦略的に設けることが重要です。これにより、CVしやすいサービスLPを軸としたトピッククラスターが形成され、結果としてそのLP自体の検索順位向上も期待できます。たとえば、「LP制作 会社」や「LP制作 東京」といった商標系・ローカル系キーワードで、サービスページが直接上位表示される可能性も高まります。

戦術⑤|フォームを定期的に改善する

CVポイントの最終地点である「問い合わせフォーム」自体の最適化も忘れてはいけません。入力項目が多すぎたり、スマートフォンでの使い勝手が悪いだけで、CV率は大きく下がってしまいます。

以下のような改善ポイントを定期的にチェックし、ABテストを行うことでCV率を引き上げられます。

  • 必須入力項目を最小限に絞る
  • スマホでのタップ・入力しやすさを考慮する
  • 入力完了までの所要時間を計測・短縮する
  • 離脱地点のヒートマップを解析する

フォーム改善は、オウンドメディア全体の成果を左右する最終工程です。コンテンツ改善と並行して定期的に見直し、継続的なPDCAを回すことが成果向上につながります。

オウンドメディアのフェーズ別の問い合わせ数

オウンドメディアで問い合わせを安定して獲得していくには、運用フェーズごとの特徴を理解し、各段階に応じた戦略を取る必要があります。特にSEOによる流入獲得は中長期的な取り組みであるため、立ち上げから成果が出るまでには一定のタイムラグがあります。

オウンドメディアの問い合わせ数は、以下のようなフェーズごとに段階的に増加していきます。

オウンドメディア経由で問い合わせを取る戦術
  • フェーズ①|立ち上げ期:CVはほとんど発生しない
  • フェーズ②|成長期:記事経由のCVが徐々に発生し始める
  • フェーズ③|成熟期:顕在層への対策が浸透し、CV数が安定・拡大する

それぞれのフェーズで、どのような戦略を取るべきかを具体的に見ていきます。

フェーズ①|立ち上げ期:0〜数件

立ち上げ初期は、ドメインの評価も低く、検索結果での上位表示も難しいため、問い合わせ数はほとんど見込めません。この段階では、CVを過剰に追い求めるのではなく、まずは土台づくりに注力することが重要です。おそらく、3ヶ月は何しても無風状態であることを覚悟しましょう。

具体的には、以下の施策を優先的に実施する必要があります。

  • 顕在層向けの高CVキーワードを軸に、10〜20本程度の基盤記事を整備する
  • ホームページの整備とサービスLPの構築
  • ドメイン評価向上のため、被リンク獲得の仕組みを早期に構築する

このフェーズでの目的は「検索流入の足場を固める」ことです。ここを省略すると、後のフェーズでも十分な成果が得られません。

フェーズ②|成長期:数件〜10件

検索流入が増加し、問い合わせが発生し始めるのが成長フェーズです。顕在層向けに制作したコンテンツが検索結果で評価され始め、CV(コンバージョン)も徐々に数件単位で発生するようになります。

このタイミングでは、テーマ性をさらに強化するために、「〇〇 選び方」や「〇〇 費用相場」といったキーワードを用いた記事の追加が効果的です。以下のような施策を並行して進めることで、成果の加速が期待できます。

  • 高CV記事のリライトやLP導線の最適化
  • 被リンク営業を開始する
  • 準顕在層向けのコンテンツ制作

フェーズ③|成熟期:10件〜30件

コンテンツ数・被リンク数・ドメイン評価が一定水準に達した成熟期になると、CV数も安定し始めます。顕在層における網羅性が高まり、ブランド検索や再訪問からの問い合わせも増加していきます。

成熟期では、以下の戦略が特に有効です。

  • 潜在層向けコンテンツの展開と、顧客育成を意識した構成の導入
  • コンテンツの体系的再設計(ピラー&クラスター構造化)
  • 競合と比較して獲得できていないキーワードの網羅

このフェーズでは、「SEO単体」ではなく、マーケティング全体の文脈でオウンドメディアを再定義していくことが重要です。問い合わせ数を維持しつつ、より上流のリード創出やナーチャリング施策と連動させることで、ビジネスへの貢献度を高めていきます。

オウンドメディア以外に組み合わせるべきリード獲得チャネル

オウンドメディア単体でリードを最大化するには限界があります。問い合わせ数をさらに増加させるには、他のチャネルと連携しながら、見込み客との接点を多層的に設計していく必要があります。

特にBtoB商材や検討期間の長いサービスでは、ユーザーとの接触回数を重ねる「ナーチャリング施策」が重要です。オウンドメディアでの接点を起点とし、以下のようなチャネルと組み合わせることで、CV機会を最大化できます。

オウンドメディア経由で問い合わせを取る戦術
  • メールマガジンによる定期接点の創出
  • LINEによるタイムリーな情報配信と接客対応
  • サービス概要資料のダウンロードによるリード化
  • ホワイトペーパーによる高精度なセグメントリード獲得

それぞれの特徴を詳しく解説します。

チャネル①|メールマガジン

メールマガジンは、オウンドメディアを閲覧した見込み客に対して、継続的な接点を提供するチャネルです。自社サイトに訪問しただけでは終わらせず、メールというプッシュ型の手段で再訪を促すことで、CV機会を複数回にわたり創出できます。オウンドメディア記事のCTA等に設置することで登録者数を増やすことができます。

以下のような運用が有効です。

  • ユーザーの属性や閲覧履歴に応じたセグメント配信
  • 新着記事やキャンペーン情報の定期配信
  • 開封・クリック率を分析し、配信内容を継続改善

登録導線を記事内やサイトフッターに設置し、自然な流れでメルマガに誘導できれば、育成型マーケティングの起点として非常に有効です。

チャネル②|LINE

LINEは、より即時性の高いコミュニケーションチャネルとして活用できます。メールよりも開封率が高く、かつユーザーの日常導線に近いため、反応率が高い点が大きな強みです。オウンドメディアのCTA等に設置することで登録者数を増やすことができます。

活用方法としては、以下が挙げられます。

  • キャンペーンやイベントの告知をタイムリーに配信
  • チャットボットを活用した簡易な問い合わせ対応
  • クーポンや限定コンテンツ配布によるリスト獲得

特にスマートフォン主体のユーザー層にとっては、LINE経由のCV導線の方がストレスが少なく、CVRが高くなる傾向があります。

チャネル③|サービス概要資料

サービス概要資料は、まだ問い合わせまでは至らない「情報収集中のユーザー」に対して、接点を持つ有効な手段です。検討の土台となる情報をまとめて提供することで、企業としての信頼性を高めることができます。記事の内容的に、問い合わせにつながりにくいものの顧客情報を獲得しておきたい場合は、サービス概要資料をCVポイントに置くのはおすすめです。

代表的な使い方は以下のとおりです。

  • オウンドメディア内に資料請求フォームを設置
  • ダウンロード時に氏名・会社名・メールアドレスなどを取得
  • 資料請求ユーザーに対して、ステップメールでのナーチャリングを実施

「すぐに問い合わせるほどではないが、検討には前向き」といったユーザーのCVポイントとして非常に有効です。

チャネル④|ホワイトペーパー(お役立ち資料・成功事例集)

ホワイトペーパーは、ユーザーの課題解決を支援する形で情報提供し、信頼関係を構築するためのコンテンツです。サービス導入のメリットや事例などを、客観的な形で提示することにより、検討を後押しする効果があります。

効果的な構成には、以下のような要素が含まれます。

  • 「〇〇業界での成功事例集」「業務改善チェックリスト」など、読み手の実務に直結する情報
  • PDFで提供し、ダウンロードを促進
  • ダウンロード後にステップ配信やアポイント設定の導線を設計

専門性と信頼性が求められる領域ほど、ホワイトペーパーによるリード獲得の精度は高まります。記事からの直接CVだけでなく、「間接的な育成型リード獲得手段」として機能します。

まとめ

オウンドメディアで問い合わせを獲得するには、単に記事を量産するのではなく、ユーザーの検索行動とフェーズに応じた戦略的な設計が求められます。特にSEOを中心とした施策で成果を出すためには、「顕在層に特化した記事制作」「サービスページへの導線強化」「コンバージョンポイントの最適化」の3点が重要です。

本記事では、問い合わせが取れるオウンドメディアの仕組みや、サイト構造の設計、成果に直結する具体的戦術、さらにはメディア運用のフェーズごとの考え方まで体系的に解説しました。さらに、他チャネルと連携した育成施策も組み合わせることで、単発のCVだけでなく、持続的なリード獲得が可能になります。

オウンドメディアは、構築して終わりではありません。事業のフェーズや施策の反応に応じて柔軟にアップデートし続けることで、真の成果を発揮します。

もし、貴社のオウンドメディアで「問い合わせが増えない」「流入はあるのにCVしない」といった課題をお持ちであれば、ぜひ一度、カスタマージャーニーの視点から戦略設計を見直してみてください。

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